じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

内野さんメモ

10/14~26 芭蕉通夜舟 東京公演
 ≪地方公演≫
  10/29 群馬 11/2 宮城 11/12 岩手 11/16 兵庫 11/17 丹波篠山 11/23~24 名古屋 11/30 大阪

10/25  映画「八犬伝」公開
11/22 映画「アングリースクワッド」公開

風林火山 晴信燃ゆ

2008-04-10 21:23:17 | 観劇記
遅ればせながら風林火山@日生の観劇記。4月6日マチネを観てきました 1週間ぶりの日生……思ったよりベガ的寂しさは感じなかったけれど、別の寂しさ じいの勘助サマはいないのね~~って ま、そのことは後ほど。なお、激しくネタバレしているので、観劇予定のある方は気をつけてくださいませ~~



客席の年齢層は 年配の男性もかなりいました。着物の女性もちらほら~~雰囲気は昔ながらの「芝居小屋にお芝居を観に行く」って感じの雰囲気。伝統芸能だとこんな風なのかな~~と勝手に思ってしまいました 劇場的にも慣れてない、というか出没場所の違いだと思うんですが、トイレ争奪戦は楽勝 皆1階のトイレに並ぶんだもん。。。こっちの方が早いし多いのよ~~と、じいは一人階段を下降~~先月まで「住んで」ましたから そうそう、孫を連れた年輩夫婦等々を結構みかけたんですが……小学校低学年?もしかして就学前か?みたいなのがゴロゴロ~~しかもチョロチョロ動くから舞台に集中できない場面も 正直勘弁してほしかったですわ 近所のお祭りの神楽を見に行くとかじゃないんですから

舞台は下手に花道が作られていて、役者さんはここを通って登場されます(一部違う場面もあり)。舞台上は大がかりなセット等はありませんでしたが、照明 がとっても綺麗だった……みたいです というのは、今回は3列目の上手側のお席だったので「遠くから見て綺麗なんだろうな~」とは思っても、実際に堪能できなかったのが残念 GC階センター辺りがちょうどいいのかな~と思いました。ま、今回はかぶりつきで見たい役者さんがいなかったせいもあるんですが。。。メタマクを彷彿させるような映像美的な照明あり、伝統芸能的な雰囲気(例えば舞台奥だけ蒼いスポット照明にしてそこに花びら を散らすとか……)のそそとした照明あり、スーパー歌舞伎っぽい←見たことはないので、あくまでじいのイメージですが、派手な照明や紙吹雪あり、刺激的な舞台でした。

音楽は最初から最後までテレビ版とまったく同じ 第1幕ラストの晴信・三条夫人・由布姫の舞いのシーンだけは新曲?初めて聞く曲でしたが、後は全て普段聞きまくってる曲ばかり なじみやすかったけど、やっぱり一抹の寂しさあり 特にオープニング曲を聞く度に「去年はイベントとかでこの曲が流れると、いっつも内野さんが出てきてくれたのにな~」と思って、ここにじいの勘助サマ はいない現実を突きつけられて辛かったです。。。

キャスティングは武田三兄弟&馬場信春さんはテレビ版と同じで、駒井クンはじゅんさんが演じられていました。後は歌舞伎やら日舞やら……伝統芸能の世界からも多数参加。悪くはないけど、やっぱりテレビのイメージが強い、というか、じい的にベストなキャスティングだったと思うんですよね 決して舞台の方で演じられた方が良くなかったわけではないし、舞台でも複数キャストの場合は観る側にとっての「ベストキャスティング」というのがあるので。じい的には、、、特に、諸角さんとか信虎さん辺り、、、やっぱり影が薄かった、というか物足りなかったのよね~~

キャストによっては性格がかなり違ってる方もいました。一番はやっぱり三条夫人 原作やいままで映像化されたのに近いと感じましたが、高飛車・嫌味タラタラ・側室をいたぶり?まくる冷酷な女性になってました 、3時間の舞台の中でまとめようと思ったら、このくらい分かりやすいキャラにする方がいいのかも~~由布姫も……昔ながらの和風美人ではあるけど、じいのイメージとは違う レ、柴本さんの由布姫の印象が強い!というんじゃなくて、最初に原作を読んだ時に想像したのとも違ったんですよ。ま、現代を生きてるじいのイメージなので、どうしても現代的なイメージで考えてしまう部分もなきにしもあらず~~なんですけど。。。セリフの中で「目を見張るような美しい姫君」と言われてもピンとこなくて

