A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

色々なイチゴの味があるが、今回のショートケーキの味付けは如何に・・・?

2008-02-04 | CONCORD
Shortcake / Bill Berry

美味しそうなショートケーキがジャケットに映っている。甘党の自分にとっては、思わず引き寄せられる写真だ。
日本で、ショートケーキというとスポンジケーキにイチゴとホイッピングクリームで綺麗にデコレーションしたケーキを思い浮かべてしまう。どうやらこれは日本独特のもの。
本来はサクサクしたビスケット状のケーキをクリームで混ぜたものらしい。
写真のショートケーキもそんな感じがしないでもない、アメリカのケーキは甘すぎるが果たしてどんな味であろうか?

ビル・ベリーというトランペット奏者。ハードバップ系のジャズファンにはあまり馴染みはないとは思うが、デビュー当時からビッグバンドとの付き合いが長い。
最初はお決まりのハーマンやファーガソンのオーケストラからスタート。61年からエリントンオーケストラのレギュラーを努めて頭角を現し、ニューヨークを拠点として活躍していた。あのサド・メルのオーケストラに結成時(1966年)から参加することになる。

そして、71年の”Tonight Show”の引越しで西海岸に移ってきた。そこで、自分のビッグバンド以外にも、ジャガーノート、ルイベルソンなど多くのバッグバンドに参加している。根っからのビッグバンド好きなのだろう。西海岸でのビッグバンドでは常連だ。そして、スイング系のノリのコルネットの演奏でConcordのセッションにも数多く参加している。
そんな経歴なので自分のブログの記事にはよく登場する。特に熱狂的なファンとして追っかけをしているわけではないのだが。自分の好みに近いところに位置するプレーヤーということだろう。
女性でいれば別に恋人というわけでもないが、よく気があって一緒に遊びにいくような関係かもしれない。

今回は、そのビル・ベリーが自らリーダーとなって「スモールコンボ」を率いたのがこのアルバム。いつもはビッグバンドで、他人がリーダーへの参加も多いのだが。
リーダーとして、小編成におけるビル・ベリーの想いというものが始めてアピールされたアルバムだ。

このアルバムでベリーはバックに2つのグループを作った。
マンデルロウのギターとデイブフリッシュバーグのピアノを入れたカルテット。そして、マーシャルロイヤルのas、ルータバキンのts、ビルワトラスのtbの3管を加えたセプテットを。曲も、スタンダード曲に加えて自分の曲も加えて。
そして、「スタイルと雰囲気は?」というと、カルテットをバックにしたコルネットの演奏はスイングの良き時代を思い起こさせる演奏。マンデルロウとフレッシュバーグのピアノの絡み方が絶妙。管を加えた演奏はやはりエリントンサウンドだった。
ロイヤルガーデンブルースは遥か昔の20年代を思わせるオリジナルディキシーランドジャズバンドの趣で。
やはり、ビッグバンドでは色々なスタイルをこなしていたが、ビル・ベリーのコルネットプレーの原点はこの辺りだったのかと納得させられる演奏だ。

気になる女性から、「実はこんな関係を望んでいたの」と告白されたような感じがする。
色々混ざったショートケーキだが美味しいイチゴが盛りだくさん。クリームの味付けもあまりしつこくなく最高の味付けだ。

1, Avalon                  DeSylva, Jolson, Rose 4:27
2. Betty                   Berry 3:07
3. Bloose                  Berry 7:26
4. I Didn't Know About You       Ellington, Russell 4:50
5. Royal Garden Blues          Williams, Williams 4:46
6. Moon Song               Coslow, Johnston 4:26
7. I'm Getting Sentimental over You Bassman, Washington 3:56
8. I Hadn't Anyone Till You       Noble 4:47

Bill Berry (Cornet,vibe)
Marshall Royal (sa,cl)
Lew Tabackin (ts.fl)
Bill Watrous (tb)
Alan Broadbent,Dave Frishberg (p)
Mundell Lowe (g)
Monty Budwig,Chuck Berghofer (b)
Frank Capp,Nick Ceroli (ds)

Puroduced by Carl Jefferson

Originally released on Concord CJ-75, 1978

Shortcake
Bill Berry
Concord Jazz

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