
Playing For You / Blue Trombones
最近レコード棚を細かくチェックすることはあまりないが、たまにレコード探しをすると改めて一枚一枚念入りに確認することも。最近も、ペッパーアダムスのリーダーアルバムが一枚行方不明になって捜索中だが、その時一枚のアルバムに引っ掛かった。
レコードは大体ジャケットのデザインで認識しているが、このアルバムはすっかり内容を思い違いしていた。久々に手にして、じっくり見渡したが全く記憶に無いアルバムであった。
中身はトロンボーンアンサンブルで、スイング時代の名曲を演奏したもの。
スイング自体の名曲の多くはビッグバンドから生まれた。当然、それらを再演するにはビッグバンド編成が普通であるが、ボーカルからコンボまで色々なバリエーションで昔懐かしいメロディーが数多く再演されている。このアルバムも改めて聴き直したが、トロンボーンの甘いアンサンブルはスイングの名曲には良く似合う。
最近でも他の楽器のアンサンブルに較べるとトロンボーンアンサンブルのグループは多いが、このようにスイングの名曲に真正面に取り組んでいるグループはあまり無い様な気がする。
リーダーは岩崎敏信、このアルバムが録音された当時1983年は34歳、色々なビッグバンドで活躍していたが、他のメンバーも大体同世代。若手中心のメンバーでスイングの名曲へのチャレンジだ。
オリジナルのメロディーを生かしつつ、トロンボーンの色々な音色を生かしたアレンジも絶妙である。枯葉のリズムレスのアカペラも良い感じであるが、バストロンボーンをショーケスにしたスターダストもユニークだ。オープニングと最後の曲をグレンミラーの曲にしているのもこのグループの立ち位置を明確にしている。
というのも、もうひとつこのグループの特徴である2人のアメリカのプレーヤー、トロンボーンのダニエルライリーとベースのサッカリーピーターソンによるところが大きかったと思う。どちらもグレンミラーのオーケストラの一員として来日して、日本人の女性と結婚して日本を活動の拠点にしたという経緯での参加だ。このグループのスイング系の曲への拘りというのも2人の参加が影響しているように思う。
このグループは、レコーディングのために編成されたのではなく、ライブハウスでの演奏が先に話題になったという。当時はフュージョン系の演奏が話題の中心になることが多かったが、このようなスタイルの演奏も根強いファンがいたし、それに応える若手もいたということになる。評論家の重鎮であった野口久光氏の尽力でこのアルバムが生まれたそうだ。
ちょうど、当時コンコルドのアルバムを好んで聴いていた自分も、ライブは聴いた事は無かったが気に掛かって購入した一枚だったと思う。ハリージェイムスのアルバムのスイングナンバーアルバムを聴いた事もあり、久々に針を通したアルバムだ。
1. Serenade in Blue / A String of Pearls
2. I’m Getting’ Sentimental Over You
3. I Only Have Eyes for You
4. As Time Goes By
5. Autumn Leaves
6. Star Dust
7. Begin the Beguine
8. Tommy Dorsey Medley
On the Sunny Side of the Street
Song of India
Marie
Who?
Opus One
9. To Each His Own
10. Let’s Dance
11. Stars Fell on Alabama
12. Don’t Sit Under the Apple Tree
13. Moonlight Serenade / I Know Why
Blue Trombones
岩崎 敏信 (tb)
池田 幸太郎 (tb)
Daniel Riley (tb)
川島 茂 (btb)
芦田 ヤスシ (ts)
岡村 誠司 (g)
小林 洋 (p)
Zackery Peterson (b)
屋代 邦義 (ds)
Supervised By Hisamitsu Noguchi
Produced by Makoto Kimata
Recording Engineer : Yoshiaki Ushizawa
Recorded at Onkio Haus, Tokyo on July 12 1983
最近レコード棚を細かくチェックすることはあまりないが、たまにレコード探しをすると改めて一枚一枚念入りに確認することも。最近も、ペッパーアダムスのリーダーアルバムが一枚行方不明になって捜索中だが、その時一枚のアルバムに引っ掛かった。
レコードは大体ジャケットのデザインで認識しているが、このアルバムはすっかり内容を思い違いしていた。久々に手にして、じっくり見渡したが全く記憶に無いアルバムであった。
中身はトロンボーンアンサンブルで、スイング時代の名曲を演奏したもの。
スイング自体の名曲の多くはビッグバンドから生まれた。当然、それらを再演するにはビッグバンド編成が普通であるが、ボーカルからコンボまで色々なバリエーションで昔懐かしいメロディーが数多く再演されている。このアルバムも改めて聴き直したが、トロンボーンの甘いアンサンブルはスイングの名曲には良く似合う。
最近でも他の楽器のアンサンブルに較べるとトロンボーンアンサンブルのグループは多いが、このようにスイングの名曲に真正面に取り組んでいるグループはあまり無い様な気がする。
リーダーは岩崎敏信、このアルバムが録音された当時1983年は34歳、色々なビッグバンドで活躍していたが、他のメンバーも大体同世代。若手中心のメンバーでスイングの名曲へのチャレンジだ。
オリジナルのメロディーを生かしつつ、トロンボーンの色々な音色を生かしたアレンジも絶妙である。枯葉のリズムレスのアカペラも良い感じであるが、バストロンボーンをショーケスにしたスターダストもユニークだ。オープニングと最後の曲をグレンミラーの曲にしているのもこのグループの立ち位置を明確にしている。
というのも、もうひとつこのグループの特徴である2人のアメリカのプレーヤー、トロンボーンのダニエルライリーとベースのサッカリーピーターソンによるところが大きかったと思う。どちらもグレンミラーのオーケストラの一員として来日して、日本人の女性と結婚して日本を活動の拠点にしたという経緯での参加だ。このグループのスイング系の曲への拘りというのも2人の参加が影響しているように思う。
このグループは、レコーディングのために編成されたのではなく、ライブハウスでの演奏が先に話題になったという。当時はフュージョン系の演奏が話題の中心になることが多かったが、このようなスタイルの演奏も根強いファンがいたし、それに応える若手もいたということになる。評論家の重鎮であった野口久光氏の尽力でこのアルバムが生まれたそうだ。
ちょうど、当時コンコルドのアルバムを好んで聴いていた自分も、ライブは聴いた事は無かったが気に掛かって購入した一枚だったと思う。ハリージェイムスのアルバムのスイングナンバーアルバムを聴いた事もあり、久々に針を通したアルバムだ。
1. Serenade in Blue / A String of Pearls
2. I’m Getting’ Sentimental Over You
3. I Only Have Eyes for You
4. As Time Goes By
5. Autumn Leaves
6. Star Dust
7. Begin the Beguine
8. Tommy Dorsey Medley
On the Sunny Side of the Street
Song of India
Marie
Who?
Opus One
9. To Each His Own
10. Let’s Dance
11. Stars Fell on Alabama
12. Don’t Sit Under the Apple Tree
13. Moonlight Serenade / I Know Why
Blue Trombones
岩崎 敏信 (tb)
池田 幸太郎 (tb)
Daniel Riley (tb)
川島 茂 (btb)
芦田 ヤスシ (ts)
岡村 誠司 (g)
小林 洋 (p)
Zackery Peterson (b)
屋代 邦義 (ds)
Supervised By Hisamitsu Noguchi
Produced by Makoto Kimata
Recording Engineer : Yoshiaki Ushizawa
Recorded at Onkio Haus, Tokyo on July 12 1983