夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

ネギ畑の草取りと間引作業

2007-07-14 06:08:16 | 岩木山麓 しらとり農場日記
 しらとり農場にT君と車で向かうが、岩木山はきょうも雲に覆われて山頂から下半分が隠れて姿を見せない。彼が弘前に来たのが9日の月曜日だから、五日間も姿が見えていないということになる。せっかく岩木山の姿を見たいと楽しみに来た観光客が、こうして諦めて帰ることが良くあるから、運不運はあるのかも知れない。
 農場に着くと早速、マスコットの愛犬トーベが出迎えてくれた。ネギ畑に向かうと、オーナーのほかにウーファーの男性が一人増え三人になっていた。私とT君も作業内容を確認して、早速作業に参加した。ネギの苗はまだ小さくて草を抜くと一緒に何本も苗までが抜けそうになった。苗の根元を抑えながらの作業だった。
 新たに参加したAさんが霊的な体験をいろいろしている人のようで、みんながその話で夢中になっていた。一番特徴的な話は琵琶湖に行ったときの話しで、湖に挨拶しようと琵琶湖の水に「お世話になります。お神酒を飲んでください」と語りながら酒を注いだら、たちまち彼の脳に湖が話し掛けてきたというような話で、その内容は湖が汚れて救いようがない状態だということだった。彼のその体験はほかでも数多くあって、いずれも山からの波動であったり、大木の声であったりした。沖縄での霊的な体験や、アフリカにも行ったようで、そこでも同じような体験をして来たことを語っていた。
 あうんメンバーがスタッフのほか5人がやってきて、たちまち農場はにぎやかな声が行き交い、笑い声も響き渡っていった。メンバーはにんにく畑の草取りをしながら、ウーファーの人たちと笑い声の交換をして、午前中の作業が終わった。
 お昼はオーナー夫人以外は全て男で、食卓を囲んだ。オーナーは今朝から砂糖断ちをしているらしく、腹が思わしくない様子だった。きょうは蕎麦の上に輪切りにした黄色のズッキーニをいためた具材とメカブなどが載せられた食事で、ヌルメキがまた美味しく感じられた。食事中も霊的な体験の話で盛り上がって、オーナーが語ったことで気になったことは、岩木山神社には神様が不在で、実は今は巌鬼山神社(十面沢)にいるという話をした。岩木山神社につとめていた神主が、そのために巌鬼山神社に行ってしまったとのことだった。ご神体が居ると、見える人にはそのオーラがあってわかるのだという。オーナーもどうやらこういう話しが好きらしい。
 昼休みは若者が多いこともあって、しばらく音楽や会話が弾んでいた。私はあうんの畑の様子が気になって、一足早くハウスを出た。午後からは天候も回復し始めたのか少し暑さが戻ってお日様も差して来た。それでも岩木山は姿を見せない。
 あうんの畑は全てが順調で、特にかぼちゃが勢いがよく、トマトも青い実をたくさんつけていた。ジャガイモもようやく紫の花をつけ始めていた。トマトの収穫が早いかズッキーニが早いか、いずれにしても8月中旬頃だろうか。
 オーナーが体調が思わしくないとのことで、私の行きつけのマッサージ屋さんT君の「治療室あかり」に行きたいというので、午後2時には作業を終えて向かった。オーナーは日頃より世話になっているSさんのお母さんが亡くなって、その後で通夜なのだという。私もマッサージは久しぶりなので、電話予約をしてオーナーの道案内をした。待ち時間の間に、T君を黒石市の昔の風情ある「こみせ通り」に案内した。
 帰途T君は車中で私に、自らの闘病生活を振り返りながら、多くの人々に救いの手を差し伸べられたことへの感謝の言葉を並べながら、やがてその声は泣き声に変わっていた。
 T君の楽しみにしている岩木山は相変わらず晴れ上がった空にもかかわらず、頂上から身体半分を隠したままの姿を見せていた。