こんな人声の限りを尽くしても耳穴開かず振る両手かな
鈴虫の声のかぎりを尽しても長き夜あかずふる涙かな 桐壺
ごましおの乱れも知らずぶち上げる不味くないかい民に疑念は
黒髪の乱れも知らずうちふせばまづかきやりし人ぞ恋しき 和泉式部
まこと風そらす算段無しとせば小安すらさえしずこころなし
あらき風ふせぎしかげの枯れしより小萩がうへぞしづこころなし 桐壺
道険しあざとき手練鼻つまみ勝ち見えなくも行為企む
陸奥の安積の沼の花かつみかつ見る人に恋ひやわたらむ 詠み人知らず
つつめども隠れぬものは役職の身より余れる小細工芝居
つつめどもかくれぬものは夏虫の身よりあまれるおもひなりけり 詠み人知らず
鈴虫の声のかぎりを尽しても長き夜あかずふる涙かな 桐壺
ごましおの乱れも知らずぶち上げる不味くないかい民に疑念は
黒髪の乱れも知らずうちふせばまづかきやりし人ぞ恋しき 和泉式部
まこと風そらす算段無しとせば小安すらさえしずこころなし
あらき風ふせぎしかげの枯れしより小萩がうへぞしづこころなし 桐壺
道険しあざとき手練鼻つまみ勝ち見えなくも行為企む
陸奥の安積の沼の花かつみかつ見る人に恋ひやわたらむ 詠み人知らず
つつめども隠れぬものは役職の身より余れる小細工芝居
つつめどもかくれぬものは夏虫の身よりあまれるおもひなりけり 詠み人知らず