ビアンカの  GOING MY WAY ♪

昨日・・今日・・そして明日
   人生は ・・・ダバダバダ・・・

パリ二人旅 5

2008-12-28 | パリ二人旅

夜が明け、一晩中気分悪くて眠れなかった子が、「やっぱり無理だ。ママ一人で行ってくれる?」と言うので、心配だけどそうすることにしました。
ヴェルサイユ宮殿の半日バスツアーは、日本人対象のツアーではないので不安でしたが仕方ありません。朝食も一人。娘には、ルームサービスでスープでも持ってきてもらうように頼みました。ちょっと可哀想でしたがトイレに駆け込む気配もなくなり、時間がたてば回復すると思ったので一人寂しく雨の中、傘をさしながら集合場所まで出かけました。
バスツアーのカウンターでは、日本語対応OKで一安心。過半数が外国人のなかに日本人は7~8人。添乗員には、スペイン語、英語、そして日本語対応のツアーガイドさんが各一名ずつ付いていたので全く何の問題もありませんでした。日本語対応ガイドは現地のフランス人女性でした。外人なまりはありますが、日本人と同レベルの会話力がありユーモアも交えて案内してくれました。凱旋門やエッフェル塔のすぐそばを走るバスの2階席からの眺めは最高でしたよ~!                        

石畳の上を、17世紀という過ぎ去った年月に想いを馳せながら歩きました。
雨降りでなければ人でごった返しているはずの広~いエントランスを見ただけでも歴史の重みを感じました。

  以下の写真は順番どおりではなく、レイアウトしやすい順です。

  
       ↑礼拝堂

ガイドさんのお話を、宮殿の広い空間のどこにいても聞き漏らさないように、バスの中でそれぞれイヤホンを渡されていました。外人なまりの流暢な日本語が途切れなく聞こえてきます。リアルタイムの音声ガイドです。

この宮殿でサミット会議が行われた時の日本の総理はU首相だったそうで、首相のことを、小指を立てながら「これで首相の座を失った人」と説明。そういう事はフランスではありえないことで、フランスではゲイの首相もいたし、○○首相だってゲイだし、そんなことはだれも隠さない。みなが個人的な事と政治とを分けて考える、という様な話がイヤホンを通して次々と流れてきます。もちろん彼女はすぐ近くにいるのですが、ボンヤリしていると声は聞こえても姿が見えず、慌てて探しまくった時もありました。探すといってもこのなかは広すぎる!迷子になったらどうしよう、と真剣に思いました。
歴史的年号や人名、地名などもガイドとはいえ、スラスラとよく知っているので驚きの連続でした。面白いお話も・・・時間の経過でどんどん忘れてしまっています。ガイドさんって毎回同じジョークを言っているのでしょうか。

帰国後、ヴェルサイユサミットを調べて見たら、鈴木首相の名前が書かれていたのですが、ガイドさんの勘違いか、あるいは別の会議とか晩餐会の時の話だったのか、首相になる前に共に参列したのか?U首相のときはアルシュサミットでした。

  

窓の外は雨、雨、雨。止む気配なし。庭園には出れそうもありません。でも冬場なので花壇にお花は皆無だから・・ま、いいか。それに室内は雨と関係なくフランスの黄金時代の頂点を、ゴージャスな装飾を通して体感できるんですもの。

ヴェルサイユ宮殿でまず目に付いたのが下のようなわけのわからぬ(いや、わかりすぎる!)物体というかアートというか、・・・一体全体何なの、この場違いなものは?と、呆れるようなものたち。それがアメリカ人アーティスト、
ジェフ・クーンズの作品だと,手渡されていたパンフレットでわかりました。
それによると、宮殿の中と外に計17の作品が展示されているようです。(赤くマークした部分が、画像をブログupしたものです)
有名なアーティストの作品だと言われなきゃ素通りしてしまいそうですし、目に入ったとしても、それがアートだとは気付かなかったでしょう。おそらく。  

