とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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独立シンドローム

2008年02月22日 23時15分09秒 | 海外の出来事
セルビア共和国のコソボ自治州が独立した。

結局旧ユーゴスラビアは完全に分離してしまったと言う格好で、西ヨーロッパ諸国にとってはより都合の良い事態に至った。
ユーゴも民族ごとにバラバラになったので、これで難民が大挙して押し寄せてくる心配がなくなったというわけだ。

ロシアと姻せき関係のセルビアが弱体化するのも西ヨーロッパ諸国には都合がいい。
それにイスラム教徒の多いコソボ国を支援すると中東諸国にも受けがいい。

都合がいいので国家として承認したというわけだ。

この都合の良い理由を支援する事件が発生した。
セルビア人が米国大使館を焼き打ちしたのだ。

米国の嫌われ方には天晴れなものがあるものの、被害を受けるだけには留まらないのが米国の凄いところ。
きっと「セルビアはこんな国でっせ」
と謳える道具に使うことになるのは間違いない。
セルビア人の無知ぶりも気の毒な話だ。

コソボ国に限らず独立というのは最近のブームのようで、東チモールなんかも独立したが、ミャンマーの少数民族、タイやフィリピンのイスラム系民族なども、それぞれ独立することを望んでいる。

こういう独立運動は過去の植民地支配からの独立とはまったく性質を異にしている。
ただ単に、
「同じ民族で住みたいよ」
という子供のような話の連続に過ぎない。
それに対して欧米のようなご都合主義が巾を聞かせるものだから経済的にも自立できない小国家が数多く誕生することになっている。

独立シンドローム。

日本は関わらない方が得策だ。