熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
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作品 文章 写真 販売品

戦後間もない静山作の錦旗

2018-01-04 19:39:06 | 文章
1月4日(木)、曇り。

今日も寒い一日、外気温は5℃。
座っての外仕事は体に堪えるので、今日も室内での木地仕事でした。
正月休みもなんのその、木地揃えはかれこれ一週間連続です。

11時頃に「古い駒を見て欲しい」という電話。
「良いですよ。分かることと分からないことがありますが、見たままの感想なりを申し上げます」。
と言うことで、午後に兵庫県西宮からお客様でした。

拝見すると、駒は「静山作・錦旗」。
木地は,無地の島つげ。
虎斑とか模様が入った駒が好まれる傾向が高いのですが、この駒は「玄人好み」、そんな印象です。
幾分使われたようで、文字の盛り上げ漆はいくらかすり減っていますが、品の良さが分かります。
「この駒は,戦後まもなく関根名人の紹介で、祖母が購入したものだと聞いています」。




「そうですか、いわば、関根好みと言うことですね」。
「ハイ。祖母はその昔、料亭をやっていまして、関根名人はおなじみで、購入に際しては,関根名人を煩わしたそうです。盤も残っていまして、ふくよかな良い匂いがします」。

「そうですか。盤は榧ですね。榧の盤もピンキリで、木味の良い上等品は盤面がまっすぐの柾目。節とかがあれば、一桁安くなります。箱も上等品は密閉箱に・・」。

「ああそうです。盤は密閉された箱に入っています」。
「それは最上等品に間違いないでしょうね。一度,拝見したいものでね」。

等々。今日の将棋駒と盤の四方山話の一端でした。
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駒の写真集

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