Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

日中共同世論調査

2009-08-27 04:03:24 | Weblog
 中国の英字紙「チャイナ・デイリー」と日本の「言論NPO」が共同で行った日中世論調査の結果が26日、発表された。新華社は「日中双方の相手国家に対する好感度はやや上がった」と題して世論調査についての記事を配信している。ただ、「言論NPO」のHPに掲載された調査結果の詳細と照らし合わせてみると、日本側の中国への印象として触れてほしくないとみられるものは、露骨に無視して記事では外されている。

 新華社が報じている調査結果で日本側の反応について触れている項目は、「日本人が中国について最初に思いつくもの」として、世論調査は「中華料理」(52.0%)、「万里の長城」(37.9%)となっている。日本側には財界や学術関係など有識者にも聞いていて、彼らは「経済成長と経済過熱」(40.6%)、「中華料理」(34.6%)、「共産党と共産主義」(29.6%)となっている。日中関係については「とてもよい」と「比較的よい」は15%、有識者は同じ項目で昨年の44.8%から今年は39.8%に下がったとしている。
 え、こんなつまんないことしか聞いてねえのかよ、と思って言論NPOのほうを見たら、両国関係の発展を阻害する主問題として、日本側は「中国産品の安全性」(46.2%)、「領土問題」(39.1%)、「中国の反日教育」(36.1%)の順にあげている。中国側は「領土問題」(49.2%)、「日本の歴史認識」(38.2%)、「海洋資源などをめぐる紛争」(29.3%)の順だった。ちなみに日本側が多かった3項目について、中国側は「中国産品の安全性」については1.2%、「中国の反日教育」については5.2%だった。
 互いの国に行きたくない理由で一番多かったのは日本側が「安全、衛生上の問題があり安心できないから」の71.7%。中国側は「お金がかかるから」の50.4%と安直とはいえ現実的な回答だった。
 新華社は中国人側の回答については、歴史問題や靖国神社参拝問題などが多かったと報じている。当局の“洗脳”が結果としてあらわれてるなあと思わせるが、毒入り冷凍餃子事件にともなう中国の食の安全や、中国で反日デモなどが発生する原因となった反日教育などに対する日本側の反応については触れていない。
 本当に相互理解を進めたいなら、相手が何を考えているか、ということをまず伝えるべきなのに、日本人が中国についてどう思っているのか、このような調査結果さえ中国人は知らされないのか。