旅はまだ終わらない(旧構造有機化学研究室)

構造有機化学研究室(1992-2023)のホームページを引き継いだものです。

重い言葉

2010-10-31 22:41:11 | 政治・経済・時事

       

鳩山前首相の言葉の軽さ、その背景にある無責任さには、改めて憤りを覚えるばかりである。 こんな男が短い期間とは言え国のトップにいたことは、恥以外のなにものでもない。 しかしながら、彼が生まれるほんの2年前に、次のような重い真実の言葉を残してたった一つの命を国のために捧げた二十歳の若者がいたのである。

「気のせくままに乱筆にて断片的に私の現在の心境を書き遺します。 私、この世に生を享け二十有一年御両親様の一方ならぬ慈愛のもと私は今に至るまで、日本一の幸福者と思って居ります。 翻って、戦局を見るに敵は有り余る兵力と物質に物を言わせ遂に沖縄にまで魔の手を延ばして来ました。 三千年の光輝ある歴史を有する大日本帝國未曾有の国難に私は特攻隊を志願致しました。 一切の私心を捨て、悠久の大義に生きます。 私此の期に及びただ一つの心残りは今まで私はお父さんお母さんにただ一度も安心せしめた事なく親孝行の模倣だに出来ずに散るのが残念です。 (中略) 我々、和気隊白鷺隊の戦果が新聞に出た時は私が真先に突込んで行ったと思って下さい。 (中略) 兄さんには立派な体になって私の分まで親孝行をして下さい。 
さようなら
私の突込む時は必ずお父さんお母さんとさけんで突込みます。」
 
海軍一等飛行兵曹 享年 二十歳

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居心地のいい社会

2010-10-30 23:38:48 | 日々思うこと
       

今年、ノーベル化学賞を受賞されたパデュー大学の根岸教授は記者会見で「日本はすごく居心地のいい社会なんでしょうげれど、若者よ、海外に出よ、と言いたい。 たとえ海外で成功しなくとも、一定期間、日本を外側からみるという経験は何にもまして重要なはず」と語ったそうである。 今の若い学生諸君にはぜひ教訓にして欲しい。 ほんとうに内向きで安定志向、というよりも大きな変化を嫌う傾向がある。 見ていると、何となく面白くない人生に思えてくる。 とにかく若いのに丸くて柔らかいのである。 それ自体悪いことではないかもしれないが、厳しい国際政治の中で生き抜く日本を背負っていけるかというと、甚だ疑問である。
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Say Good-by to Loopy

2010-10-26 13:14:11 | 政治・経済・時事

       

またあの男がわけのわからないことを言っている。 そう前首相のルーピー鳩山である。 またまた、言ったことの撤回で、今回は政界に戻るらしい。 民主党の状況が思わしくないというのがその理由らしいが、もう正常ではない。 そんな状況にした最大の原因が自分なのに、一体、どういう思考回路なのだろうか。 薄っぺらな言葉、その場しのぎの弁明、幼稚園児のような外交感覚、手段を示さない理想論、金銭感覚のずれ、どれをとっても、もう全く必要のない、それどころか害しか及ぼさない男である。 さらに、今だに、民主党内には鳩山グループがあるらしいが、どんな信条で集まっているのか聞いてみたいものである。

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日本の大学の凋落

2010-10-25 23:10:04 | 大学のこと

       

興味ある記事を見つけた。 高等教育世界ランキングが発表されたが、昨年、世界200位までに日本の大学は11校含まれていたが、今年はわずか5校に激減している。 これに対して、東アジア諸国の大学ランキングは著しく上昇し、日本の存在感の低下は明らかである。 我々のように現場にいる者にとっては、その原因はほぼ明らかである。 それは政府の高等教育機関に対する予算削減である。 これに対して、前述のアジア諸国は財政支援を増やしており、非常に単純な相関関係である。 特に、現政権は、来年度10%削減を原則としている。 この金額は、小規模大学20校に相当するらしい、また、高校無償化に必要な金額にも相当している。 こんな状況なのに、大学側から表立った反論が出ないのも不思議なことである。 皆、内向きになって、反論する気力もないのが現実だろう。 日本の大学において末期症状が始まるのも時間の問題である。

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大変な資料作成

2010-10-23 14:48:20 | 行事(大学関係)
       

本応用化学科が日本技術者教育認定(通称JABEE)の認定を受信することになったので、そのための資料作りに追われている。 賛否両論ある本制度であり、今後、普及するかどうかは定かではない。 ただ、教育、研究以外に膨大な時間が費やされることは確かである。
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ちぐはぐな政策

2010-10-21 22:19:36 | 政治・経済・時事
       

羽田のD滑走路と新国際線ターミナルが供用を開始した、本格的な国際定期便運航は31日からであるが、今後、ますます羽田へのシフトが起こるであろう。 全国各地から羽田に飛行機が飛んでいるわけだから、利便性が格段に良くなるのは当然である。 しかしながら、現状ではそれほど国際線も増やせないことから、主に成田を利用していた乗客の移動であろう。 ただ国の方針がちぐはぐでわからない。 これは外国からの乗客を増やす国際的なハブ空港化とは全く違う。
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最速「みずほ」

2010-10-20 23:17:24 | 鉄道と航空機
       

来年の3月に九州新幹線が開業するが、その中で山陽新幹線乗り入れの最速列車が決まった。 列車名については議論があったようだが、結局「みずほ」に決まったようである。 個人的には、「はやぶさ」と思うのだが、既に、JR東日本での使用が決まっており、どうしようもない。 新大阪-鹿児島3時間45分、新大阪-熊本2時間59分だそうであるが、ただ、航空機利用客の取り込みを狙っているのか、後者の所要時間は、1000円のものを990円で販売している量販店の戦略とだぶって映る。
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日本の努力??

