白いぼうし １

コロナウイルスによる休校がやっと解消された。

今日から、学校が再開された。

もう一度すべてやり直し。もちろん、国語も。

 

白いぼうしでは、教科書では「問題を見つけて」みんなで考え、それについてあなた考えをまとめ、友達に伝えましょう。といった、構成になっている。

 

そこで、まず「問題について」子供立ちに教えた。
物語には、作者が問題をたくさん隠してある。
でも、それはおかしく見えないように、問題だと分からないように隠してある。

物語の楽しさは、
まず、隠されている問題を見つけること。
次に、そのなぞを名探偵コナンのように解き明かしていくこと。
つまり、謎解きがあるからおもしろい。
そうでなければ、ただあらすじを確かめるだけになる。
と教えた。

T：今日は、問題ってどんなものかを、体験してもらいます。
（謎解きのおもしろさを体験すれば、次回からは自分たちで探すだろう！）
T：そうねえ、「夏みかんってどこにあるの？」
S：えっ。
S：そりゃあ、車の中じゃん。
T：そうだよね。
T：その証拠は？名探偵だよ。
S：堀端で乗せたお客の紳士が、「これはレモンのにおいですか？」って聞いている。
S：乗せる前からにおっていたら、こんなことは言わない。
S：つまり、辺りにはそのにおいがなくて、紳士は乗った瞬間ににおいがした。
S：だから、車の中！！
T：すごい！！名探偵だ！

T：それで、車のどこ？
S：お客さんの見えないところ。
S：見えたら聞かないよね。
S：だから、シートや、後ろの席にはない。

T：（車の絵を描いて）じゃあ、多分こっちにはなくて、この前半分にあるんだね。
T：その中のどこ？
S：子供たちが、あ～だ、こ～だ、いろいろ発言．．．．．．

T：すごい。いろいろ考えたね。でも、国語だからカンで話してもだめ。
T：証拠の分を見つけましょう。
S：「この車に乗せてきたのですよ。」
T：では、これだけでも長いので、短く切ります。
「この／車に／乗せて／きた／のです／よ。」

S：（多数決の結果）乗せて！
T：国語では、大事な言葉が見つかったら、調べます。
S：国語辞典で調べていい？
T：もちろん。どんどん、気になった言葉は調べなさい。
S：＝「人を乗り物に乗せる」と載っている。
S：夏みかんは人なの？

T：問題ができたね。
S：夏みかんは、「人」「人じゃないけど、人と同じぐらい大切」
S：「人と同じぐらい大切だよ。だって、あんまりうれしかったからって書いてある。」
S：大切だから、乗せたんだよ。
S：お母さんの気持ちが、とてもうれしかったんだよ。
T：多数決をとります。
S：全員「人じゃないけど、人と同じぐらい大切」

S：ということは、（全員一致）助手席だ！

S：先生、おもしろい。
T：ねっ、ただあらすじを勉強するだけでなく、こうして問題を見つけて、解決するとおもしろいでしょ！！
T：明日からは、みんなにこうした問題をみつけてもらうよ！！