ほよほよさんぽみちNEW

いつでも君のこと好きだったよ

緑のカーディガン

2018-01-05 22:55:41 | 日記

 去年の12月、実家へ帰ったときに、ショッピングセンターの店頭にかざってあった緑のカーディガン。

 

 あ、いい感じだな、と思って立ち止まって見ていたら、妹も「それ、いいね」と立ち止まりました。そこへ父が近づいてきて、「気に入ったんやったら揃いで買うとけ」。

 

 いえ、もう小学生の姉妹じゃないので。お揃いの服は買いませんよ・・・・・

 

 妹がすかさず、「それ、お姉ちゃん買ってもらったら?」 父は「じゃあ、おまえは別のを選んだらええ」と、妹に言いました。

 

 試着してみたらなかなかよかったので買ってもらうことになりました。 父に服を買ってもらうなんて何十年ぶりだろう。だいたい、娘に服を買うなんてこと、あったかしら、と思うくらい珍しいことでした。よっぽど機嫌がよかったのでしょう。

 

 妹もグレーのすてきなセーターを選び、ほんなら私も、と母も便乗して、結局そのお店でそれぞれ1枚ずつ父にセーターやカーディガンを買ってもらったのでした。

 

 お正月に買ってもらったカーディガンを着て帰ったら、妹もあのとき買ってもらったセーターを着ていました。 

 

 そして、きのうは年明けの初出勤日。 年末に気分が落ち込むことがあったので、なんとなく会社にいきにくかったのですが、そんなことではだめだ、と思って、その緑のカーディガンを着ていきました。 私が暗い顔をしていたらせっかくの緑のカーディガンに申し訳ないし、父も嬉しくないだろうと思ったら、一日なんとか明るく過ごすことができました。

 

 すると、きょう、隣の席のYさんが、「きのう、ふじたさんが来ていた緑のカーディガン、すてきだったね。きのう言おうと思っていいそびれてたから」と言ってくれました。

 

 「そうですか? あれ、父に買ってもらった服なんです」

 「へえ、あまり着ないような色だったけど、とても似合ってたよ」

 

 朝にそんな優しい声掛けをしてもらうと、元気がでて、フル回転で仕事をしました。単純です。

 

 帰って、父に電話でその話をしたら、「そうか、よかったな、まだ店に同じのあったから、今度そのひとにも買っていけばええ」

 

 だから・・・ 友達同士で同じ服とか、着ませんから・・・ と思ったけど、父は動きはスローになってきたけれど、やっぱり人間の真ん中の部分は変わらないなぁと思ったのでした。

コメント
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