ビアンカの  GOING MY WAY ♪

昨日・・今日・・そして明日
   人生は ・・・ダバダバダ・・・

F.サガンの魅力

2009-07-19 | cinema

日曜日は地元の美容院に行ってから、銀座まで映画を見に行った。

サガン ~ 悲しみよ こんにちは ~


同名の小説をひっさげ、18才で鮮烈な文壇デビューを果たしたサガンの、
〈正真正銘の伝記〉とは言えない要素の多い映画。
昔、友達の彼から私に「悲しみよ こんにちは」の文庫本を渡されたことがある。
今でもなぜこの本だったのかが不思議だが、とにかく読んだ。
その軽いタッチに物足りなさを感じたものだが、フランスのエスプリと
甘酸っぱい印象だけが残り、ストーリーの詳細は忘れてしまった。

映画では、華やかな友好関係のあった
女優のカトリーヌ・ドヌーブや
ブリジット・バルドー、デザイナーのカルダンやサンローラン、そして
オナシスとかサルトル、カポーティーなど有名人は殆ど出て来ず、
普段着の自分でいられる友人たちとの生活が映画の中心となっている。



「悲しみよ こんにちは」の主人公セシルのイメージを持った
ちょっとエキセントリックな小娘サガン役を、
シルヴィ・テステューが実に見事に演じ切っている。



インタビューで、自由を定義すると?と聞かれ、
定義したら自由ではなくなる、
と言い放ったり、コカインを注意されたときは、
破滅しようが、それは私の勝手でしょ!と叫ぶ。
彼女が麻薬に走ったのは、瀕死の交通事故での鎮痛剤からきているようだ。
時代の寵児となり、大金を得たことで人生が狂ってしまったサガン。
収入より借金がどんどん膨らみ、今でも一人息子のドニが返済しているらしい。
「お金は大嫌い!」で、
「私がひそかに恐れるのは、愛なく生きることだ」の
言葉に、彼女の華やかな生活の中に見え隠れする孤独感が胸に迫る。
でも、彼女は大胆な反面、内気で恥かしがりやで寂しがりやさんでもある。

女監督のディアーヌ・キュリスは、
サガンの最も美しい作品は彼女の人生、と言う。
又、シルヴィ・テステューは、
サガンは何かを決心する人ではないし、常に人生をあるがままに生きてきた。
サガンに貼るラベルはないのよ。と語る。
そして人生を怖れない彼女の生き方には学ぶ点がとても多い、と。



映画を見ながら、破滅的に見えるサガンの自由奔放な行動が、
時には羨ましく思えたし、自由を貫ける強さには、我儘という言葉よりも
拍手を贈りたいほどだった。だって出来っこないもの。
そして本当の自由を手に入れられる人は
常に孤独と背中合わせなのではないか、とも思った。

 

 

映画館を出た角地に人だかりが
出来て皆が皆、松屋の方角を見て
いるので何だろうと思ったら・・

大きな虹がくっきり見えました。
ケータイで撮ったのでハッキリと
撮れていないけど、実際はもっと
鮮明に見えましたよ。
み~んなケータイを掲げているので
だれもが振りかえっていました。

明日は晴れかな。

 

         

 


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5 Comments

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パリ行きたい! (カメリア)
2009-07-20 22:34:19
フランソワーズ・サガンの本を読み漁って、背伸びして大人の世界を覗いた気分になっていた若かりし頃が懐かしい~
ほとんど朝吹登水子さんの訳でしたね。
カテゴリーがCINEMAではなく、パリ二人旅になっているところがbiancaさんの拘りですね。
スクリーンでパリの街に再会できて、昨年の楽しかった旅を思い出されたことでしょう・・・
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サガン (poppy)
2009-07-22 09:12:21
悲しみよこんにちはのセシルカットが有名になった作家のサガンくらいしか知りませんが・・・

いきなり時代の寵児になったそれからのサガンをみてみたいと思いました~
みたいのは外に出掛けなくてはね・・・・

たまたまかしら?フランス映画が続いてますね!
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Unknown (bianca)
2009-07-22 11:03:31
カメリアさん

そうそう、みな朝吹登水子さんの翻訳本でした。
青春を謳歌していた頃の読書本は一生涯のくすぐったい思い出ですね。
それらが血となり肉となってこの年になったと思うと
関わりを持った全てはかけがえのないもの、と言う気がしてきます。
あっ、カテゴリーですが、拘りではなく単にチェックミスでしたぁ!
「パリ二人旅」が半年たった今もまだ完了していないので、
カテゴリーのトップに置きっぱなしなので、そのせいで
新規のときのカテゴリー欄にトップに置いたものが自動表示されるんです。
見落としていました


poppyさん

セシルカット・・流行りましたよね。
昔、本は読んでもサガンについてはそれほど知らなかったのですが、
今回の映画でいい面も悪い面もひっくるめて感じ取ることができ、
やはり映画になるだけの魅力ある作家だったのだ、と
再確認しました。偶然ですが、そう言われればフランス映画が続きましたね。
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biancaさんの青春? (netton)
2009-07-24 19:45:30
誰もが知ってるフランソワーズ・サガンが今、映画化されているのは知りませんでした。
なんたって自慢できる程の映画オンチですから・・・。
セシルカット、ヘップバーンカットやってましたよ
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nettonさん (bianca)
2009-07-26 17:12:45
私も昔ほど映画を見に行っていないので、俳優名が全然覚えられないんですよ。
nettonさんはセシルやヘプバーンに引けをとらないほどの
魅力溢れる美少女だったと想像できますから、女優に憧れる
というよりも、少年たちのアイドル的存在だったんですね、きっと!!
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