先ほど「古い駒だが、修理してもらえないか」との相談を受けました。
なんでも、「古い彫り埋めの駒だが、漆が飛んでいるところがあって、これを直してほしい」ということでした。[だれが作った駒かは聞きませんが、もともとこれを作ったとき、木地と漆の食いつきがシッカリとできていないまま、そのことを考えずに作られたものでしょう。多分、現在は漆がはがれていないところも、針先か爪楊枝の先で突けば、ポロポロと剥げ落ちると思いますよ。それに、禿げたところを新しい漆で修理しても、駒自体に手垢とか油がしみ込んでいるので、漆が完全にくっつかないのです。ですから、手間と費用をかけて修理しても、無駄になると思います」。
「はあ、そうですか。彫り直すとかすればどうですか?」。
「思い入れがある駒なら、そうお考えになるかもしれませんが、良い結果は期待できません。無駄な手間をかけるより、新しく駒を作ったほうが手間もかからず、良いものができまます。 ということで「わかりました」と、この一件は落着しました。
8月18日(日)、おおむね晴れでも、夕刻に一時雨。
酷暑。昼に妻と買い物に行くが、体だるく、熱中症の兆候のような感じでしたが、今は元気です。 本日の映像は、一組残していた「活筆駒、正化」。