昭和40年、阪急ブレーブスのダーリルスペンサー選手が達成した時に、記者達からこの記録に対し何一つ質問がない事にスペンサー選手が疑問を持った事が発端ながら、その後一般によく知られている記録かと思います。当時のスポーツ紙の記事を見て、こんな記録があったんだなと思った事を今でもよく覚えています。つまりスペンサー選手より前に記録した選手は、この記録の存在すら知らずに達成したと言えるのでしょう。ある意味、純粋な達成者と言ってもいいかと思ってしまいます。この記録の面白さは、外野フェンスを越した本塁打以外は打者の走力が記録達成に大きな影響がある様に思っていましたが、過去の達成者を調べて見ると必ずしも走力に恵まれた選手ばかりではないかと思います。個々の選手の記録達成時の様子をはっきりと覚えている訳ではないのですが、スペンサー選手以前の達成者以外は、狙って達成した選手もあろうかと思います。既に本塁打、三塁打、二塁打を達成している選手であれば、単打狙いに徹したり、二塁打になりそうな打球でも敢えて二塁まで走らない等、選手側での対処を試みる事が可能な、極めて希な記録という事は言えるかと思います。