村田英雄
春日八郎
美空ひばり
1 人を斬るのが 侍ならば
恋の未練が なぜ斬れぬ
伸びた月代(さかやき) 寂しく撫でて
新納鶴千代 にが笑い
2 きのう勤皇 あしたは佐幕
その日その日の 出来心
どうせおいらは 裏切り者よ
野暮な大小 落とし差し
3 流れ流れて 大利根こえて
水戸は二の丸 三の丸
おれも生きたや 人間らしく
梅の花咲く 春じゃもの
4 命とろうか 女をとろか
死ぬも生きるも 五分と五分
泣いて笑って 鯉口切れば
江戸の桜田 雪が降る
この曲は昭和6年(1931)に公開された日活映画『侍ニッポン』の主題歌で、主演は大河内伝次郎だったそうです。
ちなみに、あらすじは、
幕末、彦根藩主・井伊直弼の落胤(らくいん)として生まれた新納鶴千代は、それと知らされないまま成長し、母とともに江戸に出て剣を学ぶ。
菊乃という女性と恋仲になるが、家柄が違うという理由で相手の親から結婚を拒否される。
それを契機に自分の出生に疑いをもつようになった鶴千代は、同門の友・竹之介に勧められるまま、茶屋酒に溺れるようになる。
さらに竹之介ら水戸浪士たちの尊皇攘夷思想に惹きつけられるが、彼らの過激な行動には心底共鳴することができない。
そのため、水戸浪士たちが異人館焼き討ちに失敗した際、裏切り者の疑いをかけられる。
それを晴らすため、鶴千代は単身、大老になっていた井伊直弼を襲うが、逆に捕らえられてしまう。
直弼は、愛国の至情をこめて開国の必要をじゅんじゅんと説き、鶴千代はその言葉に莫然と父を感じる。
直弼の計らいで密かに放免された鶴千代は、自分の生きるべき道を見いだせない絶望感から紅燈の巷に我を忘れるようになり、そのなかで芸者吉次と深い仲になる。
吉次と別れさせるため、母は井伊直弼がほんとうの父であると明かす。
鶴千代は一瞬呆然としたものの、「今頃になって……」と冷ややかにつぶやくだけだった。
やがて、竹之介ら水戸浪士たちが井伊直弼を襲う日が来た。
それを知った鶴千代は、父を救うため、雪を蹴立てて桜田門外に向かう。
争闘はすでに始まっていた。
自分の名を呼ぶわが子の声を聞いた直弼が思わず駕篭から身を乗り出したとたん、浪士の白刃が胸を貫き、駆けつけた鶴千代も竹之介の剣に倒れる。
二人の死骸の上には、雪が降りしきっていた……。
ちなみに、あらすじは、
幕末、彦根藩主・井伊直弼の落胤(らくいん)として生まれた新納鶴千代は、それと知らされないまま成長し、母とともに江戸に出て剣を学ぶ。
菊乃という女性と恋仲になるが、家柄が違うという理由で相手の親から結婚を拒否される。
それを契機に自分の出生に疑いをもつようになった鶴千代は、同門の友・竹之介に勧められるまま、茶屋酒に溺れるようになる。
さらに竹之介ら水戸浪士たちの尊皇攘夷思想に惹きつけられるが、彼らの過激な行動には心底共鳴することができない。
そのため、水戸浪士たちが異人館焼き討ちに失敗した際、裏切り者の疑いをかけられる。
それを晴らすため、鶴千代は単身、大老になっていた井伊直弼を襲うが、逆に捕らえられてしまう。
直弼は、愛国の至情をこめて開国の必要をじゅんじゅんと説き、鶴千代はその言葉に莫然と父を感じる。
直弼の計らいで密かに放免された鶴千代は、自分の生きるべき道を見いだせない絶望感から紅燈の巷に我を忘れるようになり、そのなかで芸者吉次と深い仲になる。
吉次と別れさせるため、母は井伊直弼がほんとうの父であると明かす。
鶴千代は一瞬呆然としたものの、「今頃になって……」と冷ややかにつぶやくだけだった。
やがて、竹之介ら水戸浪士たちが井伊直弼を襲う日が来た。
それを知った鶴千代は、父を救うため、雪を蹴立てて桜田門外に向かう。
争闘はすでに始まっていた。
自分の名を呼ぶわが子の声を聞いた直弼が思わず駕篭から身を乗り出したとたん、浪士の白刃が胸を貫き、駆けつけた鶴千代も竹之介の剣に倒れる。
二人の死骸の上には、雪が降りしきっていた……。