病院 風景1
紙に書いたの、どうした、おじいちゃん?
忘れたら先生に診てもらえないじゃないの!
胃を切るのか、腸を切るのか、どうかしらね!
私6人の孫がいるのよ。それでね、おじいちゃん、覚えているかしらね!
覚えていることの方が、少ないのよ!
朝何食べたかしら、
昆布海苔に卵をかけてね。これがうまいのよ。
あら、そうね!
私、何食べたかしら、畑に行ってみたらこんな大きいジャガイモがあったのよ。
おじいちゃんと一緒のもの食べたのよね。玉子に昆布海苔かけて!
おじいちゃんどこへいらっしゃるの!
そこは私のような美人だけ入れるとこですよ
{おじちゃんと連れ合い、そして話し相手の会話・中継}
病院 風景2
ウィルスは検出されませんでした。よかったですね。
肝機能の数値も全くの正常値です。
では次は、
薬を飲まなくなって1か月の
検査をしましょう!
ウン?
チラリとカツオの一本釣りが目に浮かび、
この先生の時系列は、“地引網船”だ。
一本で決められないのか・・・・・。
いつまでもひっぱる。
この病院の名医と宣伝する訳だ。
肝炎患者への「問診を受けた」という噂を聞いたことがない!
まあいづれにしろ、竹馬の友ウィルスは私を捨てて姿を消したのだ!
これから「相模湖」辺りまで探しに行ってみようか・・・・!
というわけで・・・・・・。
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【太田節三の慕情・メモ】
アンデスの国境をどう乗り越えるか。
実は入国査証は持っていても、国境のトンネルを(ウスパヤタ峠)をくぐる汽車賃がないのだ。
トンネルの中を歩いて行こうにも、その出入り口には丈夫な扉があって、汽車が通る時だけ
官憲の手で開けられる。
当時のアルゼンチンは政情不安で、誤解を招くような入国など企てようものなら、
「一発であの世行き」
だが、「窮すれば、通ず」とか。
岡本という邦人抗夫が“秘策”を授けてくれた。