人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

黒木和雄監督「父と暮らせば」を観る~新文芸坐「反戦・反核映画祭」

2016年08月21日 07時55分26秒 | 日記

21日(日).わが家に来てから693日目を迎え,リオ・オリンピック100メートル走で一人も決勝進出していないのに,4✖100メートルリレーで銅メダルを獲得した日本チームの勝利の秘訣を分析するモコタロです

 

          

            バトンの「アンダーハンドパス」が勝利の秘訣だって

            中学・高校と短距離をやっていたご主人様が言ってたよ

            ついでに言うと 銀メダルのパスは シルバーパスだってさ

          

  閑話休題  

 

池袋の新文芸坐で「8.15 反戦・反核映画祭」のうち「父と暮らせば」を観ました これは井上ひさし原作,黒木和雄監督による2004年製作の映画(99分)です

 

          

 

原爆投下から3年が経った1948年の夏,原爆によって目の前で父・竹造(原田芳雄)を亡くした美津江(宮沢りえ)は,自分だけが生き残ったことに負い目を感じ,幸せになることを拒絶しながら生きていた そんな彼女の前に,竹造が幽霊となって現れる.美津江が木下という青年に密かな好意を抱いていることを知っている竹造は,二人の恋を成就させるべく『恋の応援団長』として,あの手この手を使って娘の心を開かせようとするが,美津江は頑なに心を閉じるのだった しかし,幽霊の竹造と会話しているうちに,原爆投下の日に竹造が美津江をその場から逃がそうとしてわざとじゃんけんに負けたことを思い出す そして,自分の分まで生きて広島であったことを後世に伝えてほしいという父の切なる願いを知るようになり,生きる希望を取り戻す それを見届けた竹造は再びあの世へ帰って行くのだった

「TOMORROW 明日」にしても,この「父と暮らせば」にしても,黒木和雄監督の映画は,原爆による悲劇を描くにしても,声高に「反戦・反核」を唱えようとはしません 何気ない親子の会話によって,じわじわっと原爆の恐ろしさや残酷さを訴えていきます.原子爆弾の恐ろしさを声高に訴えるよりも,この映画を観せた方がはるかに反戦・反核運動になるでしょう

蛇足ですが,昨年12月に公開された山田洋二監督による「母と暮らせば」(吉永小百合,二宮和也)は,「父と暮らせば」の原作者・井上ひさし氏が,「母と暮らせば」という題で長崎を舞台に作りたいと言っていたころから映画化されたという話です  チャンスがあれば観たいと思います

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黒木和雄監督「TOMORROW 明日」を観る~新文芸坐「反戦・反核映画祭」

2016年08月20日 07時45分50秒 | 日記

20日(土).わが家に来てから692日目を迎え,リオ・オリンピックのバドミントン女子で初の金メダルを獲得した高橋・松友ペアの活躍に喝さいするモコタロです

 

          

            主催者:もうすぐ金メダル届きますよ 2人:待つとも!

 

          

            銀メダルは世界2位 謝ることはない! これで良しだ!!

         

  閑話休題  

 

昨日,池袋の新文芸坐で「8.15 反戦・反核映画祭」のうち「TOMORROW 明日」を観ました これは井上光晴原作,黒木和雄監督による1968年製作映画(105分)です

 

          

                (写真のチョチョギレごめんなさい)

 

この映画は1945年8月,長崎に原爆が投下される前日(8日)から翌朝までの市民の日常生活を描いています

8月8日,戦時下の長崎で看護婦のヤエ(南果歩)と工員の中川庄治(佐野史郎)の結婚式が慎ましく行われようとしていた 集合写真を撮り終ったところでヤエの姉のツル子(桃井かおり)が陣痛を訴えた.ヤエの妹の昭子(仙道敦子)は恋人の長崎医大生・英雄と密会していたが,英雄は召集令状が来たことを告げる ヤエの同僚の亜矢は妊娠3か月だったが,恋人の高谷藤雄は呉に行ったきり音沙汰がないままだった ツル子は苦しみながら男児を出産した 戦時下で誰もが精いっぱい生きていた.そんな中,翌9日の午前11時2分,長崎に原子爆弾が投下された

