優しさの連鎖

いじめの連鎖、って嫌な言葉ですよね。
だから私は、優しさの連鎖。

無料の価値

2015-11-28 15:58:18 | 日記
先日夫が、友達と行って来れば?とミュージカルのチケットをくれた。
へー、めずらしいこともあるものだなと思ったら、なんかの抽選で二枚当たったらしい。
夫は芸術と名のつくものには全く興味がなく、もちろんミュージカルなんか頼まれたって見に行かないだろう。
早速今日友達を誘って見に行ってきた。
あまり期待はしていなかったのだが、これが思いのほか面白くて一緒に行った友達も
「旦那さんと来ればよかったんじゃないの?」と恐縮していた。
でも、何を鑑賞するのもそうだと思うけど興味関心のない人と一緒に行くのはやめた方がいい。
夫と一緒に行ったとしても絶対に屁理屈言って難癖付けて、へたすればいびきかいて寝てるかもしれないということが容易に想像できるからだ。
それにくらべ一緒に行った友人は、もともと何を見せても感動してくれる人なので誘いがいのある人だ。
今日も終わってからのアンケートにも記入し、すごくよかった、誘ってくれてありがとうと喜んでいた。
同じチケットでも価値がある使われ方でよかったと思う。


食べるもの

2015-11-16 08:47:31 | 日記
以前にバラエティ番組に出ていた某野球選手(独身)が、自分は自分の食べたいものを自分の食べたいように食べるのが信条だと言っていた。
自分が食べるものを自分で決めるというのはそれだけ聞くと当たり前のことなのだが、彼が言うにはそのためには誰からも指図を受けたくない、つまり彼女がデートのとき『朝早起きして作ってきたの』などというお弁当であっても迷惑以外の何物でもないというのだ。
その話を聞いた時、なるほどこれじゃぁ結婚なんて無理だなと思ったのだが、最近えらく彼の言ってることがわかるようになってきた。
というのも今若い人たちも多分中年を過ぎるとわかると思うが、今まで何とも思わずに飲食してきたものがなぜか気になるようになってくるのだ。それまでは全く興味も関心もなかった健康番組を見るようになり、コレステロールが、とか血圧がとかいう文字に反応するようになってくるのだ。
その彼が言ってるのは人間が一生に食べられるものは決まってるのだから、自分にとって必要のないものや嫌なものを取ってしまったらそれだけ食べられなくなるじゃないですか、ということで、(老い先短い)私らのような人間にとってはまさにその通りと納得できる言葉である。
そして急に思いついてするめを買ってきた。理由は(するめなんて、子どもたちが赤ちゃんの時歯固め用に買っておいたことはあったが、酒飲みでもないのでめったに食べたことはないのだが)年を取って固いものが食べられなくなったら絶対に食べられなくなると思ったからだ。そんなことを考えると本当に健康な時間を無駄にするわけにはいかない。新陳代謝も悪くなってきて食べられる量も限られるのだから、品質がよくて美味しいものを選ばなくては。
食にかかわる方々、くれぐれも産地偽装や原材料誤表記はやめてくださいね。

