Foot Steps / BREEZE
久々に尾崎将司がニュースに登場した。トーナメントでエイジシュートとはたいしたものだ。それも62というスコアで。流石に尾崎は歳をとっても確実に布石を作っていっている。
ゴルフの世界で、プロのライセンスを持っているゴルファーは何千人もいる。しかし、ツアーに出られるとなると毎週100人くらい、年間を通して色々な推薦出場を入れてもツアーの世界で活躍できるプロは200人もいないであろう。さらに、その中で毎回のツアーで決勝に残り、賞金にありつけるのは50人足らず。年間でシードが取れる人数もその位だ。まして優勝できる実力の持ち主となると、運も含めてその中の一握り。
厳しい勝負の世界だ。
その中で、歴史に名を残すのはまた一部。
ジャズの世界でも、ジャズを演奏するミュージシャンは数千人、いや数万人いるかもしれない。しかし、その中でプロとして活躍し、ライブやコンサートをこなし、さらにはCDを出すまでに至るミュージシャンはほんの一握りだ。
スポーツの世界のようにNo.1を決めるのが目的ではないので、CDを出すミュージシャンは何人いてもいい。ところが、商売第一のレコード会社がジャズに力を入れている訳でもく、積極的にCDを出すためのミュージシャンを発掘する時代でもない。多くは、自費制作のような形でインディーズから世に出るものが多い。
さらに、世の中はネット全盛期。CD自体の売上が新譜・旧譜を問わずジリ貧状態。はたして、「CDを出す」といいうこと自体が無くなってしまうかもしれない状況なのだが・・・。
しかし、レコードから始まCDに至る「メディア」全盛時代では、CDを出すというのはプロにとっては有名になるための一つの登竜門。誰もが一度は「CD制作&発売」を夢見ていた。
当然、レコード(CD)デビューした者にとっては、初録音、そして初のリーダーアルバムというのは勲章のようなものだし、一生の記念だ。
先日紹介した野口久和Big Bandの専属コーラスグループ“BREEZE”にもデビューアルバムがある。
1992年に結成されたグループだが、5年間の活動で満を時して制作されたのがこのアルバム。結成当時とは若干メンバーも代わり、男2人女3人の5人組。現在のメンバーでこの中で残っているのは磯貝貴庸と小菅けいこの2人だけだ。アンサンブルを主体とするグループは新たにグループを作るとき音作りが大変だと思うが、コーラスの場合はなお更だろう。あのマンハッタントランスファーも初のレコーディング前には週6日、6週間の練習をしたとか。メンバーが代わるとまた一からやり直し。なかなかベストな状態を維持するのは難しい。
とすると、このアルバムもグループとしては初アルバムかもしれないが、実際にはこの5人組編成の時点での集大成。グループの歴史を振り返ってみても、きっといくつかの節目があったと思うが、このようなCDの形で残っているのは幸運といってもよいかもしれない。
ネット時代になり、世の中シームレスな時代と呼ばれている。確かに場所も時間も、そしてバーチャルもリアルも節目無く自由に結びつき拡大している。
一見便利なように思えるが、昔のように節々を明確にし、次のステップへとつながっていく足跡(Foot Steps)が確実になっている方が物事の理解と関係性が明確に分かるような気がする。
今こうやって、古いCDやレコードを聴きながら昔を思い出し記憶を繋げているが、これがもしネットの世界だけでできるかといえば多分情報はあっても不可能であろう。
1. Fil The McNasty
2. No More Blues
3. Stolen Moments
4. Joy Spring
5. Hey Jude
6. Evening Show
7. Perdido
8. Here’s That Rainy Day
9. Nune-No-Furiko (胸の振子)
10. The Island
11. On Green Dolfhin Street
12. Omae-no-Umaretahi (お前の生まれた日)
BREEZE
石川 真奈美
小菅 けいこ
中村 早智
迫田 晃和
磯貝 隆昭
原 朋直 (tp)
山口 真文 (ts)
佐藤 允彦 (p)
砂田 知宏 (p)
納 浩一 (b)
大坂 昌彦 (ds)
岡部 洋一 (per)
Recorded on Jan. 5,6 & Feb. 28 at King #1 Studio, Tokyo
Ecording Engineer : Takao Suga