この作品は,声高に反戦を訴えるのではなく,原爆が落とされる前の”市民の普通の日常生活”を描くことによって,多くの命を奪う1発の原子爆弾の恐ろしさをクローズアップしています

例えば,ポケモンGOが大流行りで「歩きスマホは止めましょう」と言っている現在の平和な日本に,ある日突然 原子爆弾が投下されることを想像できるでしょうか? とても想像できません しかし,アラブ諸国をはじめISが勢力を伸ばしている地域では,原子爆弾ではないにしても,いつ命が奪われるか何の保障もないのが実態です この映画を観終わって,そんなことを考えました

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エピス・クァルテットでモーツアルト「弦楽四重奏曲第15番」,ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第15番」を聴く

2016年08月19日 07時38分36秒 | 日記

19日(金).わが家に来てから691日目を迎え,リオ・オリンピックのレスリング女子陣の活躍に,謎かけで迫るモコタロです

 

          

            レスリング女子陣の相次ぐ金メダルと掛けて何と解く?

           チャップリンの有名な映画と解く

           そのココロは?

 

          

                   「黄金強時代」

                    おあとがよろしいようで・・・・・

 

   閑話休題  

 

昨夕,虎ノ門のJTアートホール”アフィニス”でエピス・クァルテットの「ベートーヴェン後期作品への挑戦Vol.3」公演を聴きました プログラムは①モーツアルト「弦楽四重奏曲第15番ニ短調K.421」,②ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第15番イ短調」です 「エピス」とはフランス語で「香辛料」という意味だそうです.メンバーは第1ヴァイオリン=須山暢大(群響ほか客員コンマス),第2ヴァイオリン=村津瑠紀(藝大フィルハーモニア第2ヴァイオリン首席),ヴィオラ=村田恵子(都響奏者),チェロ=伊藤文嗣(東響首席)です

 

          

 

エピス・クアルテットの演奏を聴くのは今回が2度目です.そもそもこのユニットを聴こうと思ったのは,チェロの伊藤文嗣が東京交響楽団の首席で,定期公演で彼のソロ・パートの演奏を聴いてなかなか良いなと思ったからです

第1ヴァイオリンの須山暢大(のぶひろ)は1987年,東京都出身.東京藝大卒.第1回宗次エンジェルヴァイオリンコンクール第2位入賞.現在,群馬交響楽団,京都市交響楽団等のコンサートマスター,首席奏者として活躍しています

第2ヴァイオリンの村津瑠紀(たまき)は兵庫県生まれ.東京藝大を首席卒業.同大学院修了.現在,東京藝大非常勤講師,藝大フィルハーモニア第2ヴァイオリン首席奏者として活躍中です

ヴィオラの村田恵子は兵庫県出身.東京藝大大学院修了.第4回日本アンサンブルコンクール最優秀賞受賞.現在,東京都交響楽団ヴィオラ奏者として活躍しています

チェロの伊藤文嗣は1986年神奈川県出身.東京藝大大学院修了.第9回ビバホールチェロコンクール第2位入賞.現在,東京交響楽団首席ヴィオラ奏者として活躍中です

 

          

 

自由席のため早めに並びました.その結果,センターブロックの前から2列目右通路側を押さえました 4人の奏者が登場し早速1曲目のモーツアルト「弦楽四重奏曲第15番ニ短調K.421」の演奏に入ります この曲はハイドンに捧げたいわゆる”ハイドン・セット”の6曲の弦楽四重奏曲のうち,唯一の短調作品です 第1楽章「アレグロ・モデラート」,第2楽章「アンダンテ」,第3楽章「メヌエット(アレグレット)」,第4楽章「アレグレット・マ・ノン・トロッポーピウ・アレグロ」から成ります

第1楽章の冒頭を聴いた時,「何と悲しい曲なんだろう」と思わず心の中で嘆息してしまいました.この曲は全楽章を通して悲愴感に満ちていますが,4人はモーツアルトの抱える哀しみを心の底から滲み出していました

