totoroの小道

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一つの花の記録 ~子供たちのノートから~(8)

2015-08-07 17:20:41 | 4年 国語

め なぜお父さんはぷいといなくなったのだろう

この課題に取り組む前に、
「おにぎりは、だれがたべるためのものか?」
という、小問題に取り組んだ。

1 おとうさん 15人
2 ゆみ子    8人
3 家族     7人

おとうさんという意見が一番多かった。
S:食べるものと言えば、配給されるかぼちゃ、豆、いもしかない時代、お米のご飯は貴重だよ。
S:戦争に行くお父さんに食べさせたかったんだよ。
S:お父さんは、体が弱いから、少しでも元気になってほしかったんだよ。
T:おにぎりはいくつあったの?
S:みんなおやりよだから、3つとか4つとかだよ。
S:ゆみ子は、まだ1才だから、4つも食べられないよ。
S:いや、ゆみ子はいつもお腹をすかしていたから、4つぐらい食べられたよ。
S:おにぎりは、一つだと思うな。一つの大きなお握りの、みんなだと思う。
S:そうかもしれない。大きなお握りのひとかけらずつあげていた。
S:そうかあ、お握りは大きいのがひとつなんだ。
S:まってまって。 だって、ゆみ子をおんぶして歩きながらあげるんだよ。そんなことしたらお母さんの手がべたべたになる。
S:そうすると、普通のお握りが4つぐらい?
S:でも、お米って貴重なんだよ。そんなにたくさんあったの?

S:家族みんなで食べるように3個作ったんじゃない?
S:そして3個ともたべちゃった。
T:大人用のお握りをゆみ子はこぼさないで持てるの?
S:ということは、小さいお握りってこと?

S:そうかあ、別れの日にゆみ子の泣き顔を見せたくないから、ゆみ子用のお握りを用意したんだ。
S:ゆみ子は、自分の分って知っていたかも知れないね。
S:でもおかしいよ。大事なお米だよ。ゆみ子のために作るなんておかしいよ。
S:それだけ、家族の別れに、ゆみ子の泣き顔は見せたくなかったんじゃない。
S:それじゃあ、大作戦だね。
S:ぜったいゆみ子を泣かさない大作戦。

 1 おとうさん 2人
2 ゆみ子  28人
3 家族     0人

 

T:その大作戦は上手くいったの?

S:最初は上手くいっていたんだけど、予想以上にゆみ子が早く食べちゃった。
S:「ところが」が大事だね。
ところが=前の叙述から予想・期待されるのとは反する結果になることを表わす。
S:ゆみ子の泣き顔を見せないことを期待していたのに、その反対になった。
S:おそれていたことが始まった。
S:ゆみこの「ひとつだけちょうだい。」がはじまった。
S:お腹がすいているんだよ。まだ。
S:それぐらいのおにぎりじゃあ、満足しないんだ。
S:ゆみ子って、満足することを知らないんだ。
S:お父さんの一番の心配だね。

T:お母さんは?
S:お母さんは一生懸命にあやしている。
S:お母さん、かわいそう。
S:お父さんに泣き顔を見せたくなかったのに、このままじゃ泣き出しちゃう。
S:おかあさんは、あせってる。
S:困ってるね。
S:おかあさん、パニックになってる。

 

 S:絶体絶命だ。
S:とうとう泣き出してしまった。
とうとう=ついに。いろいろやって、最後に。
S:もう、お母さんじゃどうしようもなにる
S:大作戦が失敗したので、もう何も打つ手がない。


お父さんは、お母さんが困っているのを見ていられなかった。
何か、ゆみ子を泣き止ませる物を探していた。  

 

55回

9月12日  土  9:00  15:00  天竜壬生ホール  第1会議室
56回 10月17日  土  9:00  12:00  天竜壬生ホール  第1会議室

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