ポールモーリア
子どもの頃、紙飛行機を折ってはよく飛ばしました。
空にあこがれていたせいでしょうか。
いつか帰るところと思っていたせいでしょうか。
でも、使用する紙のせいでしょうか、真っ白な紙飛行機は、あまりなかったような気がします。
ふうちゃんがよく使ったのは、新聞の折込に入っているチラシ広告の紙です。
それも、今のように派手な総天然色印刷、つまりはフルカラー印刷の大きなチラシ広告紙ではなくて、やや黄ばんだような藁半紙(わらばんし)っぽくて、
黒や赤や青のインクの片面単色刷りの紙でした。
いまでも、御近所さんの小さなお店などの広告紙としては、たまに見かけますが、これは裏面をメモ用紙代わりに使ったりできますね。
そういえば、学校で使われるプリント用紙も、藁半紙だったので、その紙でも、紙飛行機折りましたね。
悪い点数のテスト用紙なんかは、みんな紙飛行機になったかもしれませんね。(笑)
そういえば、藁半紙のこと、「ざらばんし」、または「ざら紙」ともいいませんでしたか。
言ったよという人と、言わないよという人が混在するので、ひょっとして、これは方言なのかな、それとも世代の差なのかなと考えて、広辞苑で引くと、
次のように記載されていました。
わら‐ばんし【藁半紙】
藁の繊維に小量のミツマタやコウゾの繊維を混ぜて漉(す)いた半紙。また、化学パルプ・砕木パルプで作った安価な紙をもいう。
ざら紙。
あっ、藁で作られてたから、藁半紙なんだと、妙なところで感心して、ざら紙ともいうことは分かりましたが、そこで、「ざらばんし」を引くと、出てこない。
ちなみに、パソコンの辞書変換でも、「わらばんし」は「藁半紙」と変換されますが、「ざらばんし」は変換すると、誤変換して「皿万死」になります。
これじゃ、まるで皿屋敷の怪談みたいですね。(笑)
でも、インターネット検索で調べると、やはり、「ざらばんし」もヒットして、「更半紙」なんて当て字もあるようで、同じことで疑問を持っている人も
大勢いることがわかり、多少、ほっとしました。
みんなで間違ってれば怖くない。(笑)
最近は、再生紙が主流になり、純粋の「藁半紙」というのは、なかなか手に入らないそうです。
だったら、純粋の藁半紙の紙飛行機があれば、保存しておいた方がいいのかもしれません。
もっとも、裏にテストの点数なんかが織り込まれていないか、よく確認しておかないと、子孫が見つけて恥をかきますが。(笑)