休憩時間にロビーに出ると,東京交響楽団のチェリストでマドンナ的な存在のHさんの姿が見えました 他にも伊藤氏の同僚が来ていたようです

休憩後はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第15番イ長調」です 番号は15番ですが,12番から16番までの後期弦楽四重奏曲のうち2番目に作曲された作品です ベートーヴェンはこの曲の作曲中に病に倒れ,作曲を中断しなければなりませんでした.重病からの回復後,再び作曲に取り掛かった際に,「病癒えた者の神への聖なる感謝の歌」として第3楽章「アダージョ」を書きました

4人の演奏で特に印象に残るのは,第2楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」の中盤で,バグパイプのような音を出す箇所がありますが,素晴らしい響きでした そして,第3楽章の緩徐楽章です.ベートーヴェンはこの楽章で「神への感謝」を表明しましたが,4人の演奏でこの曲を聴くわれわれはベートーヴェンへの感謝を表明したい想いです 本当に素晴らしい曲,素晴らしい演奏でした

この4人は息がピッタリです.次のコンサートが楽しみです

 

          

 

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「スポットライト 世紀のスクープ」を観る~ギンレイホール

2016年08月18日 07時52分16秒 | 日記

18日(木).わが家に来てから690日目を迎え,リオ・オリンピックの卓球女子で日本チームが銅メダルを獲得したニュースを見て,リーダーの福原愛選手に成り代わって勝利のメッセージを送るモコタロです

 

          

           リオの空から皆さんにお届けします 愛の卓球便で~す!

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「豚肉の生姜焼き」,「生野菜とタコのサラダ」,「冷奴」,「もろきゅう」を作りました.夏メニューです

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

昨日,神楽坂のギンレイホールで「スポットライト  世紀のスクープ」を観ました これはトム・マッカーシー監督による2015年アメリ映(128分)です

 

          

 

時は2002年1月,米国の新聞「ボストン・グローブ」は,カトリック教会の神父による児童への性的虐待を 教会が組織ぐるみで隠ぺいしてきたという衝撃的なスキャンダルをスクープし報道した なぜ,そのような許されない罪が長年の間黙殺されてきたのか? 自社の購読者の半数以上がカトリック信者であるという実態の中で,『スポットライト』という名の特集記事を担当する記者たちは,正義感を持って教会というタブーに切り込むことになるが,被害者が多くを語りたがらない高い壁を乗り越えなければならない 記者たちは根気よく被害者に取材をかけるとともに,過去の新聞記事,資料に当たり,当時の被害者の弁護士に働きかけ,闇の中の真実を白日の下にさらすことに成功する 

この映画は,新聞による「調査報道」の成功例として歴史に残る大スクープを描いたものです

 

          

 

カトリック教会という一大勢力の恥部を暴き出すことについて,「これを報道することによって生じる責任は誰が取るのか?」という質問を受けた「スポットライト」の記者は「それでは,これを報道しないことによって生じる責任は誰がとるのか?」と反論します これこそジャーナリズムの精神です 政府や警察が発表することを書くことだけが新聞をはじめとする報道機関の役割ではないはず.教会を含めて権力は自分たちに不利なことを隠ぺいする傾向があります.それを地道な調査報道によって真実を国民に明らかにし,再発防止に資するのが本来の報道機関の役割です

この報道の翌月の2月初旬,ローマ法王庁はこの作品の上映会を主催し,また アカデミー賞授賞式の翌日,バチカンの日刊紙の一面に『本作が被害者の痛みを世に広めた』という称賛の言葉が掲載されたとのことです ボストン・グローブの『スポットライト』チームは『ペンは剣よりも強し』という格言を身を持って証明したのです

「スポットライト」は「マネー・ショート」と2本立てで26日(金)まで神楽坂のギンレイホールで上映中です 本当の勇気とはどんなものか を知る意味でも,強くお薦めします

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米原万里著「オリガ・モリソヴナの反語法」を読む~スケールの大きな物語

2016年08月17日 07時50分31秒 | 日記

17日(水).今朝は台風一家の青天の霹靂,もとい,台風一過の青天ですね わが家に来てから689日目を迎え,リオ・オリンピックの卓球男子の大活躍をクイズにして楽しむモコタロです

 

          

           卓球男子 銀以上というのは「金か銀」ですね・・・ピンポン!