ストーリーは、史実ベースなので原作やテレビと同じでしたが、今回は晴信と板垣の絆を描いていた故の変更?もありました。村上氏との戦いのところで甘利さんとか討ち死してるのに板垣さん生きてるし、板垣さんが於琴姫を知ってるし……ま、早々に退散してもらうわけにもいかないから仕方ないですよね~~ ただね~~思ったのが、正直、勘助の存在は必要なし や、亀治郎さんの2役が見られて良かったんですけど 理に出てこなくても十分に成り立つ気が。。。肝心の由布姫とのシーンも中途半端なので、後半に勘助が由布姫に思慕してた、みたいなセリフがあった時に、「ほえ、アレでそうだったの~」って頭に?マークがいっぱいになっちゃったし それに、姫が晴信への愛情を吐露する場面(=雪の御堂のシーンです)、勘助じゃなくて直接晴信に言っちゃってるし~~~これだけは変えてほしくなかったなぁ~~ 変えるくらいなら省略してくれて良かったのに じい、好きなセリフ&場面なので。

第1幕、おなじみのオープニング曲と共に、信繁、信廉、馬場信春、駒井が舞台に登場 「疾きこと風の如く……」の有名な言葉を順番に言っていく→緞帳が上がって信玄の鎧を着たお屋形様が登場~~となるんですけど、いきなりダメだし 高橋さん@信春、思いっきりセリフを噛んでました。しかも、嘉島さんや松尾さんも滑舌がイマイチ良くない、というか聞えにくくて……意外でしたね~~特に嘉島さんは舞台慣れしてる?はずなのに。何となくテレビと舞台の差を感じてしまいました。そんな中、じゅんさんは違いましたね~~一言一言ハッキリと聞えるし、言葉が生きているというか。。。しかもずっと注目していたくなる存在感に、じゅんさんカラーでやりたい放題~~随所に見られるコミカルな仕草が笑えました。

そうなんですよ~~今回はじゅんさんが秀逸 前で他の芝居が繰り広げられてても思わず駒井クンの方を見てしまうという。。。とにかく場を和ませる温かい笑いが満載。晴信の女癖を諌める板垣さんの後ろで「怒ってるよ~~ヤバイよ~~何とかしなくては~~」ってパントマイムみたいな仕草をして晴信にこっそり伝えてるし、退散する時にお尻をカキカキしてるし……女性の趣味は年上、しかも超年上好みのようで 由布姫に「お屋形様にその身を全てお任せすればよいのです」と言った後、お付きの婆やに「あなた様の身はこの私に~~介護いたします~~」って 第2幕冒頭は駒井クンの独壇場~~四郎勝頼誕生を皆さんでお祝いしましょうって言って客席を巻き込んで拍手 その前には「皆様、トイレは大丈夫ですか~?」って……思わず思い出しちゃったトムさん はたまたメタマクの出っ歯のオジサン

でもね~~お笑いばかりじゃなくて唸らされたところも 微笑ましい姿の中にフッと鋭いものを感じたんですよ。そこが冷静沈着、頭脳明晰な面が現れてるというか……だから後々にまで残る文書を書けるんだな~~と妙に納得 村上勢との戦での立ち回り~~切れが良くてカッコイイ あと、板垣の死で晴信が打ちのめされるシーン、駒井クンはただうなだれて聞いてるだけなんですけど、その時の雰囲気が素晴らしかった~~悲しみや悔しさ、晴信への労わり等々駒井クンの心模様が伝わってきて

1幕ラスト、三条夫人 由布姫の女の闘い→晴信がなだめる→三者が入り乱れる流れから3人の舞いに繋がっていくんですが……素敵でした さすが日舞の世界&歌舞伎の世界出身 素晴らしい芸を見せていただいた~って感じだったのですが。。。ここで舞う必要があるのか???ふと引いた目で見ると・・・う~~ん

