Takepuのブログ

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香港行政長官に梁氏

2012-03-25 15:55:34 | 時事
香港メディアによると、25日投開票された香港特別行政区の新行政長官に、実業家で親中国の梁振英氏が当選した。獲得したのは689票で、1200人の選挙委員のうち有効投票数1132の過半数を獲得したため、選挙は成立した。次点の唐英文(ヘンリー・タン)氏は285票、民主党の何俊仁(アルバート・ホー)主席は76票だった。写真は「明報」サイトの速報。

先日、中国共産党の統戦部前部長の劉延東・国務委員(副首相級)が香港の隣、広東省深センに来て、梁氏に投票するよう集票活動を行っていた、との香港メディアの報道を紹介したが、中国側の思惑通りの選挙結果になった。
梁氏の任期は5年で2期まで。次回2017年の選挙は香港市民による直接民選で行われる。

これに先立つ23、24日の2日間、香港では民主選挙を求める大学や団体が一足早く模擬投票を行い、香港メディアによると22万人が投票したという。そのうち12.2万人、55%が白票を投じており、今回民主選挙が実現できなかったことに対する抗議の意味があるようだ。その他は梁氏が17.8%、唐氏が16.3%、何氏が11.4%と、本番の選挙結果と同じ順位になった。

そもそも香港で民意選挙が行われている地区レベル代表の選挙でも、投票率は極めて低く、今回も人口700万人の香港で、有権者数は不明だが、「遊び」とはいえども模擬投票にたった3%の22万人しか動員できなかった、ということは、参政への関心が極めて薄い香港で、5年後の行政長官選挙本番での低投票率も予想される。香港の民主派が大声を上げて中国本土からやっと勝ち取った民主選挙の意味付けがどうなるのか、今後5年間の香港の活動を見ていかなければならない。