 

  閑話休題  

 

米原万里著「オリガ・モリソヴナの反語法」(集英社文庫)を読み終りました これは,現役時代にT社のSさんから薦められた本です.やっと手に取って読みました 

米原万里は1950年東京生まれ.59~64年チェコのプラハ・ソビエト学校で学ぶ.同時通訳として活躍後,95年『不実な美女か貞淑な醜女か』で第46回読売文学賞の随筆・紀行賞を受賞したのをはじめ各賞を受賞 2006年5月に逝去,今年が没後10年となる

 

          

 

1960年,チェコのプラハ・ソビエト学校に入学した志摩は,舞踏教師オリガ・モリソヴナにすっかり魅了される 老女にも関わらず踊りは天才的だった.彼女が「美の極致!」と濁声で叫んだときは,それは強烈な罵倒を意味していた(これが『反語法』).しかし,彼女の行動には謎が多かった あれから30数年が経過,翻訳者となった志摩はモスクワに赴きオリガの半生を辿る.関係者の話を聞くうちに,オリガはスターリン体制下の厳しい政治情勢の中で,生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされた経験を経ながら生き抜いて来たことを知る

この作品は彼女の初小説で,2003年「第13回Bunkamura ドゥマゴ文学賞」を受賞しています この賞の審査員はたった一人で,池澤夏樹氏でした この本の巻末に著者の米原万里と池澤夏樹の対談が載っていますが,その中で池澤氏は,この作品を選んだ理由として次のように語っています

「何がそんなにいいかというと,まず,話として格が大きい 日本の本はだんだん話が痩せてきて,やたら長いだけの本は多いけれども,中身が充実した上で一定のサイズの本は少ない その中でこれは単にページ数だけではなくて,全体としてとても豊穣な印象を与える

文庫本で500ページにもなるこの小説を読み終ると,たしかに「話として格が大きい」つまりスケールが大きいと思います 当時のソ連やチェコという国の歴史から政治情勢,市民生活に至るまで,詳細に把握していないと書けない内容です

対談の中で,米原万里はこの作品を書くキッカケについて次のように語っています

「本当は私,ノンフィクションを書きたかったんです.その方が迫力があるし,そもそもオリガ・モリスヴナは,実在した先生ですから ソビエト当局が『彼女を解雇しろ』と校長に命令したのに対して,先生たちが,彼女がすばらしい教師で,彼女を失うことはいかに大きな損失かという,電文にしてはあまりにも長すぎる嘆願文を書いた そこに私の知っている先生たちの署名があった ロシア外務省の資料館で,それを読んだときには,もう涙が止まらなかったですね.これを追求していって,資料に当たって,本当にあったことを書けば,感動的なノンフィクションになると思ったんです ところが,それ以後,まったく資料が出てこない.出てこない以上は,その周辺資料を読むしかない.それでああいう物語になりました

これによって,この作品が ロシア外務省の資料館にあった『嘆願文』を見て心を揺さぶられ,その感動を何らかの形で書き残したいと思ったことが動機となったことが分かります

ところで,対談の中で,池澤氏から共産圏での学校生活について聞かれた米原真理は,次のように語っています

「私は中学2年の3学期に日本に帰ってきたんですが,もう受験モードになっていて恐ろしくつまらなかった 授業も退屈だし,学校は規則ずくめだし.ところが,私を取り囲んだクラスメートたちが,米原さんがいたのは共産主義社会だから,きっととても不自由だったんでしょうねと言うんです プラハの学校は,ここよりずっと自由で,色彩豊かで,みんな個性的でおもしろかった・・・・みんな違って当然だというのがプラハの学校の考え方で,だから何か共通点を見つけるととても喜ぶんですが,日本の場合は,みんな同じが当然で,みんな同じになることが幸せで,それから外れると劣等感を持ったり,不幸だと考えたりする.だから違うのが許せない.それが最大のショックでした

こういうことは,この小説を,またこの対談を読むまでは知りませんでした われわれの心の中にある「共産主義社会」に対する先入観を払拭するのは容易ではありません  もっとも現代では,「民主主義人民共和国」を名乗りながら世襲的独裁主義をとる某国も存在しますが,こういう国では当時の共産圏のような自由のカケラもないのは想像に難くありません

