青川の里 ~付知川 鮎釣り日誌~
青川(付知川つけちかわ)の里、岐阜県中津川市田瀬地区から鮎釣りや川のこと、地元情報などを。オフにはワカサギ、アマゴ情報も
 



こちらもずいぶん間が空いてしまいましたが、先般の恵那漁協主催・鮎の研修会の続きです。

今回はエドワジエラ・イクタルリというまたやっかいな病気についてであります。
2012年シーズンの終盤(8月から9月ころ)、どこの川も鮎は見えるのに掛からないという状態や、鮎が死んで流れて行く姿が多く見られました。
その原因の一つとしてこの病気が疑われております。
以下に講習会での資料を添付します。


《エドワジエラ・イクタルリ感染症について》

1)エドワジエラ・イクタルリ感染症とは
・アメリカナマズなどナマズ類の疾病として世界的に蔓延している細菌性感染症。
・ナマズ類、ニジマス、アユ、オイカワ、ウナギなどへの感染が報告されている。

2)発生状況
・国内での発生は確認されていなかったが、平成19年8月から10月にかけ、東京都、広島、山口県の河川のアユから国内で初めて確認された。
・岐阜県ではH20年に漁獲アユから初めて原因菌が分離されたが、漁業被害は報告されなかった。しかし、H23年、H24年とエドワジエラ・イクタルリ感染症による死亡事例が発生した。

3)発生および被害傾向
・夏季の高水温期(水温20℃以上)に発生しやすい。
・蔓延すると友釣りで釣れにくくなる。

4)アユにおける症状
外観症状:一般に外観症状は乏しいが、一部の病魚では体表に著しい発赤を示すことがある。
内部症状:腹水の貯留、牌臓の腫大、腎臓の肥大等

5)今後の対策
工ドワジエラ・イクタルリ菌を河川へ持ち込まない、持ち出さない。
具体的対策:
・保菌していない種苗の放流
・漁獲魚の持ち出し・持ち込み禁止
・トラック・釣り具などの消毒

以上、なんともやっかいな病気がはやってしまっているようです。
ちょうど水温が上がって冷水病が納まったころからこの病気が出てくるようで、こうなるともう友釣り自体ができなくなってしまう恐れもあります。
まさに友釣り存亡の危機といっても過言ではありません。
いったい誰がこの病気を蔓延させているかといえば、それは釣り人自身(自分も含めて)でありましょう。
交通の発達した現在では、複数の河川を移動して釣り歩くなんてのはごく普通に行われており、その際にオトリを活かして持ち込むなんてことも当たり前のように行われていると思います。
でもそれが大問題だということです。
自分の胸に手を当てて、よーく考えてみましょう。
来年は自分ももっと気をつけようと思います。


以下のリンクにも詳しく書かれた資料がありますのでご覧下さい。
社団法人 日本水産資源保護協会 水産衛生資料「鮎の病気

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