夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

「cona」と「ゆいまある」のこと。

2011-05-08 15:50:47 | 就労継続支援A型cona
 「ゆいまある」は就労継続支援B型で、弘前市藤城(バス停は岩木高等学校前)にあります。ここでは働きを学ぶという趣旨で、最低賃金3,000円(1ヶ月)以上の工賃で約22日間通うメンバーが、菓子パンを主に製造販売しています。全国の知的障害者の授産施設の平均工賃は約10,000円ですが、ゆいまあるの平均工賃は17,000円(最高が23,000円)です。営業日は火曜日から土曜日で、日曜日と、月曜日が定休日となっています。(祭日は営業)こちらの方は予約や配達、訪問販売なども行っています。
 焼いているパンは約30種類(35~6種類のうち、季節限定パンもあり))とパウンドケーキ(バナナ、くるみ、チョコマーブルなど5種類)、くるみまんじゅうなども焼いています。
 ここにはスタッフが8名(うちパート職員2名)、利用者が10名働いています。

 そして「ゆいまある」の分場で「あうん2」(野菜や果物の加工場でバス停は賀田東前)にも5名が働いています。

 「cona」は弘前市富田で、今年の4月1日開店したばかりの食パン専門店です。現在は8種類の食パン(サイズはそれぞれ5タイプ)を日替わりで6種類ずつ焼き上げています。開店時間は10:00~15:00で火曜日から土曜日の営業日です。(の日、月は定休日で、祭日は開店) 職員は2名で、利用者は5名が働いています。この店は最低賃金の645円(時給)を「保証し、法人と雇用契約を結んで働くお店です。今現在は一日4時間から6時間の労働時間就労で、交代しながら一日を回しています。
 また同じA型ですが「cona2」という加工場が旧岩木町賀田にあり、こちらでも5名の方が同じ労働条件で働いています。
 この他、この店の中にはサポートセンターconaがあり、専門相談員が1名いて外部の障害を持った方々やご家族の方の各種相談を受けられるようにしています。

 どちらの店も粉からパンに焼きあげるという点では、焼きたてパンが食べられるという特徴を持っています。そして添加物は使用しないことを原則としています。

 間もなく両方のお店では、サンドイッチもスタートさせる予定です。それぞれの店の特徴あるパンを使用して、自社製の畑で栽培した野菜果物を中心に、可能なかぎり県内産の食材を使用することにしていますので、安心して召し上がっていただけます。

 皆様に愛されるパンを提供してゆきたいと思います。

co na平常運転

2011-04-06 06:23:37 | 就労継続支援A型cona
 ようやく弘前も二桁の気温が戻ってきて、日差しが暖かく感じられるようになってきました。開店後の最初の平常運転です。まだまだお店の方の準備が万全とはいえません。震災の影響が少なからずあって、開店案内チラシも第二弾が紙の手配がつかないということで、時間がかかっています。商品のシールもおとといようやく5000枚が印刷から到着しました。ユニホームも県の承認や保健所の立ち入り調査が遅くなったために、まだ全員分が間に合わず、結局5月に入る見込みとか・・・。
 そのような中、まだお客様の出足は平日の午前中でも好調です。おいでになっていただけるので息抜く暇もありません。スタッフの昼食も午後3時頃だったとの報告がありました。午前中少し手伝いにでかけましたが、結局お客様のほしい商品が少なく満足されない状態が続きます。店の焼成機械2台でその能力をフルに使っているのです。食パン専門店として、日替わりのメニューが今週からスタート。全部で8種類のうち、毎日何とか6種類を揃えようとしてメニューを組みました。conaスペシャルブレッドというのが、この店の一押しで、バタートップも食パンのキングという姿を誇っています。
 今はお客様にはご不便をおかけしますが、震災での停電や食材不足などの時を思えば、何とかパンを皆様にお届けできることだけでもありがたいと思っています。
 

オープン2日目です。

2011-04-03 07:17:59 | 就労継続支援A型cona
4月2日(土)

 昨日の初日オープンは、大盛況でした。そして終了後にみんなで、その成功を祝いながらも、反省会の時間を取りました。
 
 2日目はその反省を活かしながら、お客様をお待ちしました。昨日ほどではないものの、それでもやっはり行列ができ、10時開店と同時にお客様が店の中を埋め、昨日の55分完売をはるかにしのいで、今日は35分間で完売して午前を終了しました。


 お客様は次々に訪れながらも、次の焼きあがり時間を確認して12時30分にまた訪ね
てくれるのでした。
 

 結局この日も3時までに総てのパンが完売。そしてこの日はクッキーもない中、パンのみの売上で、7万円弱が総売上額でした。


 明日あさってとお店の休業日です。休みでもお店のために出勤して、仕込みが予定されています。当初は4時間でお願いしている従業員の3名には、すでに2日間は残業や休日出勤が続き、今後は労働時間を増やさなければやっていけないのではないかと話しています。

 それにしても、従業員の3名の皆さんの頑張りは感動ものでした。発達障害のあるAさんは、レジをきちんとこなしてくれましたし、お客様がいないときは人手のいるところに幸仕事を自らこなしていきました。Bさん、Cさんはゆいまあるを卒業して、この店の中でもパン生地を捏ねたり、こね機の洗い物をしたり、いずれにしても指図されなくても、自分がどのように動けば良いのかを分かっている姿がたくましくも見え感じました。
 いよいよ来週からは応援のスタッフ3名がいなくなって、今度は従業員とスタッフ2名のみでこの店を切り盛りしなければなりません。
 まだまだ不安と希望が入り混じる日々が続きそうです。

オープンしたんです!cona・・・・

2011-04-03 06:53:14 | 就労継続支援A型cona
4月1日(金)これ以上ない晴天に恵まれました。 


 朝4時30分まずはスタッフ3名でお店に集合し、「B型パン工房・ゆいまある」からの卒業生3名があとから集合しました。初日と2日のみ食パンの種類8種全部(サイズも5種類)と、クッキー5種を取り揃えました。

 
 この日はまた、イベントとして、私の地元町会から「鳥井野獅子踊り保存会」の皆さん14名と、シンガーソングライター板橋かずゆきさんのミニコンサートが開催されました。

お店の前にしつらえた記念式典会場に、早くから集まった町会のみなさんや関係者が20名ほどイス席に座り、すでにお店の前は長蛇の列が出来ています。

 スタッフたちはこれ以上ない胸の高まりの中、AM10:00いよいよconaオープン!です。なだれ込むかのように、店内に入ったお客さんが、狭い店内を埋め尽くしてなかなか買い物も進まない状態になってしまいました。オープン55分で1回目の店の完売です。買えない方々には、次の焼きあがり時間をお知らせして、お待ちいただくことになりました。
 この日の閉店時間までに、総ての商品は売り切れてしまいました。スタッフも採用された従業員たちもへとへとでした。お客様も残念がりながらも、開店記念のミニパウンドケーキやこぎん刺しのコースターなどを手に、又来るといって戻って行きました。
 売上金額初日は、約8万円超でした。(クッキーも含んだ金額)
 私たちのこの店の従業員たちに支払うための日々の目標額は4万円弱です。そういう意味では初日は大成功ということでしょう。でも品物が亡くなって、おいでになるお客様にないことを説明する気の毒さは忘れることができません。でもみなさん良いお客さんがいっぱいで、また挑戦すると言って戻られる姿が印象的でした。

エイプリルフール?

2011-04-01 05:24:06 | 就労継続支援A型cona
 雨男の異名を取る私が関与した行事にしては、このcona開店の日が晴れ上がっていきそうな星の数である。朝4時30分、東の空に月の左側がカミソリの刃のように細く輝いていた。
 conaの関係者とスタッフが3人が、開店の日の早朝出勤を自主的に買って出た。私もその3人を送って、開店準備のために店まで行った。
 町はまだ眠っている時間だが、きょう開店にあたり8種類の食パン(サイズも5種類)と5種類のオーガニック(有機栽培)の食材のみを使用したクッキーが店に並べられる予定である。
 思えばこの開店の日は、すべての人々の記憶に残る「東北・関東大震災」の3月11日という衝撃の日の影響を受けていた。そしてその後の原燃事故がさらに国民に追い打ちをかけている東北・関東地方である。
 そういう状況の中だからこそ、私たちの店のオープンは値打ちがあるのかも知れない。それは悲嘆にくれているばかりではなく、少しでも生きて行くための灯明になれるのではないかと思うのだ。
 障害を負って懸命に生きている一人ひとりが、その困難に負けないで生きていこうとこの店を開店したのだ。一つ歯車が崩れると、たちまちその運命が狂うことすらある。そういう意味では「エイプリルフール」というこの日があるのは、決して偶然のことではないのかも知れない。震災の影響で私たちの開店計画は大きく狂いそうだった。県の議会があり、認可が震災事件で遅れそうだった。東北自動車道が緊急自動車のみの道路に封鎖され、流通がストップした。燃料や生活用品が入ってこない。これらのマイナス要因のなかで、よくもこうして開店に間に合ったというしかない現実こそ「エイプリルフール」なのだろうか・・・?
 

いよいよ大詰め

2011-03-31 06:33:42 | 就労継続支援A型cona
3月30日(水)晴れ 最高気温8℃

 午前中は第1グループは、パンの加工現場での作業実技試験。指示されたことの理解度や、達成度、忍耐力、協調性、人間関係の協調性などを観察。第2グループは面接試験。午前11時から第1グループは個別面接。結果10名が内定となった。しばらくは店に出る前の実習期間が続く。
 午後からはサンドイッチグループのスタッフとの打ち合わせ。conaとゆいまあるに一人ずつパートだが、専任者を配置して中旬以降の販売戦略を練ることにした。
 その後3時から5時30分まで、スタッフ面接4名。さすがに頭がぼーっとしている。

 採用する側される側、どちらも疲れに変わりはないだろう。でも採用された人と、採用されない人の温度差はどうだろう。希望と落胆・・・はあまりにもその差は大きいのだろう。
 いよいよ31日の準備ですべて終了するが、何かやり残しているような頭の中のもやもや感が払拭できないでいる。

 それぞれの事業所で、新年度の活動計画が進行する。変革という第一歩には常に様々な抵抗勢力がつきまとう。安全という名の発達抑制力、いつまでもその子どもの可能性を抑制しようとする親の言い分は、「この子には無理」「なにかあったらどうするの?」「この子は過去に嫌な体験をしているから・・・」などとドアツードアの送迎を固執する。
 でもぼくは昨日確かにこの目で、発達障害の青年のその優秀な能力を見た。たかがパソコンのシール印刷だが、指示されると素早く反応してその仕事を終えている。その彼がたかだか20分程度の距離を職場まで歩けないわけがない・・・とぼくは思う。あとはスタッフの情熱と、その根気に負ける親を見るだけだ。親というこの偉大なる重力は、なんとも重たい。

 

食パンのデッサン届く

2011-03-05 15:20:46 | 就労継続支援A型cona
 田沢純子さん。若きお母さんで、先日お二人目のお嬢ちゃんが誕生しました。田沢先生は、「あうん」の絵画教室の先生です。conaの食パンの絵を描いて欲しいとお願いしていたのですが、それがメールで先に届きました。食パンの焼きあがり時間をこの絵を使ってお客様にお知らせしようという企画です。

 田沢先生には「この町で暮らしたい」という福祉劇を開催するときに、ポスターを書いていただいたりしました。田沢先生の絵画はとてもあったかそうで、そして題材がふるさとを感じさせるものが多いのです。弘前市の古い建物で「一戸時計店」の屋根は、時計に屋根がかかっていてどことなく哀愁を帯びた感じです。それに弘前には細い路地も多くて、かくみ小路などはその典型かもしれません。そういうテーマを彼女は描いています。桜の絵も素敵なので、買い求めて春には先にお花見をしています。

 先生が結婚されて、あうんにおいでになる時には赤ちゃんを連れてきました。あうんのみんなも赤ちゃんが可愛いので大喜びです。ぼくは先生が絵を指導しているときに、赤ちゃんをおんぶします。赤ちゃんはぼくの背中におぶさるとすぐに眠っています。
でも、赤ちゃんも人見知りをする頃。たまに会うとぼくの顔を見て泣きました。毎日逢えたら泣かないのになあと、少し残念な気持ちになりました。


 今年二人目の女の子を先生は出産しました。こんどまたぼくはその赤ちゃんをおんぶしたいなあと思っています。でも、ぼくの背中におんぶされるのも、本の少しの間かもしれません。きっとまた泣いちゃうだろうなあ・・・。
 

co na試運転

2011-03-02 23:27:51 | 就労継続支援A型cona


 スタッフたちのお店の仕上がり具合は大方好評で、道行く人も「この店は何の店?」という風に見ながら通りすぎて行ます。
 二日間青森市のパンのお師匠横山先生が一緒に動いてくれましたので、スタッフの不安感も少しゆるんでいました。「ゆいまある」の焼成機械はガスオーブンですが、こちらでは民家を借りてリフォームしたこともあり電気オーブンです。焼成の熱カロリーはガスよりも電気オーブンの方が高いとは聞いていたのですが、「風味はガスの方がよいのでは?」など意見も様々・・・。
 食パンの商品は季節により旬の野菜を使ったものを含めて変わるのですが、とりあえずオープン当日は8種類の食パンをサイズを変えてお店に出すことになります。そして今回は洋菓子部門もあり、5種類のクッキーがオープンの日に並びます。
 先着○○名様限定の開店祝いのプレゼント付きイベントを考えています。
 夕方5時30分頃パンの試し焼きが終了したと連絡が入り、お店にでかけました。あうんからは約25分くらい離れた通称「富田銀座街」と以前は呼ばれたストリートです。このストリートには同業者はなく、パン屋開業を楽しみにされているお客様もあると聞いています。お隣りのオバサマたちも、4月開業が楽しみだと話されていたとか・・・。

 夜の店内はまた間接照明が壁に映えて、幻想的なパン屋さんにも見えました。お店の入り口も、ウッドデッキでできています。これから洒落た看板ができてくれば、パンのお店だとわかるようになると思います。


 写真は焼き上がりのパンと、店内のパン陳列台に並べてみた焼き上がったばかりの4種類のパンです。この他にも「セサミ(ゴマ)食パン」や、「カボチャ食パン」「ヨーグルト食パン」などが季節に応じて焼き上がって店内に並ぶことでしょう。
 
 消防署の検査も終え、これから県の承認を通過すれば、保健所の検査を待って、いよいよ4月のオープンにこぎつけることが出来ます。今月はそのほか採用試験、面接も後半に続きますので慌ただしい日々です。