この作品は物語として非常に面白い小説です.お盆休み明けのあなたにお薦めします

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「日本のいちばん長い日」「激動の昭和史 軍閥」を見る~新文芸坐

2016年08月16日 07時55分55秒 | 日記

16日(火).SMAPが年内いっぱいで解散することになりましたね ところでSMAPって何の略でしたっけ? 私は勝手に「それぞれが,自らの意志で,明日に向かって,パンチのある活躍をする」グループのことだと思っていました 

ということで,わが家に来てから688日目を迎え,見たこともない物体を見つめるモコタロです

 

          

             これはいったい何? 何だって? 足の指を広げる器具だって? んま!

 

  閑話休題  

 

昨日は夕食にカレーライスを作りました いつもは牛肉,ジャガイモ,ニンジンをベースにしたカレーなのですが,今回は夏カレーということで,鶏肉とジャガイモ,ニンジン,トマト,ナスをベースに作りました.とろみが絶妙でした あとはいつもの生野菜サラダです

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

昨日,池袋の新文芸坐で「8.15 反戦・反核 映画祭」として上映されている「日本のいちばん長い日」と「激動の昭和史 軍閥」を観ました 「日本のいちばん長い日」は半藤一利原作,岡本喜八監督による1967年モノクロ映画(157分)です.昨年公開された同名の映画とは違います

 

          

 

昭和20年8月,連合国によるポツダム宣言受諾の可否をめぐり対立する閣僚と軍部,同じ軍部の中で対立する陸軍と海軍,本土決戦の最後まで徹底抗戦を主張する青年将校たち,天皇のご聖断を仰ぐ御前会議を経て玉音放送を納めたレコード盤を巡る攻防など,日本の運命を決した激動の一日がリアルに描かれます 岡本監督は正確な歴史考証のため,4か月かけて当時の資料を集めて研究したといいます

この映画を観て思うのは,教育の力と怖さです 青年将校たちの反乱は,「皇国日本は絶対に負けない」「日本国のため,天皇陛下のために戦い,死んでいく」という教育を受けて来たからこそ彼らは決起したのでした.ある思想に染める教育は怖いです.いつも時代でも

ところで,昨日の日経の社説に,

「米首都ワシントン郊外にある海軍士官学校の壁面には米国の戦史が描かれている.米西戦争や2度の世界大戦.さらに朝鮮,ベトナム,湾岸と続く 米国に『戦後』という単語はない 日本が戦後を語れるのは,あれ以来,戦争をしていないからだ この先,戦後80年,90年・・・・.戦後はいつまで続くのか.平和が破られるまで,である

と書かれていましたが,まさにそれは国民一人一人の正しい認識に関わっているのだと思います

2本目の「激動の昭和史 軍閥」は堀川弘道監督による1970年カラー映画(134分)です

 

          

 

2.26事件を契機とした軍部の台頭,戦線の拡大,その後の敗色を隠ぺいする大本営,軍部の新聞報道への圧力など,当時のニュース映画や新聞記事を挿入しながら,ドキュメンタリータッチで描いています

この映画には報道機関として「毎日新聞」が出てきます.最初のうちは「大本営発表」の記事を書いていましたが,戦況が不利になった時に,国民に真実を知らせるべきとして,敗戦濃厚というニュアンスの記事を載せます これに対し,読者は「やっと本当のことを書いてくれた」と歓迎しますが,東条首相は激怒し,記事を書いた記者を招集し激戦地に派兵します 記者は神風特攻隊の生き残り達と対峙した時,ある特攻隊員から「新聞は,最初のうちは東条内閣を支持して”勝った,勝った”と戦争を煽っていたのに,今更何を言っているか.新聞に責任はないのか」と罵倒されます.いわゆる「新聞の戦争責任」という問題です

新聞に限らず報道機関は,「事実の報道ではなく真実の報道をすべし」という鉄則を守るべきなのは言うまでもありません しかし,現在の日本における言論の置かれた状況を見ると,「国境なき記者団」による「世界報道の自由度ランキング2014」では日本は59位となっており,極めて報道の自由度が低い位置にあります これには「国家機密保護法」の施行などが大きな要素になっていると思われます 

