An Evening at Charlie's / Mel Tormé & George Shearing
ジャズのライブハウスというとあまり繁華街のど真ん中にはない。自分が良く行く、ブルーノート、SOMEDAY、ビーフラットなどはそれでも青山、新宿、赤坂。しかし、東京TUCは神田駅から離れた商業地区、さくらんぼとなると遠く郊外の芝崎となる。一見さんのお客は基本的にいないので、場所はあまり関係ないといえば関係ないが、やはり場違いな場所というのも行きにくいものだ。
昨日は、高田馬場のサニーサイド。学生時代毎日通った街、懐かしさもあり、自分にとっては行きやすい場所だ。
ではアメリカはというと、やはりジャズクラブはニューヨークがメッカ。昔は52丁目にクラブが軒を連ねていたというが、果たして今はどうか?
有名なビレッジバンガードはマンハッタンの中心からは遠く南に離れたグリニッジビレッジの入り口。こちらも必ずしも繁華街の真ん中にある訳では無さそうだ。
80年代にはいってすぐ、ワシントンDCのジョージタウンにCharlie’sとうクラブがあった。ホワイトハウスから数キロ離れた大学のある街だが、日本で言えば、霞が関の議事堂から少し離れた場所といった感じか。
落ち着いた感じでチャーリバードなどが良く出演していたという。客席のキャパも170人。狭くは無いが、けっして広い会場ではなかった。それ故、会場の雰囲気も良く、ゆっくり聴くにはいい感じのクラブであったと紹介されている。客層も推して知るべし。
ところが官庁街や学生街は朝早い。夜遅くまで外出している人も少く、早めに家路につく。ところがアメリカのライブハウスのスタートは始まりが遅い。1stステージの始まりは8:30とか9;00。セカンドステージが終わる頃には日付が変わってしまう。それ故、セカンドステージは極端に客足が減ったそうだ。観光客もニューヨークなどに較べれば少なく、やはり不夜城のマンハッタンのクラブとの立地の違いがネックであった。
それでも、サラボーン、オスカーピーターソン、そしてジョージシアリングなどの有名ミュージシャンが出演する時は賑わったようだが、他の日となると閑古鳥がなく有様だった。せっかくいいクラブではあったが、営業的には苦しく5年余りで店を閉じなければならなかった運命であった。
コンコルドレーベルには、グレートギターズのこのクラブでのライブ録音があったが、このアルバムもその「チャーリーズ」でのライブ録音。
ジョージシアリングとメルトーメの付き合いは長い。グラミー賞もとったアルバムも作ったコンビだが、ここでは普段メルトーメのバックを務めていたドラムのドニー・オズボーンも加わって、ライブならではのよりリタックスしたスインギーな演奏が楽しめる。
シアリングとトーメ。それぞれステージ経験は長いベテラン同士。ステージをどう盛り上げ、お客と一体化していくかの術はお互い持ち合わせている。今回は、デュオを格別意識する必要が無いせいが、コンコルドではあまり聴く機会の無かった、ドラムを加えたトリオ演奏なども聴ける。それぞれの流儀の合作といった感じだ。
それに加えてこのクラブの雰囲気。郷に入っては郷に従えで、2人の演奏は自然と地元ワシントンのハイブローな熱心なジャズファンにピッタリな内容になっていったようだ。
1. Just One of Those Things / On Green Dolphin Street
Bronislaw Kaper / Cole Porter / Ned Washington 6:24
2. Dream Dancing Cole Porter 6:12
3. I'm Hip Bob Dorough / Dave Frishberg 3:33
4. Then I'll Be Tired of You Arthur Schwartz 4:41
5. Caught in the Middle of My Years / Welcome to the Club Shearing / Torme 6:02
6. Nica's Dream Horace Silver 6:32
7. Chase Me Charlie Noël Coward 3:50
8. Love Is Just Around the Corner Lewis Gensler / Leo Robin 3:07
Mel Torme (vol)
George Shearing (p)
Don Thompson (b)
Donny Osborne (ds)
Produced by Carl Jefferson
Recording Engineer : Phil Edwards
Recorded at Charlie's, George Town, Washington D.C. October 1983
Originally released on Concord CJ-248
ジャズのライブハウスというとあまり繁華街のど真ん中にはない。自分が良く行く、ブルーノート、SOMEDAY、ビーフラットなどはそれでも青山、新宿、赤坂。しかし、東京TUCは神田駅から離れた商業地区、さくらんぼとなると遠く郊外の芝崎となる。一見さんのお客は基本的にいないので、場所はあまり関係ないといえば関係ないが、やはり場違いな場所というのも行きにくいものだ。
昨日は、高田馬場のサニーサイド。学生時代毎日通った街、懐かしさもあり、自分にとっては行きやすい場所だ。
ではアメリカはというと、やはりジャズクラブはニューヨークがメッカ。昔は52丁目にクラブが軒を連ねていたというが、果たして今はどうか?
