totoroの小道

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一つの花の記録 ~子供たちのノートから~(9)

2015-08-08 08:29:19 | 4年 国語

校内小研修で、学年の先生方に授業を見ていただきました。

この日のために、板書計画をたて


前日に、黒板を使ってシュミレーションをして臨みました。
 

 ~音読~
S:「何も言わずに」がおかしいね。
T:ゆみ、さあ、一つだけのお花、大事にするんだよ。」を読んで。

数名代表で読む。 
T:ここの読みが、1時間勉強してどう変わるかを聞きたいな。
  この授業の最後に、この部分をもう一度読んでもらうよ。

授業が始まりました。
T:今日の目当ては何ですか? 

めあて
お父さんが、何も言わずに汽車に乗って行ってしまったのはどうしてだろう。 

 T:どんな対立問題ができますか?

T:多数決をとってください。
S:準備はいいですか?せ~の~ 

1 お父さんは別れを告げたくないから。  2人
2  最後に笑って終わりたいから。      5人
3  ゆみ子を泣かせたくないから      15人
4 安心したから                 7人

S:別れを言いたく何だと思う。だって、お父さんは家族のために帰ってこようと思っているはず。
S:最後に笑って分かれたかったからだと思う。ゆみ子にもお母さんにも、笑顔を覚えていてほしい。
  ここで、何か話したら、きっと涙が出てきてしまうと思う。
S:同じです。死ぬかもしれないって思っているから、何か話したら泣いてしまう。
  せっかくほほえむことができたのに、泣くようなことはしたくない。 
S: 戦争に行くお父さんの気持ちは普通じゃない。たくさんの思いがある。
  ここで、話したら感情があふれてきてしまう。
S:わたしは、4の安心だと思う。お父さんは体が弱くて、もう戻れないかも知れないと思っている。
  自分がいなくなって、一番気がかりなのはゆみ子のことだったと思う。
  そのゆみ子の笑った顔を見られたことで、もしかしたらゆみ子は大丈夫だと安心したのだと思う。

T:それぞれの立場ごとに、よく考えて答えたことが分かりました。
T:中には、家でノートに自分の考えをまとめてきている人もいて、感心しました。

T:では、この中のどれが正しいのか調べていきましょう。
T: お父さんが何も言わなかった理由は、その、前を調べたらいいのですか?後ろを調べたらいいのですか?
S:行動の原因は、その前にあります。
S:前の文を調べたらいいと思います。
T:前の文って、どの文ですか?
S:おとうさんは、それを見てにっこりわらうと
S:いいです。(全員)

T: それを/見て/にっこり/わらうと
S:あのね、ぼく調べてあるんだけどね、にっこりを調べたんだ。
 にっこりは、満足したときの顔の表情だよ。
S:お父さんは、満足したんだね。
S:わたしは、笑うを調べたんだけどね、うれしいときの顔の表情って載っているよ。
S:にっこり 笑うは、満足して うれしくて という意味なんだ。
S:にっこりわらうとの「と」なんだけどね、前のことに「続いて」という意味だと思うんだ。
S:つまり、満足してにっこりしたことに続いて、何も言わずに行ってしまいました。..となるんだ。
S:分かった。何も言わない理由は満足したからだ。
S:満足したから、何も言わなかったんだ。
S:うれしいんだ。

T:にっこり笑った理由は?
S:その前にある。
S:とうとう泣き出したと、21の文は、関係がある。お父さんの心配が解消した。
S:お父さんは、なぜ満足したか。
S:それを見たからだよ。
S:それは指示語だね。
S:この指示語は、その前の文を指しているよ。 

T:満足した理由はどこを調べたらいいのですか? この文の前ですか。後ですか。
S:前をさがそう。

 ゆみ子は、お父さんに花をもらうと、キャッキャと足をばたつかせて喜びました。

T:大事な文が見つかったら、どうしたらいいの?
S:切る

ゆみ子は、/お父さんに/花を/もらうと、/キャッキャと/足を/ばたつかせて/喜びました。

T:満足したのは?
S:喜びました。
S:キャッキャとだけだと分からないから、キャッキャと/足を/ばたつかせて/喜びました。
T:単文を作って考えてごらん。
S:弟はおもちゃを買ってもらって、キャッキャと足をばたつかせて喜びました。
S:お母さんが帰ってきたので、あかちゃんが、キャッキャと足をばたつかせて喜びました。

S:あのね、今までにゆみ子がこんなに喜んだことはないよ。
S:そう、だからお父さんはゆみ子のことをとても心配していた。
S:大きくなって、いったいどんな子になるのだろう・・・

T:以前、その部分を勉強したね。
  少し、その時のことを思い出そう。

S:ゆみ子は一つだけでは満足しない。
S:一つだけのいも、
S:一つだけのカボチャの煮付け
S:一つだけのにぎりめし。
S:一つだけの喜びだって。
S:「いや」が大事だったね。
S:喜びなんて一つだって・・・

S:本当は、山ほどあげたいと思っていた。
S:満足させてあげたかった。
S:食べきれないぐらいあげたかった。
S:お腹いっぱいあげたかった。
S:最初から花をあげれば良かったのに?
S:えっ、おにぎりがあったから花をあげる必要はなかったよ。
S:最初から花をあげるはちがうね。

T:そのとき、どう思っていたの。一番お父さんの気持ちを表す言葉は?
S:いったい、大きくなって、どんな子に育つだろう。

T:そんな気持ちだったお父さんが、なぜ満足したのだろう?
T:近くの友達と話し合ってください。

T:「いったい、大きくなって、どんな子に育つだろう。」と思っていたお父さんが、満足したのは?

S:一輪のコスモスで足をばたつかせるほどの大喜びをした。
S:喜んだのは初めて。
S:あげてよかった。
S:キャッキャと足をばたつかせて喜んでくれた。
S:満足しないゆみ子が、満足するなんて珍しい。
S:激しく足を動かすほど喜んだ。
S:満足できないことが心配だったのに、満足する姿を見ることができた。
S:お父さんの心配していたことが、コスモスで安心できた。
S:もらったことのない物、「美しい物」「きれいなもの」に、ゆみ子が喜んだ。
S:食べ物だと、いつまでもお腹がいっぱいにならない。でも「美しい」ものは、満足できる。

 

 T:時間になってしまったので、ここまでをまとめます。

S:満足したことのないゆみ子が、初めて満足した。
S:それを見て、お父さんは満足した。
S:もうあれこれ言う必要がないから、何も言わずにいってしまった。

T:最後に多数決をとります。
1 お父さんは別れを告げたくないから。  0人
2  最後に笑って終わりたいから。      8人
3  ゆみ子を泣かせたくないから       0人
4 安心したから                20人

 

T:今日、何らかの形で発言できた人。
 ~大多数~

T:約束通り最初に読んだところを読んでもらいます。
T:満足したお父さんの気持ちが分かるように読んでね。
 「ゆみ、ひとつだけあげよう。  ~だいじにするんだよう。」

~3人が 心を込めて音読~
~最後に全員で音読~

※最後ノートの時間が取れませんでしたが、今日の子供たちは良かった!!



55回

9月12日  土  9:00  15:00  天竜壬生ホール  第1会議室
56回 10月17日  土  9:00  12:00  天竜壬生ホール  第1会議室

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