コレクター

2015-11-09 18:21:09 | 日記
用事があって市民センターに行ったら、手書きで三島由紀夫展と書かれた案内があったので、ちょっと覗いてみた。
三島由紀夫は高校生の頃けっこう読んだ記憶がある。
市内のコレクターが開いたもので、蔵書はもちろんのこと写真集、新聞や雑誌の記事写真のスクラップ、(この主は高校教師だったのか)高校で開催したときの生徒の感想文をまとめたものなど莫大な数のコレクションに驚いて、受付の辺りを行ったり来たりしていたご本人と思しき男性に思わず
「これ、普段はどこに収蔵しているんですか?」
と尋ねてみた。
「うちです。まぁ、広げるとこんなふうですが、書架に入れるとそんなでもないですよ」
とのことだが、明らかに他の書物とは別にコレクション部屋があるにちがいない。
お気に入りの何かを集めるのは確かに楽しいとは思う。ファンだったらたとえ新聞の小さな記事であっても大事な宝になる。
初版本だったり限定版だったりするものは古本でも高値で売買されるので、おそらくここにある物もそういったものが含まれているに違いない。
その中でひときわ目立って豪華な装丁の本があったので開いてみたら、うわさには聞いたことがあるあの写真集だった。
これはきっと今でも高額で取引されるに違いない。
肉体の美を追求したというその写真集をじっくり見たいという気持ちはあったが、さすがに周囲の目が気になって二、三枚めくってやめた。
それとあぁ、私ときたら、おそらく何万円か何十万円の価値があるだろうその写真集をめくって、皺でもつけたら大変というそんな下世話な事にまで考えが及んでしまったということもある。
ただ、コレクションはファンには垂涎の物であってもそうでない人にとってはガラクタと変わらないので、コレクターが亡くなった時のことを考えなければならないと思う。自分の意思がはっきりしているうちにどう処分するのか決めておいた方がいい。あっ、これも余計なお世話か…

小春日和

2015-11-06 14:53:27 | 日記
11月に入って最初の日曜日
晩秋とは思えないような晴れて暖かい日だったので夫と二人、町をぶらりと散歩した。
昔商店街だったところはその面影もなく、何かの店だったと思われるたたずまいの家が何軒か残っているだけだ。
そのひっそりしている町のはずれから、道とは言えないようなトトロのトンネルのような裏山へ続く細い道があって夫はそこへ足を踏み入れた。
そんなとこ、入っちゃいけないんじゃないの?
と聞くと夫は
ここは確か子供の頃友達の家があってその笹薮の小道を行くと丘の上に出るはずだ
と言うので、恐る恐る両側を笹に覆われ日の当たらないうす暗い細い道を登って行くと、目の前が開けて斜面に墓石が数基並んでいるのが見えた。
こんなところにお墓が、しかも石の風合いから新しそうな墓に見えた。
見るとは無しに目をやるとひときわ大きい墓石の両脇に高さ30センチメートルくらいのオブジェのようなものが見えた。何だろうと見るとそれは精巧につくられた二体の仮面ライダーだった。享年四歳と書かれた名前も見えた。
そのお墓はお父さんやお母さんが住むこの町を見晴らせるよう、その場所に建てられたのだなと思った。二体の仮面ライダーはたった四年しか生きられなかったその子を守るべく勇ましく立っていた。
お父さんとお母さんに課せられた試練を想うとやるせなかった。そしてそっと手を合わせその場を離れた。


わかっちゃいるけど…

2015-11-03 21:52:11 | 日記
驚きましたね。
姑がアルツハイマーの診断を受けてから三年になるが、この夏過ぎあたりから急激に進行してきたような気がする。
進行を遅らせるという薬は飲んでいるが、正直言って効き目はないように思える。でも朝晩一錠飲めばいいだけだから気休めにはちょうどいいし、それにもしかしたら飲んでいなかったらもっとひどいことになるのかもしれないと思うとやめるわけにはいかない。
今日驚いたというのは、ついにごはんの食べ方がわからないと言って何度も質問していたことだ。
箸を持って、茶碗を持って口に入れるんですよ、と言うと、これでいいのか、これでいいのかとうんざりするくらい繰り返していた。
今まで出来ていたことが目に見えて出来なくなった。
でも、早く忘れてほしいと思っていること(親戚の悪口とか)はよほどインプットされているのか忘れていない。そんな話はこっちが聞きたくないので、話の腰を折って、デイサービスの話を質問したら、
「その話はさっき、アンタに教えたじゃない」
と言われてしまった。
はいはい、確かに私は同じことを聞きましたよ。でもアルツハイマーって短期記憶が阻害されるんじゃなかったっけ?
明日も朝五時から、今日はデイサービスに行く日か?と聞きに来るかな(とほほ)