ビアンカの  GOING MY WAY ♪

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初めての岡山・広島 その4

2009-06-29 | visit/drive

明治22年に倉敷紡績の最初の工場が建設された場所を再開発したのが「倉敷アイビースクエア」。
小樽や函館もそうですが、昔の工場や倉庫の跡地がその土地の観光に再利用されているケースがよくあるので、そういったものなんだろう、と、少し興味がありました。外見はご覧のように蔦がびっしり絡まり、赤れんがが目立たないほど。初夏ならでは、ですね。この建物はアイビー学館という名称です。ほかの建物はホテルとして利用されているほか、倉紡記念館、児島虎次郎記念館、オルゴールミュゼなどとして利用されています。どう見ても新しい観光名所然としており、それぞれに入館料が必要なので、ちょっと見だけは出来ないのがつまらない。倉紡記念館ぐらいは見たかったのですが、友人がちっとも興味を示さないのでパス。敷地内に「これって何かしら?」と思うような《作品》が点在していました。岡山県立大学のテキスタイルデザインコースによる作品展「Gate to TEXTILE~テキスタイルがつくりだすアート空間へ~」の最終日のようでした。作品があたかもこの敷地内の一部のように、しっくり溶け込んでいるのが見事だと思いました。

  
                                       

倉敷では、町の散策とお勧めカフェのほか、倉敷美術館とここを見ればいいか、と思っていた倉敷民芸館。
ここは江戸時代後期に建てられた米倉を活用して昭和23年に開館。駒場にある日本民芸館に次ぐ、日本で2番目に出来た民芸館だそうです。所蔵品は陶磁器、ガラス、染織品、木工品など、一万点以上。その殆どが、初代館長の外村吉之介氏が蒐集したものとのこと。

門をくぐってすぐの所に飾られた下のような展示品を、地面に這いつくばって撮りました。

            
        
                    

右上の「いろりの部屋」では、床の間の手織の掛け物を真下から見上げるように撮ろうと近寄り、畳に寝そべった途端、「中に入らないで下さい!」の音声が何処かから聞こえてきて、慌ててしまいました。私のその醜態を、防犯カメラがばっちり捉えたのかしら?恥ずかしい~~!決して中には入らなかったのに、カメラの位置により、入ったかのようにみえたのかな。

    
   

倉敷ガラスや焼き物、織物に民芸家具など、使われてこそ美しい民芸品の数々は、いつ見ても飽きません。旅行記念にグラスのひとつ位は買うつもりでしたが、値段をみて止めました。我が家は飾り棚がないし、普段使いに相応しい気軽なモノでなくては、このご時世、わたしゃ~魅力を感じません。(これって、私にとって、ということで、人によっては安い、と感じるかもしれません。その程度です。)
どこからか心地よい音楽が聴こえてきました。階下を覗くと、そこはオカリナ教室として使われているではありませんか。地元の主婦の方でしょうか、美しい先生の指導のもと、練習に励んでおりました。展示室を利用した音楽教室で学べるだなんて素敵!

民芸館のパンフレットに、こんなことがかかれていました。

品物は一つ一つが単語である。
単語は連なって散文となり、選ばれ、整えられて詩となる。

陳列は品物による詩である。
陳列は一つの美の創造である。

倉敷民芸館の陳列は単なる地域別、時代別、用途別の陳列ではなく、選ばれた美しい品物が唱和し、建物にこだまする詩歌である。

(外村吉之介初代館長)

     


民芸館を出てから、その先の高砂橋まで行って、そこでUターンして反対側を川沿いに歩くつもりでしたが、友人に「私は例の珈琲館で待っているから、一人で歩いてきて。」と言われました。疲れが足に来たようです。「じゃ、あとでね。なるべく早く戻るからね。」と、そこからは一人でのプチ散策となりました。

 
友人が一人カフェしているので、散策も普段より急ぎ足になります。郷土玩具館は、奥に入ると入館料が必要なのでパス。橋を渡ったところには吉備団子で有名な廣榮堂本店がありましたが、駅の近くでも見つけていたので、帰り際にそっちでお土産を買おうとパス。(中を覗きたかったけど・・)
大きなキャンバスを立てかけて絵を描いているおじさんが一人。
とても上手い!おじさん、なんて言っちゃったけど、プロだったらどうしよう・・?


    
     
    
 
倉敷川沿いのお店はどこも観光化されているので、友人はそれが嫌いなので見たくなかったのかも。でも私は一応、これは、という店は、せっかく来たのだから見たくなります。
絵を描いているおじさんがもう一人。どなたかと、ご自分の画集を見せながらお話しをなさっていたので、私も写真を撮らせてください、と言いながら覗き込みました。 どのスケッチも上手で軽く水彩で着色。今、スケッチしているも撮らせていただいちゃいました。


昼下がりの、本当に気持ちの良い川べりで、ゆっくり佇む人びと。川舟が観光客を乗せて行き来していますが、人出が多くないので長閑な風物詩のようです。
ハトまで日陰で涼をとっていますよ。

                 
               

 きっと、待ちくたびれているだろうな、と、友人の待つカフェへ向かいました。

       

案の定、彼女は手持ち無沙汰でカウンター席にいました。私たちが昼食をした旅館の娘さんが始めたカフェなのだけど、と話し、ウン十年前に来た時と様子が違う、と、少し落胆気味。オーナーチェンジかもしれません。それでも珈琲館のコーヒーのお味は最高でした!

