例年、通信票の所見に
できるだけ「できる」という言葉を使わないようにお願いしています。
が、
今年は職員会議の提案から削除しました。
「できる」について、私はこう考えています。
国語辞典で調べるとこのように載っています。
「できる」の意味=①それまでなかったものが新たに生じる。発生する。出現する。生まれる。
⑥課された問題などがうまく達成された意を表す。
通信簿に記載する「所見」は、ただの子どもへの励ましや、保護者への報告ではありません。
学びや行動に対する「評価・評定の所見」です。
◎やABCで伝わらない評価を、言葉で伝えるためのものです。
○本当に「できた」ことは「できた」でよいと思います。
×安易に「できた=新たに課題を達成した」は使いたくない
もともとできていたことに「できた」は使いたくないと考えています。
△二重に述語を連ねると、文意が分かりにくくなります。述語を一つにすると、
文が短くなり、分かりやすい表現になります。
○本当に「できた」(課題や出来なかったことを、指導したり、本人が努力したりして、 達成できた。)
・頭はね跳びができた。
=両手と額で体重を支え、下半身のバネを使ってタイミングよくはねる
という課題が達成された。
・かけ算の筆算ができた。
=最初は筆算の意味が分からず苦労していたが、
学校でも家でも練習したので、習得した。
×少し考慮した方がよい場合(慣用的に使っている。)
・仲良くすることができた。
=仲良くするということが課題だったとすると、
今まではそれが出来ていなかったの?
・ゴミを拾うことができた
=課題とするほどのことだろうか?
・リコーダーで吹くことができた。
=リコーダは元々音は出たはず。克服した課題は、
音符を読むとか、指使いを工夫するとか、
音符通りに指が反応するように訓練するとかのはず。
・発表することができた。
=発表することが課題となるほど、
今まで発表しなかった のか?
△二重に述語を連ねると、文意が分かりにくくなる場合。
・かけ算の計算を速く正確にすることができました。
→かけ算の計算が速く正確です。
かけ算の計算が速く正確になりました。
かけ算の計算が速く正確にできました。
・すてきな色で絵を描くことができました。
→すてきな色づかいの絵を仕上げました。
・リコーダーを吹くことができました。
→指使いや強弱に気をつけて演奏しました。
・発表することができました。
→積極的に討論に参加しました。
※色々な御意見やお考えがあると思うので、参考程度に....
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます