A Basie Vocal Celebration / Claude Tissendier, Michele Hendricks & Marc Thomas
ベイシーサウンドといえばビッグバンドサウンドを思い浮かべるが、何もビッグバンドばかりとは限らない。ベイシー自身も小編成のバンドを組んでいたことがあるが、これも立派なベイシーサウンドであった。どんな編成になっても、やはりベイシー独特のスイング感がその根底にあるのだろう。
このベイシーの「ノリ」に惚れ込んで、ベイシーオーケストラの演奏をボーカリーズしたのがデイブランバート。彼がリーダーとなって組まれたボーカルグループがランバート・ヘンドリックス&ロスであった。
そのメンバーの一員であり、歌詞を提供したのがジョンヘンドリックスだ。アニーロスからヨランダベバンにメンバーは代わったがこのグループは1964年まで10年近く続き、モダンジャズコーラスの一分野を築いた。
解散後すぐにデイブランバートは不幸にも交通事故で亡くなってしまい、残念ながらこのグループが再編されることは無かった。しかし、このランバート・ヘンドリックス&ロスが築いたコーラススタイルはマンハッタントランスファーなどに引き継がれていった。
メンバーの一員であったジョンヘンドリックスも娘のミシェルなどを加えて一時ジョンヘンドリックス&カンパニーというグループを率いた。このグループも、有名な演奏のボーカリーズやバップスキャットなどを採り入れ、デイブランバートと一緒にやった本家のスタイルを引き継ぐものであった。
娘のミシェルは、このグループを離れると一時ジャズから遠ざかる。何の職業でも親と同じ道を歩むと、最初は親から色々教えてもらう事が多いが、いつまで経っても親を超えられずに独り立ちできずに悩むものだ。ミシェルもそのような心境になったのか、あるいは一度外の空気を吸ってみたくなったのか・・・?
しかし、父親の血を継ぐミシェルはやはり「蛙の子は蛙」、再びバップオリエンテッドなボーカルを歌うようになり、アルバムも残すようになったのだが、その後はあまり消息は聴かなかった。
それから20年近く経った2009年、彼女はフランスでアルバムを作ることになる。
地元フランスのボーカリストMarc Thomas。そしてクラリネットのClaude Tissendier率いるオクテットとのコラボレーションだ。2人の経歴も他の演奏も良く知らないが、2人ともクロードボリングのバンドに長く在籍していたそうだ。という意味ではジャズからクラシックまで経験豊富なベテランのようだ。
そして、この2人がイメージしたバンドカラーがベイシーサウンドであった。それにミシェルヘンドリックスが加わると、その演奏はまさに父親のジョンヘンドリックスがデイブランバートと50年前に作ったランバート・ヘンドリックス&ロスの再現となった。
元祖ランバート・ヘンドリックス&ロスが誕生した時、そのコンセプトをすぐに取り入れたコーラスグループはフランスのダブルシックスオブパリスであった。半世紀を経てもフランスにはこのグループが残した伝統が生き残っていたようだ。アメリカではなかなか父親の歩んだ道の源に辿り着けなかったミシェルも、2人の協力でフランスでそれを実現したようだ。
曲はベイシーファンにはたまらない有名曲が並ぶ。Girl Talkだけが何故かフランス語だが、このようなスタイルの演奏にフランス語の響きというのもなかなか洒落た感じで悪くない。ベイシーサウンドは海を越えてヨーロッパでも健在のようだ。
1. Everyday I Have the Blues 4:52
2. Swingin' the Blues 4:10
3. Shiny Stockings 6:10
4. Whirlybird 4:02
5. Count Basie 4:57
6. April in Paris 4:00
7. Little Pony 3:24
8, Dansez Sur Moi (Girl Talk) 3:43
9. Fiesta in Blue 3:20
10. It's Sand Man 4:03
11. After Supper 4:52
12. Cute 4:08
13. Jumpin'at the Woodside 4:26
14. One O'Clock Jump 3:12
Michele Hendricks (vol)
Marc Thomas (vol)
Claude Tissendier (cl)
Gilles Berthenet (tp)
Francois Penot (ts)
Oliver Defays (bs)
Nicolas Peslier (g)
Jacques Schneck (p)
Lean-Pierre Rebillard (b)
Sylvain Glevarec (ds)
Produced by Claude Tissendier
Recoeded on 11,12 May 2009 at Studio de Meudon France