      
 
最後に中橋を又向かい側に渡り、今は観光案内所になっている「倉敷館」に寄ってみました。
(上の画像は倉敷館の窓からの眺め)

1917(大正6)年に倉敷町役場として建てられた洋風木造建築。現在は観光案内所として観光ガイドや宿泊施設の紹介を行うほか、無料休憩所として自動販売機やコインロッカー、トイレを備えています。観光の起点や情報収集に便利なスポットです。建物は、国登録有形文化財に指定されています。(倉敷観光webより)

中はガランとして勿体ない使い方だな、と感じましたが、軽井沢でも古い洋館が同じように使われていたことを思い出しました。

ここから駅方面へと少し歩いていくと、古い町並みの一角に、えっ、と驚くような黒板を見つけました。株式の相場などが綺麗に手書きされているんです。地元の北田証券ということが判明。 郷土色豊かな証券会社ですよね。ふむふむ・・とじっくり読みたかったけど、さっさと先を歩く友ありき。立ち止まっては走り、の繰り返しなり。

最後に一つだけでいいから公開されている旧家を見たい、と、主張し、大橋家住宅を見学することに。自分はいいから、と、友人は入り口のところで待っていました。ここでも入館料が必要ですが、払ってまで見たくない人もいるのです。

大原家と同じく倉敷の財閥、大橋家が1796(寛政8)年に建てた建物です。
倉敷の代表的な町家のひとつで、長屋門や倉敷窓・倉敷格子などを備えた往時の商家の姿を現在に残す重厚な造りが印象的。国の重要文化財にも指定されています。(webより)

     

こんなかまどを見ていると、ふと、「おしん」を思い出してしまいます。どれだけの使用人を使っていたのでしょうね。炊き上がったご飯からの湯気が、女中たちが慌しく立ち回っている姿が、なんだか、見えてきそう。中庭からはホテル日航倉敷の高層ビルが聳え立ち、江戸時代と平成が一挙に現れた風。

友人を待たせているのでパッパ、と見て玄関にもどると、彼女は受付の男性と、この町について色々よもやま話をしていました。


それから倉敷銘菓を買って、岡山駅まで行き、そこで夕食用のお弁当を買ってから、6時台の新幹線に乗り込み、幼馴染との一泊旅行が無事おわりました。旅行のしかたはいろいろでも、言いたいことをお互いが言える仲だし、気心が分かっているぶん、なんのわだかまりも生じません。

楽しかった一泊旅行に長々とお付き合いいただき有難うございました。PCの調子が超トロくて最悪状態でしたし、目によくないので、長文ブログ(写真が多いだけ、か。)は控えようと思っています。(本当!?)

画像で申し訳ありませんが、お土産の「むらすずめ」をどうぞ!
日本橋のデパートでも売っているよ、と、言われちゃいましたが、写真を撮りたい時はお腹に収まっていましたので、その日本橋のデパートの、何かの冊子に載っていた、橘香堂の「むらすずめ」の画像を使わせていただきました。

            

         

  


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3 Comments

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立ち止まっては走り (かぐやひめ)
2009-07-03 23:52:55
おんなじです
一緒に旅行をする友人たちもだいぶん慣れてきて、自分たちのペースで歩き、私は好きに撮らせてもらっています。
同じ友人たちと、若かりし頃オープンしたばかりの倉敷アイビースクエアに行ったことがあります。
何もなくて「なんでアイビースクエア?」という雰囲気でしたが、いまはこんなに茂っているのですね。
また訪ねたい街のひとつです。
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昔々・・・ (poppy)
2009-07-04 10:31:11
biancaさんが夢中になって撮ってる様子が伝わってきます~

気になったものを寝そべって撮りたい気持ちわかりますよ!

描いてる人をよく見かけるって事は・・・
倉敷はやはり絵になる町なのですね

遠い昔に蔦の前で写真を撮ったことなど思い出しながら見せて貰いました
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Unknown (bianca)
2009-07-05 17:53:53
かぐやひめさん

友人と旅行するには、お互いのペースに慣れることですね。
普段会うときでも、カメラ目線の私は呆れられていますが、
彼女にしてみれば、私の撮った写真を貰うだけなのでラクな筈。
春夏秋冬で蔦の風景がガラッと変わるのも面白いですよね。
アイビースクエアがもう少しレトロ感溢れるつくりで、
散歩するだけで楽しい所だったらいいのに、と思いました。


poppyさん

倉敷のwebページで見れるような写真ばかり撮っているから
面白くないのですが、なにせ初めての「中国地方」に
ワクワク夢中でしたからね。カメラを持つと一歩入り込める
自分がいるんですよ。皆さんもそうだと思いますが。
ただ、観光化されすぎて、再発見する余地が少ないか、と感じました。
poppyさん、蔦を背景の写真って、彼とのつーショットでしたぁ?
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