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預貯金

2013-01-16 20:55:44 | 日記
中学2年のとき、学校に、子供銀行なるものができた。毎月1回、町の銀行から2,3人の行員が来て、生徒たちが作ったそれぞれの通帳に預金額の印を押した。真面目な生徒は、たいていがその日に1枚の100円札を持って来た。預金の目的は翌年の秋に行われる修学旅行だった。みんなが貧乏の時代、旅行代金を一度に支払うのは大変だろうという配慮があったのだと思う。私は毎月、祖父から、そのための100円を受け取り、2カ月に一度預金して、他の月は町の食堂で食べるヤキソバ代に充当した。 旅費の入金期限が来たら、秘密の金庫を頼ろうと思っていた。秘密の金庫は、家にある小さな納戸で、その中にある「祖母が遺した銀のスプーン(1本70グラムで、売れば210円になる)」だった。 「盗人を捕えてみれば我が子なり めでたくもあり めでたくもなし」という名句があるが、私は家族にバレることなく、無事、日光への修学旅行に参加し、祖父への土産に1本100円の羊羹を買って孝行した。 山口瞳先生が500円玉貯金を試みた。常にそのことを意識して、たとえば、600円の買い物をすると、千円札と100円玉1個で支払って、500円玉を受け取るといった方法で、たしか1年ちょっとで、40万円になったと書いておられた。 私の場合は100円玉で、まだ新聞代の集金が来たときに玄関までラクに歩けた頃だったから、毎月6個の100円玉が釣り銭になり、それをキャンディーの缶に貯めておいた。それに私は買い物をすることが少なく、100円玉を使用する機会がないから、腰痛で玄関へ行くのが面倒になるまでに、キャンディー缶はかなり重くなった。この例でわかるのだが、貯める秘策というのは使わないことなのだが、いや、それはダメだ。やっと景気回復の兆しが見えて来た。 お金持ちのみなさん、お金は貯めずに使ってください。私もささやかながら、毎週馬券を買っています。