ずっと治らずにいた指も、皮肉なことに爪を深く切り取られてから
傷口にあたらなくなった事が良かったようで、痛みが引いて来た。
風邪で伏せってる間に、指のほうは着実に治癒に向かっていたらしい。
今日は、最後に傷口を診てもらおうと病院へ急いだ。
しかし受付締め切りの5時半ギリギリ。
右折して駐車場に入ろうとしたら、私の前の一台も右折して駐車場へ。
私の他にも、まだ患者さんがいたわ。。。と喜ぶ。
しかし、病院のブラインドは閉まっていた。
「あ~~、ちょっと遅かったか、、、」
一応車を降りて玄関まで入り中を確認したら、電気は消えていた。
明日来よう、、、と帰ろうとしたら、先に駐車場に右折した車の方が
「どうされましたか?」と聞くので
「指、診て貰おうと思ったのですが、もう閉まってました」と言った。
するとその方、
「今閉めたばかりのはずです。多分大丈夫でしょう、どうぞ!」
と、中に入り、てきぱきと窓口に一言二言。
すると灯りがつき、受付が動き始めた。
「あ、すいません!」
私は車へ戻り、エンジンを止め再度玄関を入ったら、そこには私用に
スリッパが一つ並べられていた。
勿論、さっきの女性が並べてくれたんだろう。。。
その女性の方は、患者さんではなく、なんと病院のお嬢さんだったようだ。
どこへ行っても、勤務時間が超過するようなことは極端に嫌われる。
病院のように、対象者が弱者であってもそうだ。
そんな中、こんな一人の患者を診察へ通してくれたその優しさに驚いた。
世の中、まだ捨てたモンじゃないようです。。。