時の政府は自らに不利益となる情報は隠すもの それを公にして国民の利益に供するのが報道機関の役割であることは言うまでもありません 第一線の記者から幹部に至るまで報道機関に従事する人たちの覚悟と行動を期待したいと思います

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「沖縄うりずんの雨」「激動の昭和史 沖縄決戦」を観る~新文芸坐

2016年08月15日 08時00分36秒 | 日記

15日(月).わが家に来てから687日目を迎え,未知との遭遇をするモコタロです

 

          

               君はいったい誰なんだい? かってに他人の家に入ってきて・・・・

 

  閑話休題  

 

現在,池袋の新文芸坐では「終戦の日特別企画 8.15 反戦・反核映画祭」を上映中です 昨日 ジャン・ユンカーマン監督「沖縄 うりずんの雨」(2015年 カラー 148分)と,岡本喜八監督「激動の昭和史 沖縄決戦」(1971年 カラー 149分)の2本立てを観ました

 

          

 

「沖縄 うりずんの雨」は,アメリカ人監督のジャン・ユンカーマンが,第二次世界大戦終盤の日米決戦の舞台となった沖縄における地上戦から,アメリカ軍による占領期,本土復帰後の現在に至るまでの歴史を,戦争を体験してきた人たち(日・米)の証言,米国立公文書館に収蔵された記録映像などを交えながら辿っていくドキュメンタリー映画です

 

          

 

この映画を観ると,現在の沖縄の米軍基地問題の本質が,戦後の日米双方からの差別と抑圧にあることが分かります.沖縄の人たちからみれば,沖縄は今なお本土の「捨て石」になったまま犠牲を強いられているという意識が強いのです 本土に生きる私たちは,せめて こういう映画を観ることによって 少しでも沖縄の人たちの抱える”怒り”や”失望感”を理解することが必要なのではないかと思いました

いくつも印象的な言葉がありますが,当時 沖縄戦に参戦したアメリカの軍人が上官に「なぜ人は戦争をするのか」と尋ねた時,上官から「戦争するのは人間の本能だ」という答えが返ってきた 「そんなこと理解できますか?」とインタビュアーに問い返していたのが強く印象に残っています

2本目の「激動の昭和史 沖縄決戦」は,沖縄軍10万人,民間人15万人(県民の3分の1)が命を落とし,最大の激戦地となった沖縄における日本軍の戦いを描いた映画です

 

          

 

岡本喜八監督は「沖縄は本土のためにある という沖縄軽視の考えがあるのではないか」として,12週間の地上戦で日本軍に見捨てられた県民達の生と死の中に戦争の真実を描きました

この映画を観て思うのは,結果論かもしれませんが,アメリカの戦力に対して日本のそれがいかに非力だったか,こんな戦争に勝つわけがない,ということです 当時だってそうした事実に感づいていた人たちは少なからずいたはずですが,”相手に殺られる前に殺る”という戦争の論理のもと,時流に流されていったのだと思います

銃や手榴弾で相手をせん滅するシーンはどの戦争映画でも見られますが,この映画では野戦病院で のこぎりで足を切断するシーンが出てきます おそらく実際の沖縄戦でもこういうことがあったのでしょう.こういうシーンを見ると,本当に戦争は嫌だなと思います 8月15日の終戦記念日を前にして そう思いました.今日はその71回目の終戦記念日です

 

          

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「ストリート オーケストラ」を観る~ブラジルのスラム街で生まれた交響楽団の物語

2016年08月14日 08時30分20秒 | 日記

14日(日).昨日,埼玉県S市に墓参りに行ってきました.妹夫婦と一緒にお花と線香を供えました その後,実家に寄ってお互いの子どもたちの様子などを情報交換してきました.猫のミラ(ミラクル・デブ)は相変わらずデブで,暑いのに陽の照り付ける廊下に寝そべっていました 猫の照り焼きが出来そう

ということで,わが家に来てから686日目を迎え,連日のリオ・オリンピックの日本選手の活躍に目が離せないモコタロです

 

          

           今度は柔道だって! ビートルズにあったね ヘイ ジュードー

 

