Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

映画「雨が舞う」を見た

2009-08-09 20:53:43 | 映画鑑賞
 映画「雨が舞う」雨絲飛舞~金爪石残照~を見てきた。台湾の台北市そばにある金爪石という名の金鉱山に日本植民地時代に暮らした日本、台湾の人々の証言で構成されたドキュメンタリー。1930年代に最盛期を迎え、金鉱石は基隆から船で大分の佐賀関の製錬場に運ばれたという。日本が戦争を遂行するための金を供給し続け、戦後は国民党政権によって接収されたが、1987年に環境問題から閉山となった。
 映画「非情城市」の舞台として有名になり現在は観光客が殺到する九份から山ひとつ越えた近所にある。
 当然といえば当然だが、70、80歳代の台湾の人たちの達者な日本語はすごい。「当時の教育はよかった。立派で優しかった先生が懐かしい」と語る。体制はともあれ、植民地台湾で教鞭を取った人たちの理想を実現しようと台湾人にも暖かく接した真摯な仕事ぶりには頭が下がる。ただ日本鉱山は会社のシステムとして鉱山でのきつい仕事は台湾人にすべて押し付け、日本人は管理部門でおそらく本土よりいい暮らしをしていた。それでも台湾のほかの地域より給料などの条件もよかったので、彼らは金爪石で働き続けたようだ。
 台湾当局は金山周辺のいくつかの施設を保存して博物館化している。行ってみたいなあと思わせる映像だった。車で前を通ったことがあると思う。
 勉強になった。良質のドキュメンタリーだが、最後のほうはいただけない。今になって現地で作られた歌を流すのは結構だが、それを聞いた日本人が涙を流すのはちょっと。画質がわりと荒いのも興味深い。僕が持っているビデオカメラ、ザクティでも撮れそうなレベル。ということは逆に可能性にあふれている、ともいえるのかな。映画を撮ろうとは思わないけど。

 ということで、映画を見た後、昼食はまた南翔饅頭店の福岡の支店にて小籠包を食べた。写真手前の3個が黒豚肉、奥の3個が蟹味噌の小籠包。東坡肉(トンポーロウ)=豚の角煮=と炒飯も。前回「味が落ちた」と書いたが、名誉回復、今回は美味しかった。時間によって味に差が出来るのかなあ。

 東坡肉は日本人向けに癖があまりなくて普通すぎ。やはり杭州の天外天の、素焼きの甕に入った東坡肉が一番だな。でもこれにビール1杯飲んで3000円は高すぎ。