第2幕、板垣さんが討死するところ、映像の世界みたいに戦のシーンを出すわけにはいかないので、家臣のセリフで状況説明されてましたが、その前の出陣のところで結末を予感させる演出になってたんですよね~~蒼い光に照らされた舞台。前方中央で「若、それがしは…」って呼びかけて決死の覚悟をしていることを伝えた後、ボーッと照らされた舞台奥に去っていくんですよ。まさに「死の道行き」~~歌舞伎っぽい と感じました。その後の晴信が自分の傲慢さを悔いるところ。。。大河の時も涙涙 でしたが、今回ナマで観て、その迫力に圧倒されました。心がビシバシ叩かれるような苦しさも感じましたね~~でもでも 長い長いセリフが終わった後に「澤瀉屋~」って掛け声がチラホラ。歌舞伎では当たり前の屋号の掛け声なんでしょうけど、、、正直、勘弁……っていうか邪魔 じいはどうしても普通のストプレ感覚で見てしまうので、そういう「常識」にはついてけないんですわ。ま、ミューも歌の後に拍手をしたりするから、一般人の感覚から言ったら邪魔なのかもしれないけど。。。でもね~~ココ以外にも決め姿等々出てくる度に掛け声を出すのは止めてほしかったな~~

そして、その主役の晴信を演じた亀治郎さん。晴信を演じている時は「あ、テレビで見てたのをナマで観てるんだ~~」と必要以上に 感慨深くなってしまいました 立ち居振る舞いは見事 としか言いようがない とにかく素晴らしかったですぅ~~しかも、2幕ラストの村上義清との一騎打ち 決して素早い殺陣ではなくて、和楽器の演奏に合わせて舞っているような立ち回り。。。でも、それが優雅じゃなくて映像のスローモーションを見ているかのようなリアリティ&凄い迫力 これには驚き&感動しちゃった~~イイモノ見たな~って

もう一つの役=勘助。やっぱりじいの勘助サマを意識してる セリフの言い方が似てたような気が……しかも、眼帯を人差し指と親指で挟んで上下にピョコピョコって動かしてて これ、第3話でミツから贈られた眼帯を付けた時の勘助サマの仕草そのものじゃないの……か 外見等々は原作のイメージに近い感じ。女形を演じられる程なので華奢で小柄に見えるし。髪型が妙に短髪だったので、猿か?と思わないでもなかったんですけどね~~(失礼)早変わりあり、影武者を立てての舞台上での二役演技あり、じいは歌舞伎を観たことがないので初体験。ちょっぴりカルチャーショックな感もあったけど、いいもの見ちゃったな と満足でございますぅ~~

最大の見せ場=宙吊り 亀治郎さん自身が吊られるんじゃなくて、花道に白馬が用意されてて、乗馬した状態で宙に浮くんですわ。一気に天井まで上がっていくので、あんな高い場所まで行っちゃうなんて凄すぎっ と、ただただ見上げてポカ~~ン その後花道に沿うように進んでいって、GC階下手に用意されてる出口の方に向かって幕引き~~~ 花道付近の方々は手を振ってるし、あちこちから「澤瀉屋~~」って掛け声飛ぶし でもね~~暴露しちゃうと、じいは笑いのスイッチが入らないように我慢してたんです。思わず思い出した2年前のベルばら・オスカル編。あの時は肩を震わせて大爆笑してましたけど、、、ま、今回は凛々しいお馬さんだったし……いや、でも油断すると変なスイッチが入りそうだったので笑いを忘れる努力をして「凄いんだ、コレは」と自分に言い聞かせてました。。。

う~~ん、まあ異空間を体験してイイ経験になったか……と これが普通に歌舞伎だったら純粋に楽しめたと思うんですよ。掛け声にしても「そういう文化なんだ」って。。。でも、あくまでお芝居だからちょっと落ち着かない気持ちになったりも 複雑な心理描写もなくて「いかにも泣かせどころ」「客層(今回は年配向け?)に配慮したギャグ」って見え見えなところも何となく鼻について…… でもね~~様式美って見せ方は面白いなと思いました。映像ならなるべく隠そうとする演出を逆に見せているわけで。。。変なたとえだけど「見せる収納」みたいな感じ

この舞台のおかげでベガーズの後遺症が吹っ飛んだ 無性に愛しの君の勘助サマ に会いたくなっちゃった。。。そんなわけで最近はすっかり風林火山モードになってます。ま、ベガーズは慢性化して身体の奥底に入り込んだってだけなんですけどね やっぱり待受のマクヒースに してますから。。。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする