桐紋散し図鐔 正阿弥盛世
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/dc/f8de4e8fd92c6f830eb026a0a995bb44.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/2d/9aab16f69942ec9cddf58a518b6a2d55.jpg)
桐紋散し図鐔 豫州松山住正阿弥盛世(大小)
写真例は、盛世など伊予正阿弥派の鐔工が得意とした作風。平滑な地面を溝に2ミリほどの幅の切り込みを設けて葉をデザインし、要所に銀の点象嵌を散している。植物は沢瀉が多いようだ。銀の花の周囲に銀が広がっているのが判るだろうか。この表情がいい。花の香りを意味したものか、墨を淡く流し込んだような素敵な風情である。銀の点象嵌だけではこの淡く広がる銀黒は出ないだろう、銀が広がるように意図して処方したに違いない。銀はこのように面白い素材である。朧銀などの色合いが変化するのも銀の特質によるものと思われる。黒化すること、時に周囲に広がることも絵の中に組み入れてゆく。金工の感性が示されるところである。
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桐紋散し図鐔 豫州松山住正阿弥盛世(大小)
写真例は、盛世など伊予正阿弥派の鐔工が得意とした作風。平滑な地面を溝に2ミリほどの幅の切り込みを設けて葉をデザインし、要所に銀の点象嵌を散している。植物は沢瀉が多いようだ。銀の花の周囲に銀が広がっているのが判るだろうか。この表情がいい。花の香りを意味したものか、墨を淡く流し込んだような素敵な風情である。銀の点象嵌だけではこの淡く広がる銀黒は出ないだろう、銀が広がるように意図して処方したに違いない。銀はこのように面白い素材である。朧銀などの色合いが変化するのも銀の特質によるものと思われる。黒化すること、時に周囲に広がることも絵の中に組み入れてゆく。金工の感性が示されるところである。
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