今日も、泥水地でコナギの除草をしているところに、クロスジギンヤンマが産卵に降りた。この頃は小生を憚らずに産卵しやすいところに止まる。それだけ余裕が無いと見た。
まだ活発な頃の産卵は距離も保つし警戒もする。見れば翅はボロボロで飛び方も元気がない。このトンボも、この産卵を最後に命尽きるのだろう。役割は果たしたとは言え、トンボにしろ蝉にしろクワガタにしても地上に転がって蟻に喰われていくさまは、清少納言の世界でもある。
感傷に浸る間もなくシオカラトンボが攻撃する。複数のオスでの攻撃も有ったりするから、オス同士の縄張り争いとは異なる理由だろう。シオカラトンボ♂の攻撃性は周知の事実でも、この場面での行動は憎々しく思える。
産卵行動を攻撃する理由は「これかあ」と思えるのがあった。ヤゴでの捕食関係だ。棲み分けする訳でないから、シオカラのヤゴはヤンマのヤゴに喰われる運命…。「講釈師、見てきたような嘘を言い」そんなところか。