久々に尾崎将司がニュースに登場した。トーナメントでエイジシュートとはたいしたものだ。それも62というスコアで。流石に尾崎は歳をとっても確実に布石を作っていっている。
ゴルフの世界で、プロのライセンスを持っているゴルファーは何千人もいる。しかし、ツアーに出られるとなると毎週100人くらい、年間を通して色々な推薦出場を入れてもツアーの世界で活躍できるプロは200人もいないであろう。さらに、その中で毎回のツアーで決勝に残り、賞金にありつけるのは50人足らず。年間でシードが取れる人数もその位だ。まして優勝できる実力の持ち主となると、運も含めてその中の一握り。
厳しい勝負の世界だ。
その中で、歴史に名を残すのはまた一部。
ジャズの世界でも、ジャズを演奏するミュージシャンは数千人、いや数万人いるかもしれない。しかし、その中でプロとして活躍し、ライブやコンサートをこなし、さらにはCDを出すまでに至るミュージシャンはほんの一握りだ。
スポーツの世界のようにNo.1を決めるのが目的ではないので、CDを出すミュージシャンは何人いてもいい。ところが、商売第一のレコード会社がジャズに力を入れている訳でもく、積極的にCDを出すためのミュージシャンを発掘する時代でもない。多くは、自費制作のような形でインディーズから世に出るものが多い。
さらに、世の中はネット全盛期。CD自体の売上が新譜・旧譜を問わずジリ貧状態。はたして、「CDを出す」といいうこと自体が無くなってしまうかもしれない状況なのだが・・・。
しかし、レコードから始まCDに至る「メディア」全盛時代では、CDを出すというのはプロにとっては有名になるための一つの登竜門。誰もが一度は「CD制作&発売」を夢見ていた。
当然、レコード(CD)デビューした者にとっては、初録音、そして初のリーダーアルバムというのは勲章のようなものだし、一生の記念だ。
先日紹介した野口久和Big Bandの専属コーラスグループ“BREEZE”にもデビューアルバムがある。
1992年に結成されたグループだが、5年間の活動で満を時して制作されたのがこのアルバム。結成当時とは若干メンバーも代わり、男2人女3人の5人組。現在のメンバーでこの中で残っているのは磯貝貴庸と小菅けいこの2人だけだ。アンサンブルを主体とするグループは新たにグループを作るとき音作りが大変だと思うが、コーラスの場合はなお更だろう。あのマンハッタントランスファーも初のレコーディング前には週6日、6週間の練習をしたとか。メンバーが代わるとまた一からやり直し。なかなかベストな状態を維持するのは難しい。
とすると、このアルバムもグループとしては初アルバムかもしれないが、実際にはこの5人組編成の時点での集大成。グループの歴史を振り返ってみても、きっといくつかの節目があったと思うが、このようなCDの形で残っているのは幸運といってもよいかもしれない。
ネット時代になり、世の中シームレスな時代と呼ばれている。確かに場所も時間も、そしてバーチャルもリアルも節目無く自由に結びつき拡大している。
一見便利なように思えるが、昔のように節々を明確にし、次のステップへとつながっていく足跡(Foot Steps)が確実になっている方が物事の理解と関係性が明確に分かるような気がする。
今こうやって、古いCDやレコードを聴きながら昔を思い出し記憶を繋げているが、これがもしネットの世界だけでできるかといえば多分情報はあっても不可能であろう。
1. Fil The McNasty
2. No More Blues
3. Stolen Moments
4. Joy Spring
5. Hey Jude
6. Evening Show
7. Perdido
8. Here’s That Rainy Day
9. Nune-No-Furiko (胸の振子)
10. The Island
11. On Green Dolfhin Street
12. Omae-no-Umaretahi (お前の生まれた日)
BREEZE
石川 真奈美
小菅 けいこ
中村 早智
迫田 晃和
磯貝 隆昭
原 朋直 (tp)
山口 真文 (ts)
佐藤 允彦 (p)
砂田 知宏 (p)
納 浩一 (b)
大坂 昌彦 (ds)
岡部 洋一 (per)
Recorded on Jan. 5,6 & Feb. 28 at King #1 Studio, Tokyo
Ecording Engineer : Takao Suga