         

 
       ↑ “Michael Jackson and Bubbles”              ↑ “Lobster”

9月10日から12月14日まで、ヴェルサイユ宮殿でクーンズの展覧会が行われていて、まだその最中だったのですね。
ここに着くまで全く知りませんでした~。

どれも色、形、
共にキャラクターグッズのように目立ち、ディズニーランドでなら納得できるけど、世界遺産の建造物の中で、これって許されるのか、と思うと不思議でした。

“Rabbit"


別の見方をすれば、フランス人のとんでもない懐の深さ、あるいは思考の柔軟性とでも言うんでしょうか・・?そんなものを感じます。現代社会だから、アンバランスもバランスのうちにはいっちゃうんですかね。とにかく宮殿とクーンズ作品は何の繋がりもありません、ってことですよね。何だかんだ言っている割には写真なんか沢山とっちゃって・・ すっかり目に焼き付いちゃった!

←“Bear & Policeman” 
 

 
宮殿の中でいきなりこれらを見せつけられた時は、内心ゲッ、という気分でしたが、ブログ上に置いて写真として見ると余り気になりません。逆を言えば、今、現在の視点でルイ13世から16世の栄華の時代を垣間見ているような気分になります。
世界遺産の中で行う展覧会場としての使用料ってどの位するんでしょうね。クーンズの作品がヴェルサイユ宮殿のように後世に残ればあっぱれですけど・・。

←“Ushering in Banality”


←  “Hanging Heart”

見学コースの最後の階段の所には天井からピンク色のハートのオブジェがぶら下っていました。ふぅ~~ん、ハートねぇ、と何の感情も持たずに見ながら通り過ぎ、階下へ降りて行ったのですが、後日、東京で友人と会った時にこれらの写真をデジカメから直接見せると、彼女の目が輝いてきたではないですか。
秋だかにNYへ行った時、同じくクーンズの作品をメトロポリタン美術館で見た、というのです。同じハートのを!そして持参した写真を見せてくれました。マイブログ用にその写真貰ってもいい?とお願いしたのに、プリントしたあと、全部デジカメから削除しちゃったので上げられないというんです。パソコンをしない人って、PCに保存したりしないんですかね。プリントしたらあとは捨てるだなんて・・ちょっと羨ましくさえなります。それで彼女がMETで見てきた
美術展のパンフレットと共に写真をテーブルに置き、私のデジカメで撮らせてもらったのがこれです。

   

19億円をかけた修復工事が2007年に完了した「鏡の回廊」は、1919年にヴェルサイユ条約の調印が行われた場所。どの部屋も贅(税?)を尽くした豪華さで溜息が出てきてしまいます。

          

ここは美術館?と思ってしまうほど天井という天井ぎっしりに描かれた絵画。
王や王妃の豪華な居室や肖像画の数々。作家シャトー・ブリアンを、「ヴェルサイユ宮殿を見ぬものは栄華というものを本当には知らない」と言わしめただけのことは十分にありました。国のトップがこんなにやりたい放題の贅沢しちゃって、、、フランス革命が勃発するのも当然ですね。


  

  

本当なら庭園散策の時間も少しだけ設けられていたのですが、雨で中止。マリー・アントワネットの離宮を見るには一日コースでなくては無理でした。又、見どころの一つである宮殿内のオペラ劇場は修復工事中で閉鎖されていました。ギフトショップを見たりしたあとバスに戻ったら、私が最後の乗客でして、ちょっと冷や汗ものでした!


              

 パリ市街に着いた頃、雨は止み、急いでホテルへもどりましたが、娘は朝同様、寝ていました。注文したスープもそのままで殆ど手付かずでしたが、山は通り越したようです。それじゃぁ食料の調達にちょっと出かけてくるからね、と、ギャラリーラファイエットやプランタンのあるオスマン大通りへ向かいました。

長くなりすぎたので、この日を2回に分ける事にしま~す。


最新の画像もっと見る