国立科学博物館で開催されている特別展「ラスコー展」を観賞することができた。
ラスコー洞窟の壁画であまりにも有名であるが、現在、現場は保存のため完全に封鎖されているため、このような展示は非常に重要であり、また、今回、精巧に再現された壁画もあり、どうしても見ておきたかった。
1940年、フランス南西部のヴェゼール渓谷にあるラスコー洞窟に、躍動感溢れる動物たちの彩色画が発見された。 この壁画は、今から約2万年前にクロマニョン人によって描かれたもので、それらの色彩の豊かさや、技法、そして描かれた600頭以上の動物の数と大きさ等は、アルタミラ洞窟壁画と並ぶ素晴らしいもので、1979年に世界遺産に登録されている。
4万5000年以上前のネアンデルタール人の文化に芸術的要素はないのだが、このクロマニョン人が現れると状況が随分と変わったようで、その過程についても大まかに知ることもできた。
個人的には、彼らが壁画制作に使用した絵の具や彫刻刀のような石器、及び彼らがラスコー洞窟の暗闇を照らすために使ったランプに興味があった。
また、クロマニョン人はアフリカで進化したホモ・サピエンスが、5万年前以降にヨーロッパへやってきた集団ということもわかっている。
クロマニョン人が活動した後期旧石器時代は今よりも気温が低く、マンモス、オオツノジカ、ホラアナライオンなどの動物たちもいた。
そんなはるか遠い昔に思いを巡らすは楽しい。
From Face Book: Special exhibition “Lascaux: The Cave Paintings of the Ice Age” being held at the National Museum of Nature and Science (1)