2010-10-17 19:40:45 | 政治・経済・時事
       

海江田万里経済財政担当相が以下のような趣旨の発言をしている。 中国各地で起きた反日抗議行動について「まだ一部の動きだろうと思うが、燃え上がらないように日本も努力しなければいけない」 中国では、デモと呼んでいるのはほとんど官製デモであり、日本で言うところのデモは、中国では暴動なのである。 こんな官製デモに対て、一体、何を努力するというのだろうか。 また、中国政府へのご機嫌とりなのだろか。 認識の甘さに愕然としてしまう。
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卑屈なご機嫌とり

2010-10-16 20:24:08 | 政治・経済・時事
       

先日の尖閣諸島での事件のビデオ公開が先送りされるらしい。 その理由として、政府関係者によると、「対中関係修復の流れを壊しかねない」という危惧が理由らしい。 全く理解できない。 日本は中国に対して、一体どこまで卑屈になればよいのだろうか。 これを見ていると、事実から目を背け、上司のご機嫌をとっている平社員の光景とだぶってしまうのは、私だけだろうか。
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韓国の高校生訪問

2010-10-12 17:25:09 | 行事(大学関係)

       

今日は韓国の高校生が研究室を訪問した。 国内からの見学は頻繁に行われているが、韓国からは初めてである。 

       

Hyndai Chungun High Schoolの1年生だそうで、聞くところによると、有数の進学校らしい。 英語で説明したが、ほとんど理解しており、本学の大学院生より明らかに英語のレベルは高そうである。 日本の女子高校生とは違い、メガネの女子生徒が多いのが印象的だった。

       

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そして誰も行けなくなった

2010-10-11 19:13:46 | 大学のこと
       

今日の日本の科学技術状況に関連して気になることに、身の回りに留学する人が、みごとにいなくなったことである。 以前は、必ず、学科で一人くらいは留学中の先生がいたのだが、ここ7、8年、誰も行けなくなってしまった。 今回のノーベル化学賞を受賞された根岸先生もコメントされていたが、最近、研究室に日本人が誰もいないらしい。 私が留学していた研究室も同じで、過去10年以上、日本人は誰もいないような気がする。 大学業務の効率化、予算削減を進めるあまり、そんな余裕がなくなってしまったのが実情であろう。 人材育成に時間とお金をかけなくなってしまうと、10年、20年後に、大変なことになってしまう。 そして、その時に後悔しても、もう決定的に遅いのである。
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恫喝国家

2010-10-10 22:16:05 | 政治・経済・時事

       

今年のノーベル平和賞が中国の民主活動家の劉氏に与えられた。 これに対し、何と中国政府は事前にノルウェーに圧力を加えていたらしい。 さすが、恫喝国家である。 しかしながら、どこかの国と違って、そんな圧力には屈せず毅然とした態度で受賞者を決めたノルウェーは、やはり国家としての品位がある。 日本政府も学んで欲しいものである。 さらに、国内のニュースでは、これに関する報道がカットされている。 恐ろしい国である。 これが共産党国家の実態である。 我々は、核武装したこんな体制の国が隣にあることを、決して忘れてはならない。

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極端な話

2010-10-09 23:09:00 | 大学のこと

       

先日のノーベル化学賞受賞の話題と関連して、現在の日本の科学技術状況が紹介されていた。 とにかく、先進国中、科学技術予算の伸びは最低、大学予算の割合も最低である。 非常に危機的な状況であり、特に、大学の現場にいると、そのことはほんとうによくわかる。 さらに、来年度、仮に、政府基本案の一律10%カットが実施されると、例えば、本学では、すべてのキャンパスで使用している光熱水量に相当する。 つまり、極端な話、学生、職員、教員が大学に出勤して、電気も水も使わず、何もしないでじっとしていると、目標達成できるわけである。

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ノーベル化学賞

2010-10-07 14:10:58 | 大学のこと
       

元北大教授の鈴木先生、パデュー大学の根岸先生がノーベル化学賞を受賞された。我々、化学で生きている者にとっては非常に嬉しい知らせである。 それも専門分野に近い領域なのでなおさらである。 有機合成に携わる者として炭素-炭素結合の簡便な生成法は、分子骨格を構築する上で必要不可欠なものである。 今回の3名の化学者の名前は、以下の人名反応として有名である。
Suzuki coupling, Negishi coupling, Heck reaction 特に、Suzuki couplingは、研究室で毎日のように使用している反応である。
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最後の大型プロジェクトか?

2010-10-01 12:42:12 | 日々思うこと
       

来年の3月12日に九州新幹線が全通する。 新博多駅もほぼ完成し、開業まで秒読み段階ということで、博多駅の中央改札内に時計が表示してある。 今の経済状況下、九州関係では、最後の鉄道関係の大型プロジェクトかもしれない。 JR西日本との相互乗り入れも楽しみである。 個人的には、壱岐、対馬を経由した日韓海底トンネルを夢見てはいるが、私の時代の間は無理であろう。 
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