  閑話休題  

 

昨日,池袋のシネ・リーブル池袋で2015年ブラジル映画「ストリート オーケストラ」を観ました これはセルジオ・マシャード監督・脚本による実話に基づく映画です

 

          

 

ヴァイオリニストのラエルチはサンパウロ交響楽団のオーディションを受けたが,すっかり怖気づき落ちてしまう そんな時,スラム街の学校の音楽教師の仕事を紹介される.子供たちに楽器を弾くように求めると,あまりにもひどい出来だったので楽譜を見ると,彼らが見ていたのは実は楽譜ではなくド・レ・ミと音符の読み方が書かれていたことに愕然とする 彼は意を決して基礎の基礎「キラキラ星」の練習から始める.ある時,ラエルチはギャングから演奏するよう脅かされたが,演奏すると彼らは感動して銃を下す それを知った生徒たちは暴力ではなく音楽の力に興味を持ち練習に力を入れるようになる そんな矢先,校長から次の演奏会で最高の演奏ができなければ学校の存続は難しいと告げられる 練習に明け暮れる中,生徒の中で一番優秀な子供が警官の発砲に伴う交通事故で死亡する.それを乗り越えて彼らは懸命に練習を重ね演奏会に臨む

この映画を観て思ったのは,ベネズエラの音楽教育システム「エル・システマ」です 貧しい子供たちに楽器を与え,音楽教育を施して,成功すれば世界的なオーケストラでも活躍できるというものです ここから 今や押しも押されぬ指揮者ドゥダメルが誕生しました

この映画ではクラシック音楽がふんだんに使われています まず,ラエルチのオーディションの課題曲はモーツアルト「ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216」です.第2楽章が演奏されます.子供たちの弾く練習曲としてパッヘルベル「カノン」が演奏されます.不本意ながら薬の売人の娘の誕生祝に子供たちが演奏するのはヨハン・シュトラウスⅡ世「美しき青きドナウ」です.学校の演奏会で披露されるのはバッハ「マタイ受難曲」の中からソプラノのアリアです 発砲して子供を死に追いやった警察側に民衆が抵抗するシーンで流されていたのはリスト「コンソレーション第3番」です またコンサート会場でサンパウロ交響楽団が演奏する曲としてはバーバー「アダージョ」,そして,ラエルチが第2ヴァイオリン首席に加わったチャイコフスキー「交響曲第4番」の第4楽章です.このほか,ヴィヴァルディ,パガニーニなどの曲も演奏されます

ブラジルでは今リオ・オリンピックの真っ最中ですが,前年に作られたこの映画では,華やかなスポーツの祭典の裏で,スラム街で暮らす少年たちを悪の道に引き込むギャング団が今なお暗躍していることを告発しています

とくにクラシック音楽好きにはたまらない映画です.お薦めします

 

          

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米澤穂信著「リカーシブル」を読む~中学1年生の少女の成長物語

2016年08月13日 07時46分15秒 | 日記

13日(土).わが家に来てから685日目を迎え,リオ・オリンピックでの日本選手の活躍に喝さいを送るモコタロです

 

          

            体操に続いて 水泳も頑張ってるなあ  次は何かな?

 

  閑話休題  

 

昨日は夕食に,勝浦在住の大学時代の友人S君が送ってくれた「鯵」を焼き,刺身で「海鮮丼」をつくりました あとは「野菜とタコのサラダ」,「冷奴」,「アサリの味噌汁」です

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

米澤穂信著「リカーシブル」(新潮文庫)を読み終りました 著者の米澤穂信は,作品が文庫化されるたびにこのブログで取り上げてきたので,もうご存知だと思います 簡単に経歴をご紹介すると,1978年岐阜県生まれ,2001年『氷菓』で角川学園小説大賞奨励賞を受賞し作家デューしました.11年には『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞を受賞しています

 

          

 

ハルカは中学進学と同時に母と弟とともに坂牧市に転居してきた.まもなくハルカは3つの謎に遭遇する 一つは小学3年生のサトルが予言めいたことを口走るようになったこと,二つ目はこの街には何度も生まれ変わるタマナヒメという謎の存在の伝承があり,現在も姫がいるということ,三つめは かつてこの街で高速道路を誘致するための報告書が紛失し,それに関わった人物が死亡したということ

