とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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JTの商品哲学に見る親方日の丸根性

2008年02月07日 06時24分05秒 | 経済
よくよく考えてみると「JTの食品」に毒が入っていてもおかしく無いことに気がついた。
だってこの会社は「健康のため吸いすぎに注意しましょう」なんて商品を扱っているのだから。

私はタバコの匂いが子供の頃から大嫌いで、人生に一度もその紫煙を自ら進んで体内に取り入れたことはない。
愛煙家の人(友達にもいますが)には申し訳ないけれどもタバコは「毒入り嗜好品」。
だからその「毒入り商品」を販売することについて何ら抵抗感を持っていない日本たばこ産業が自分の子会社が扱っている冷凍餃子に毒が入っていても最初は全く気に留めなかったのも合点がいくというものだ。

昨日の産経新聞夕刊によるとJTと大阪の日清食品による加ト吉をからめた冷凍食品の経営統合は破談になったのだという。

さもありなん。

毒入り商品を扱っている会社がインスタントヌードル世界一の食品会社と食べ物に関する哲学が一致するわけがない。

記事によると日清食品はJTに対して加ト吉の持ち株増加を打診しながら「食品の安全策を一緒にとりましょか」と持ちかけたらしいのだが、JTがこれを拒否。
「安全に対する考え方が違っていた」
とカンカンになった(パンダになったという意味ではない.........古い)日清食品は破談を通告。
JTも同意して巨大冷凍食品会社の誕生は白紙に戻った。
ま、これって普通のビジネスの駆け引き。日清食品が主導を握ろうとしたのだろう。

ニチレイやニチロ、マルハなんかは安心しているかもわからない。

今回の毒入り餃子事件で最も悪いのはもちろん中国。
しかし皮肉にも事件がJT、生協、双日といった「食のプロ」として商いを営んできた日本企業の品質管理に関わる杜撰さを浮き彫りにした。

この三者には共通点が存在する。
それはJTは親方日の丸の元専売公社で、生協は共産主義者という無責任主義者たちによって運営されている疑似会社で、双日はニチメンと日商岩井という大きいことだけが取り柄だった2つの商社が合併した温い大企業病に犯された会社だったということだ。

数年前に電車を脱線させて100人以上を事故死させたどこかの元国営鉄道会社があったけれど、それと似たような構図がここにある。

毒が入っているのは商品だけではなく、組織にもジワッと浸透してんじゃないかと疑いたくなるところだ。