とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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地震と水害

2004年11月05日 06時57分31秒 | エトセトラ
地震、雷、火事、親父、という言葉に水害は含まれていない。だからかも知れないが、兵庫県豊岡市や愛媛県新居浜市の台風23号による水害についてはまったくといっていいほど報道されない。
「いやー、阪神大震災のように、街ごと目茶苦茶でした。」
というのは新潟県の小千谷市を訪れた人ではなく豊岡市へボランティアで援助に行ってきた人の話だ。
東京ドームでのプロ野球ファン感謝デーも募金は「新潟地震」。有名人の募金活動も「新潟地震」。新聞の募金も「新潟地震」だ。
一番解せないのは、長年関西を選挙基盤にして参議院議員を勤めてきた元漫才師の西川某までもが豊岡のことなどそっちのけで「新潟地震」なのだから恐れ入る。さすが、人気商売のなんたるかを心得ているプロといえる。
首都圏では無関心な豊岡市や新居浜市のことなど声高に叫んでも注目されない。田中真紀子という金権政治の本家本元の選挙区を支援したほうがマスコミの注目が多いことに着眼したのだろう。この冷徹さは二十年前にコンビを組んでいた相方を選挙に出るために袖にした態度に似ている。
JR京都線茨木駅前で昨日、B女子大の募金の列が並んでいた。てっきり「新潟」かと思った。しかし、彼女たちの箱には「台風23号被害への支援活動」と書かれていた。
有名人はマスコミの目を意識して活動している卑しい連中だ。
なにも新潟地震を報道するなというのではない。特別扱いをするなと言いたいのだ。
死傷者数も、棟半壊した建物の数も水害のほうがずっと多いのに報道されない。
何か、見えない力が働いているとしか思えないのは、私だけだろうか。