After Hours / With Thad Jones / Frank Wess / Kenny Burrell / Mal Waldron / Paul Chambers / Arther Taylor
どんな仕事をやっていても、一杯やりながらの仕事の後の仲間との語らいは楽しいものだ。仕事好きの日本人は、オフの時くらい仕事を忘れて楽しい遊びの話をすればいいのに、何故か話は昼間の仕事の愚痴が多い。現役時代の自分もそうであったのだが、昨今のギリシャのニュースを聞くと、日本人はつくづく仕事好きだと思う。
ジャズの世界では、仕事の終わった後のアフターアワーズは仲間同士の気楽なセッション。ジャズは自由度の高い音楽とはいえグループでの演奏、ビッグバンドでは制約も多い。未燃焼のパワーを発散させるにはアルターアワーズのジャムセッションが不可欠だ。
ジャズの世界でも仕事の後の語らいこそ本音話ができる機会かもしれない。
ベイシーサウンドを生み出すのはベイシーのピアノだけではできない。メンバー一人ひとりのスイング感の集合体がそのサウンドになる訳だが、一番特徴的なのはフレディーグリーンのギターかもしれないが、他のセクションにもベイシーサウンドを生み出す名手は各時代において必ず存在した。
サドジョーンズがベイシーオーケストラに参加したのは1954年、50年代後半のアトミックベイシーといわれた全盛期を10年以上過ごした。エープリルインパリスでのソロが有名だが、その間トランペットセクションのキープレーヤーとして活躍した。プレーだけでなく作編曲も力を入れるようになったが、それらの作品は徐々にベイシーサウンドには合わなくなり、最後はベイシーオーケストラを離れる原因の一つにもなった。
同じ時期サックスセクションを支えたのはフランクフォスター、フランクウェスの両フランクコンビ。フランクウェスはサックスだけでなくフルートでも有名だが、このフルートもベイシーサウンドの特徴のひとつだろう。もう一方のビッグバンドの雄、エリントンオーケストラの特徴がクラリネットであったのと好対照だ。
ベイシーオーケストラに在籍中のこのサドジョーンズとフランクウェスの2人が参加したアフターアワーズセッションがこのアルバム。ケニーバレルとポールチェンバースはサドジョーンズが出身地デトロイト時代のプレー仲間、その意味では同窓会を兼ねたセッションでもあり、より和気藹々としたセッションとなっている。
サドジョーンズのトランペットはハイノートを売りにするというより中音域を活かしたよく歌うフレーズが特徴、モダンというより中間派ともいえるタイプだ。サドメル時代になってからも、演奏する時はフリューゲルホーンでのバラードプレーが得意であった。
フランクウェスのサックスプレーもハードバップというよりホーキンスの流れを汲む良くスイングするプレーだ。
この2人が中心となるセッションは、やはりハードでファンキーなプレーにはならない。ミュートを多用しフルートの出番が多い演奏は、アフターアワーズを寛いだ雰囲気で楽しんでいる様子を感じさせる。曲はすべてマルウォルドロンが提供したもので、スタンダード曲中心のジャムセッションという訳でもない。
プレスティッジレーベルはブローイングセッションが多いが、ベイシーサウンドに貢献した2人のアフターアワーズもなかなかいいものだ。
1. Steamin’
2. Blue Jelly
3. Count One
4. Empty Street
Thad Jones (tp)
Frank Wess (ts,fl)
Mal Waldron (p)
Kenny Burrell (g)
Arthur Taylor (ds)
Supervision by Bob Weinstock
Recorded in Hackensack, NJ, on June 21 1957
Recording Engineer : Rudy Van Gelder
どんな仕事をやっていても、一杯やりながらの仕事の後の仲間との語らいは楽しいものだ。仕事好きの日本人は、オフの時くらい仕事を忘れて楽しい遊びの話をすればいいのに、何故か話は昼間の仕事の愚痴が多い。現役時代の自分もそうであったのだが、昨今のギリシャのニュースを聞くと、日本人はつくづく仕事好きだと思う。
ジャズの世界では、仕事の終わった後のアフターアワーズは仲間同士の気楽なセッション。ジャズは自由度の高い音楽とはいえグループでの演奏、ビッグバンドでは制約も多い。未燃焼のパワーを発散させるにはアルターアワーズのジャムセッションが不可欠だ。
ジャズの世界でも仕事の後の語らいこそ本音話ができる機会かもしれない。
ベイシーサウンドを生み出すのはベイシーのピアノだけではできない。メンバー一人ひとりのスイング感の集合体がそのサウンドになる訳だが、一番特徴的なのはフレディーグリーンのギターかもしれないが、他のセクションにもベイシーサウンドを生み出す名手は各時代において必ず存在した。
サドジョーンズがベイシーオーケストラに参加したのは1954年、50年代後半のアトミックベイシーといわれた全盛期を10年以上過ごした。エープリルインパリスでのソロが有名だが、その間トランペットセクションのキープレーヤーとして活躍した。プレーだけでなく作編曲も力を入れるようになったが、それらの作品は徐々にベイシーサウンドには合わなくなり、最後はベイシーオーケストラを離れる原因の一つにもなった。
同じ時期サックスセクションを支えたのはフランクフォスター、フランクウェスの両フランクコンビ。フランクウェスはサックスだけでなくフルートでも有名だが、このフルートもベイシーサウンドの特徴のひとつだろう。もう一方のビッグバンドの雄、エリントンオーケストラの特徴がクラリネットであったのと好対照だ。
ベイシーオーケストラに在籍中のこのサドジョーンズとフランクウェスの2人が参加したアフターアワーズセッションがこのアルバム。ケニーバレルとポールチェンバースはサドジョーンズが出身地デトロイト時代のプレー仲間、その意味では同窓会を兼ねたセッションでもあり、より和気藹々としたセッションとなっている。
サドジョーンズのトランペットはハイノートを売りにするというより中音域を活かしたよく歌うフレーズが特徴、モダンというより中間派ともいえるタイプだ。サドメル時代になってからも、演奏する時はフリューゲルホーンでのバラードプレーが得意であった。
フランクウェスのサックスプレーもハードバップというよりホーキンスの流れを汲む良くスイングするプレーだ。
この2人が中心となるセッションは、やはりハードでファンキーなプレーにはならない。ミュートを多用しフルートの出番が多い演奏は、アフターアワーズを寛いだ雰囲気で楽しんでいる様子を感じさせる。曲はすべてマルウォルドロンが提供したもので、スタンダード曲中心のジャムセッションという訳でもない。
プレスティッジレーベルはブローイングセッションが多いが、ベイシーサウンドに貢献した2人のアフターアワーズもなかなかいいものだ。
1. Steamin’
2. Blue Jelly
3. Count One
4. Empty Street
Thad Jones (tp)
Frank Wess (ts,fl)
Mal Waldron (p)
Kenny Burrell (g)
Arthur Taylor (ds)
Supervision by Bob Weinstock
Recorded in Hackensack, NJ, on June 21 1957
Recording Engineer : Rudy Van Gelder
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