3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

2000奪三振(13)

2011-05-02 22:04:12 | Weblog
私が勝手に名づけた第三段階の鈴木啓示の投球内容ですが、大きく変わった点は制球力の向上でした。明らかに四死球率は低くなりましたが、残念ながら小山正明や後の北別府学程の微妙なコースに決める制球まではいかず、勿論堀内恒夫とは比較にはならないものの、楽にストライクを取れる事の出来る制球だったと思います。又強気に打者を攻める事もあり相変らず被本塁打数は多いものでした。総体的に彼の奪三振率は球速の変化と比例していると言えるかと思います。当然多くの投手は球速の衰えと共に奪三振率は落ちる場合が多いものですが、一部新たな変化球を身に付けた投手や、先発からリリーフに転向した投手等例外も多少あります。鈴木啓示の場合、入団から一貫して物凄く武器となる変化球を持っていなかった事もあり、投法の変化により成績を復活させる事は出来たものの、奪三振率までは復活出来なかったのでしょう。しかし彼と同年配の堀内恒夫、平松政次、松岡弘等のかっての速球投手はこのモデルチェンジが出来ず、球速の衰えイコール成績の衰えとなったのと比べ、巧くモデルチェンジし長い現役生活を送った鈴木啓示こそ、本物の超一流投手と言えると思います。