アメリカで新大統領が誕生した。 アメリカ国民が民主的に選んだトップであることは間違いないが、これまでのトランプ氏の発言や、就任演説を聞く限り、今後の世界情勢に不安を感じると同時にやはり一抹の寂しさを感じてしまう。 これまで、アメリカは様々な問題を抱えながらも、世界に門戸を開いてきた唯一の大国であった。 政情不安な国、経済が破綻している国に生まれた多くの若者にとって、ある意味、アメリカは唯一、そして最大の夢だった。 南カルフォルニア大学留学時の恩師であるOlah教授も、ハンガリー動乱の最中、国を捨てて最終的にアメリカに渡った方である。 1994年には、ノーベル化学賞を受賞されている。 もし、アメリカという舞台がなければ、おそらくノーベル賞受賞もなければ、化学史に名を残すこともなかったであろう。 このように、大学関係者の中にも、アメリカに渡ることによって地位を得ることができた人は多い。 個人的には、アメリカのこのような受容性、そして多様性が大好きである。 この多様性について、アメリカには打算的であって欲しくはない。 また、アメリカが信じる価値観が脅かされる場合、賛否は当然あるものの、世界最強の軍事力をもって世界の裏側まで駆け付け、自国の若者に多くの犠牲が出ながらも、その価値観を守ろうとする国など、これまた他にはない。 それと同時に、日本のような同盟国にとって、これほど心強いものはない。 以前、サンディエゴの軍港に行った時、大きな文字で「Freedom is the No.1 choice」と書いてあり、感動したことを、今でも鮮明に記憶している。 この自由を守ることにおいて、アメリカには打算的であって欲しくはない。 そして、いつまでも、こんなアメリカであって欲しい。
From Face Book: America the beautiful