Takepuのブログ

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秋の党大会延期?

2012-05-10 09:54:47 | 時事
今秋に予定されている中国共産党第18回大会(十八大)で、胡錦濤・総書記から習近平・現国家副主席へ権力が移譲される、とされているが、ロイターはこの10年に一度の指導部交代の時期が数ヶ月遅れるとの見方を示した。中国の最高意思決定機関である中央政治局常務委員会(現在9人)の人数についても議論があるという。

党大会の遅延は金融市場にも不安を与えるとしており、薄熙来・前重慶市党委書記の失脚を受け、中国政治体制はすでに動揺を与えているとの認識が各金融市場にある・・・と書くところがロイターっぽい。

ロイターによると、3人の情報筋が明らかにしたとして、中国共産党の最高指導部の一人が党大会の期日をそもそもの9月、もしくは10月から、11月、もしくは来年1月に延期するよう提案したという。「十八大の準備作業はまだ始まっておらず、党は本当に十八大の冬季への延期を考えている」と消息筋の一人は語ったとしている。

台湾紙・中国時報もこのロイターの考えを紹介して、薄熙来問題が新指導部に与える影響と衝撃に恐怖を抱いているため、党大会延期が検討されているとしている。

中央政治局常務委員会の定員については、胡錦濤・総書記が2人減員して7人にする考えをもっているという。これは薄事件以来、共産党青年団派(団派)が優勢となっていて、多数を制することが出来るからと見られる。一方で、2人増やして11人にするとの案もあるという。これはおそらく太子党や江沢民系の考えだろう。
 現在、次期政権で常務委員会入りが「確定」しているのは、習近平(次期総書記)、李克強(次期首相)、李源潮で、ほかにも何人か名前が挙がっているが、どの担務につくのかは党内コンセンサスが得られていないという。また、劉延東・国務委員、孫春蘭・福建省党委書記の女性陣の競争もまだ確定していないという。

党大会の期日が遅れるとの見方があることは以前も香港紙・明報の報道として紹介したが、ロイターが報じたということで、党内に延期論が根強くあることは本当だと考えていいと思う。ただ、延期になればなったで株価などに影響を与え、社会不安を招くというロイターの指摘も事実。中国指導部はギリギリまで9月開催を目指して調整していくのではないか。夏の北戴河会議が今年は白熱するのは間違いないだろう。

ただ、温家宝首相が最近露出度が高い。来年3月の全人代で首相の職を降りて引退するのはするとしても、党大会で中央常務委員をはずれて3月の全人代までレイムダック状態になるよりは、党大会延期で1月ぐらいまで中央常務委員の職にとどまったままの実権のある首相として、政治体制改革などに一定のめどをつけるなどギリギリまで仕事をしたい、との強い意欲の現れであり、その意を受けた周辺が意識的に「党大会延期」情報をリークしているのではないか。


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