有名なビレッジバンガードはマンハッタンの中心からは遠く南に離れたグリニッジビレッジの入り口。こちらも必ずしも繁華街の真ん中にある訳では無さそうだ。
80年代にはいってすぐ、ワシントンDCのジョージタウンにCharlie’sとうクラブがあった。ホワイトハウスから数キロ離れた大学のある街だが、日本で言えば、霞が関の議事堂から少し離れた場所といった感じか。
落ち着いた感じでチャーリバードなどが良く出演していたという。客席のキャパも170人。狭くは無いが、けっして広い会場ではなかった。それ故、会場の雰囲気も良く、ゆっくり聴くにはいい感じのクラブであったと紹介されている。客層も推して知るべし。
ところが官庁街や学生街は朝早い。夜遅くまで外出している人も少く、早めに家路につく。ところがアメリカのライブハウスのスタートは始まりが遅い。1stステージの始まりは8:30とか9;00。セカンドステージが終わる頃には日付が変わってしまう。それ故、セカンドステージは極端に客足が減ったそうだ。観光客もニューヨークなどに較べれば少なく、やはり不夜城のマンハッタンのクラブとの立地の違いがネックであった。
それでも、サラボーン、オスカーピーターソン、そしてジョージシアリングなどの有名ミュージシャンが出演する時は賑わったようだが、他の日となると閑古鳥がなく有様だった。せっかくいいクラブではあったが、営業的には苦しく5年余りで店を閉じなければならなかった運命であった。
コンコルドレーベルには、グレートギターズのこのクラブでのライブ録音があったが、このアルバムもその「チャーリーズ」でのライブ録音。
ジョージシアリングとメルトーメの付き合いは長い。グラミー賞もとったアルバムも作ったコンビだが、ここでは普段メルトーメのバックを務めていたドラムのドニー・オズボーンも加わって、ライブならではのよりリタックスしたスインギーな演奏が楽しめる。
シアリングとトーメ。それぞれステージ経験は長いベテラン同士。ステージをどう盛り上げ、お客と一体化していくかの術はお互い持ち合わせている。今回は、デュオを格別意識する必要が無いせいが、コンコルドではあまり聴く機会の無かった、ドラムを加えたトリオ演奏なども聴ける。それぞれの流儀の合作といった感じだ。
それに加えてこのクラブの雰囲気。郷に入っては郷に従えで、2人の演奏は自然と地元ワシントンのハイブローな熱心なジャズファンにピッタリな内容になっていったようだ。
1. Just One of Those Things / On Green Dolphin Street
Bronislaw Kaper / Cole Porter / Ned Washington 6:24
2. Dream Dancing Cole Porter 6:12
3. I'm Hip Bob Dorough / Dave Frishberg 3:33
4. Then I'll Be Tired of You Arthur Schwartz 4:41
5. Caught in the Middle of My Years / Welcome to the Club Shearing / Torme 6:02
6. Nica's Dream Horace Silver 6:32
7. Chase Me Charlie Noël Coward 3:50
8. Love Is Just Around the Corner Lewis Gensler / Leo Robin 3:07
Mel Torme (vol)
George Shearing (p)
Don Thompson (b)
Donny Osborne (ds)
Produced by Carl Jefferson
Recording Engineer : Phil Edwards
Recorded at Charlie's, George Town, Washington D.C. October 1983
Originally released on Concord CJ-248
Evening at Charlie's | |
クリエーター情報なし | |
Concord Records |