とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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三遊亭円楽の完全引退

2008年08月09日 13時14分06秒 | 音楽・演劇・演芸
「三遊亭楽太郎が6代目円楽を襲名」

なるニュースが流れているのを発見し、

「ん? 円楽さん、いつ死んだんや?」

と頭にいっぱいクエッションマークが灯った。
が、よくよく記事を読んでみると現在の5代目円楽は落語界から完全に引退するのだという。

私は大阪生まれの大阪育ち、したがって完全なる大阪人であるために江戸落語に親しみは湧かず、落語といえば上方落語。
「3代目」と呼べば春団治のことを指し、「6代目」といえば松鶴のことを指すと思っていた。
もちろん落語好きでも「真打ち制度」なんて関係なく、面白くて上手であればそれでいいと思っているのだ。

江戸落語に唯一親しく接したのは読売テレビの「笑点」だけだった。
「だけだった」といっても笑点の力は小さくなく、偉大なるマンネリといわれる笑点の「つまらない」ギャクを面白いと思い、かつては毎週のように見てしまっていたのが、私の江戸大衆芸への接点なのであった。

笑点といえば三波伸介、桂歌丸、三遊亭小円遊、雷門ケン坊などが印象にのこっているが、そのなかでも円楽は「星の王子様」のキャッチとともに幼い私の心に深く刻まれた。

つまりわたしにとって円楽は江戸落語を代表する噺家なのであった。

ここ数年は舌も回らなくなってしまい寄席の舞台からの引退は致し方ないにしろ、変な表現だが「まだ生きているのに」弟子が師匠の名前を襲名することにちょっとばかし寂しさと痛々しさを感じるのであった。



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