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最上の自然

自分の見たものを自由気ままに紹介していきます。
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キタマルヒラタドロムシ

2017-01-15 02:50:47 | 標本

キタマルヒラタドロムシ Eubrianax brunneicornis
2016年5月採集 新潟県産(左♂、右♀)


分布:本州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:4-5mm

河川の上・中流域で見られる。
この仲間はツルヨシの葉上などで静止中のものを見つけることが多い。

2012年に記載された種。
原色日本甲虫図鑑ではマルヒラタドロムシ[Eubrianax ramicornis]の東北亜種として載っている。
マルヒラタとの区別点は触角の色彩(キタマルは黄褐色、マルヒラタは黒色)。あとは交尾器の形状なども違うようだが原記載を見ていないのでなんともいえない。
鞘翅の色彩は個体差が有る?

オオトックリゴミムシ

2017-01-11 23:16:44 | 標本

オオトックリゴミムシ Oodes vicarius
2015年8月採集 新潟県産


分布:本州、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:12-13.2mm

水辺環境に生息するゴミムシ。
採集環境はコイなどが放流されている大きな池の縁。水生植物は少なく、縁の一部にヨシがあるだけのようなつまらない環境。
水量がやや減り、土が露出したような場所の石やゴミの下で見られた。

エチゴトックリゴミムシと並ぶ大型のトックリゴミムシ。
腹面の突起の縁の有無で区別が可能。

本種には縁の溝がない。

ホソクリタマムシ

2017-01-10 12:51:24 | 標本

ホソクリタマムシ Toxoscelus matobai
2016年7月採集 新潟県産(左♂、右♀)


分布:本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:4-4.5mm

ブナ帯に生息するタマムシ。
ホストは不明とされているが、成虫はブナのスィーピングで採集される。

ホソの名の通り、普通のクリタマムシに比べて細長い。
あまり多くはない種とされるが、ある程度ブナ林が残っていれば生息の可能性が高いと思う。
生息地では比較的まとまって採集できている。

フタキボシゾウムシ

2016-03-07 21:25:38 | 標本

フタキボシゾウムシ
2015年3月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:8-10mm(吻を除く)

河川敷に多いゾウムシの仲間。
ヤナギをホストにしていて、よく枝にくっついている。
冬季はヤナギの根元の土から複数掘り出したことがある。

似ている種類は特になし。鞘羽の「へ」の字模様が特徴だがこの個体はちょっと途切れている
典型的な個体はこちらなど。

ケゴモクムシ

2016-03-06 21:23:07 | 標本

ケゴモクムシ Harpalus vicarius
2013年3月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:15-18mm

主に平地に生息しているゴミムシ。
ベイトトラップに落ちる他、灯火にも飛んでくる。
冬季は倒木表面に付いた泥の中から採集したことがある。

大型のゴモクムシ。
鞘羽は点刻と毛に覆われる、前胸背板は全体に点刻がある、後角は鈍く丸いなどの点から本種と同定した。

アカアシマルガタゴモクムシ

2016-03-05 22:22:53 | 標本

アカアシマルガタゴモクムシ
2014年4月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:6.5-8mm

主に平地に生息しているゴミムシ。
ベイトトラップに落ちる他、石の下などでも見られる。
冬季は河川敷の拳大の石の下から複数出てきたことがある。

似ている種類は特になし。と、書きたいのだが半分絵合わせ
四角い前胸背板、やや角ばる後角、間室が点刻されないなどから本種とした。

カラカネハネカクシ

2015-10-26 19:24:54 | 標本

カラカネハネカクシ Platydracus sharpi
2013年5月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越×、佐渡×、粟島×
体長:20-21mm

大型のハネカクシの仲間。
詳しい生息環境などは不明だが、河川敷の腐肉トラップにて採集。

原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)では本種は図示されておらず、近似種のクロガネハネカクシ[P. inornatus]の解説文の下に出てくる。
区別点としては、頭部、前胸背板、上翅の光沢の有無(あればカラカネ、なければクロガネ)。
頭楯の湾入の有無(湾入すればクロガネ、しなければカラカネ)。
♂の腹部第6節の毛塊の有無(あればカラカネ、なければクロガネ)。
♂の腹部第7節のえぐれの形(円形ならクロガネ、三角形ならカラカネ)など。


頭部アップ。
頭楯は湾入しない。


腹部アップ。
第6節中央には毛塊がある。第7節のえぐれは見比べてみないとなんとも言えないかな?

ハマヒョウタンゴミムシダマシ

2015-10-25 04:14:59 | 標本

ハマヒョウタンゴミムシダマシ Idisia ornata
2014年4月採集 新潟県産


分布:北海道、本州、四国、九州
県内:上越×、中越○、下越○、佐渡×、粟島×
体長:5mm前後

海浜性のゴミムシダマシ。
ゴミや流木、海鳥の死骸の下などで見られる。

斑紋はバリエーションがあるが、真ん中のものが一番多いような気がする。
ちなみに、この斑紋は鱗状の毛で出来ていて擦ると取れる。なのでスレて真っ黒なものもしばしば見る。

近似種にニセハマベヒョウタンゴミムシダマシ[Idisia vestita]がいるがこちらは未見。


ヒメドロ用にちょっとした撮影スタンドを作ったので他の雑甲虫も撮る事にした。
標本整理のモチベーションのためにも、同定の腕を上げるためにも採集品をリストにまとめるので、何か間違いがあればご教授願います
県内の○×は、○採集済み、×未採集の意味。ただし自分の採集の有無のみで文献の記録などとは無関係。
事実、本種は佐渡でも上越でも採れている。