ベイシーサウンドといえばビッグバンドサウンドを思い浮かべるが、何もビッグバンドばかりとは限らない。ベイシー自身も小編成のバンドを組んでいたことがあるが、これも立派なベイシーサウンドであった。どんな編成になっても、やはりベイシー独特のスイング感がその根底にあるのだろう。
このベイシーの「ノリ」に惚れ込んで、ベイシーオーケストラの演奏をボーカリーズしたのがデイブランバート。彼がリーダーとなって組まれたボーカルグループがランバート・ヘンドリックス&ロスであった。
そのメンバーの一員であり、歌詞を提供したのがジョンヘンドリックスだ。アニーロスからヨランダベバンにメンバーは代わったがこのグループは1964年まで10年近く続き、モダンジャズコーラスの一分野を築いた。
解散後すぐにデイブランバートは不幸にも交通事故で亡くなってしまい、残念ながらこのグループが再編されることは無かった。しかし、このランバート・ヘンドリックス&ロスが築いたコーラススタイルはマンハッタントランスファーなどに引き継がれていった。
メンバーの一員であったジョンヘンドリックスも娘のミシェルなどを加えて一時ジョンヘンドリックス&カンパニーというグループを率いた。このグループも、有名な演奏のボーカリーズやバップスキャットなどを採り入れ、デイブランバートと一緒にやった本家のスタイルを引き継ぐものであった。
娘のミシェルは、このグループを離れると一時ジャズから遠ざかる。何の職業でも親と同じ道を歩むと、最初は親から色々教えてもらう事が多いが、いつまで経っても親を超えられずに独り立ちできずに悩むものだ。ミシェルもそのような心境になったのか、あるいは一度外の空気を吸ってみたくなったのか・・・?
しかし、父親の血を継ぐミシェルはやはり「蛙の子は蛙」、再びバップオリエンテッドなボーカルを歌うようになり、アルバムも残すようになったのだが、その後はあまり消息は聴かなかった。
それから20年近く経った2009年、彼女はフランスでアルバムを作ることになる。
地元フランスのボーカリストMarc Thomas。そしてクラリネットのClaude Tissendier率いるオクテットとのコラボレーションだ。2人の経歴も他の演奏も良く知らないが、2人ともクロードボリングのバンドに長く在籍していたそうだ。という意味ではジャズからクラシックまで経験豊富なベテランのようだ。
そして、この2人がイメージしたバンドカラーがベイシーサウンドであった。それにミシェルヘンドリックスが加わると、その演奏はまさに父親のジョンヘンドリックスがデイブランバートと50年前に作ったランバート・ヘンドリックス&ロスの再現となった。
元祖ランバート・ヘンドリックス&ロスが誕生した時、そのコンセプトをすぐに取り入れたコーラスグループはフランスのダブルシックスオブパリスであった。半世紀を経てもフランスにはこのグループが残した伝統が生き残っていたようだ。アメリカではなかなか父親の歩んだ道の源に辿り着けなかったミシェルも、2人の協力でフランスでそれを実現したようだ。
曲はベイシーファンにはたまらない有名曲が並ぶ。Girl Talkだけが何故かフランス語だが、このようなスタイルの演奏にフランス語の響きというのもなかなか洒落た感じで悪くない。ベイシーサウンドは海を越えてヨーロッパでも健在のようだ。
1. Everyday I Have the Blues 4:52
2. Swingin' the Blues 4:10
3. Shiny Stockings 6:10
4. Whirlybird 4:02
5. Count Basie 4:57
6. April in Paris 4:00
7. Little Pony 3:24
8, Dansez Sur Moi (Girl Talk) 3:43
9. Fiesta in Blue 3:20
10. It's Sand Man 4:03
11. After Supper 4:52
12. Cute 4:08
13. Jumpin'at the Woodside 4:26
14. One O'Clock Jump 3:12
Michele Hendricks (vol)
Marc Thomas (vol)
Claude Tissendier (cl)
Gilles Berthenet (tp)
Francois Penot (ts)
Oliver Defays (bs)
Nicolas Peslier (g)
Jacques Schneck (p)
Lean-Pierre Rebillard (b)
Sylvain Glevarec (ds)
Produced by Claude Tissendier
Recoeded on 11,12 May 2009 at Studio de Meudon France
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