ハルカは父親の連れ子で,母親と弟とは血が繋がっていない.父親は横領事件で失踪したため,母親が子供たちを連れて故郷の坂牧市に戻ってきたのだった 母親の故郷に引っ越してきたサトルは なぜ予言めいたことを口走り,予言をなぞるかのように事件が相次ぐようになったのか・・・・そこにはタマナヒメ伝説と高速道路誘致報告書の紛失が微妙に絡んだカラクリが隠されていた 中学生ハルカは自分の立場を見据えながら しっかりと謎の解決に挑んでいく

この作品で描くヒロインのハルカは強い少女です 彼女は,父親が横領で失踪したこともあり,必ずしも大人が正しいとは思っていないし,大人が自分を守ってくれるとは限らないことを理解しています そのうえで,実際には赤の他人の弟サトルを守ろうと健気に行動します

読後の感想を言えば,中学1年生の少女に与える役割としては,あまりにも酷なのではないか,という感じがします ただ,それが米澤穂信らしいと言えばその通りなのかもしれません

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フェスタサマーミューザ・フィナーレコンサート「華麗! 豪快! 爽快!」を聴く~秋山和慶+東響

2016年08月12日 08時08分34秒 | 日記

12日(金).スマホは1年半前に買った「エクスペリア」を使っていたのですが,一昨日,メールに写真を添付してブログのアドレスに送ろうとしたら,宛名リストがワンタッチで開けず,写真添付のマークを押してもまったく反応がありませんでした いったん,電源を切って再起動してみてもダメでした ヘタをするとお盆前の最悪のシーズンに修理に出さなければならなくなるか,と恐れました まず すぐに直るものかどうか,地元巣鴨のソフトバンク・ショップに持っていって見てもらいました.するとやはり修理になるのでモノを預かることになるということでした.それと同時に機種変更も選択肢である旨の提案を受けました

現在の「エクスペリア」の割賦返済が半年残っているので最初の半年は若干高くなるが,その後は下がるとのことでした 実は,私も機種変更を考えていて,条件次第ではアイフォンに変更しようと思っていたのです.そもそも「エクスペリア」を選んだのは画素数が圧倒的に大きかったのでブログ用の写真がきれいに撮れるというのが一番の理由でした しかし,実際に使ってみると,娘がアイフォンで撮った写真の方がエクスペリアで撮った写真よりもきれいに撮れているのです そういうこともあって,ソフトバンクの担当者と話しているうちに,やはり変更しようと思うようになり,その場で決断しました データの移管等で,手続きに2時間を要しました.子供たちはアイフォン5で,私がアイフォン6になります 

ということで,下のモコタロの写真が一番最初にアイフォン6で撮り,toraブログ・アドレスに送信したものです  2枚目以降の写真はエクスペリアで撮ってtoraブログあて送信のうえ保存しておいたものです

わが家に来てから684日目を迎え背中が痒いのでキンカンを舐めているモコタロです

 

          

             背中が痒いのに どーして キンカンを舐めなきゃならないんだよ!

 

  閑話休題  

 

昨日,ミューザ川崎で「フェスタサマーミューザ・フィナーレコンサート『華麗! 豪快! 爽快』」公演を聴きました プログラムは①バーンスタイン「キャンディード」序曲,②シルクレット「トロンボーン協奏曲」,③ベートーヴェン「交響曲第7番イ長調」です.②のトロンボーン独奏は中川英二郎,管弦楽は東京交響楽団,指揮は桂冠指揮者・秋山和慶です

 

          

 

午後3時からの本公演に先立って,午前11時半から同じ会場で公開リハーサルが開かれました 今回は前半に2階右サイドの席で聴くことにしました.ヴィオラ奏者の背中を見る感じです オケのメンバーは思い思いのラフなスタイルで臨みます

指揮者とトロンボーン独奏の中川英二郎がラフなカジュアルなスタイルで登場,最初にシルクレット「トロンボーン協奏曲」の仕上げ練習に入ります 秋山氏が指揮台から「おはようございます」と挨拶するとオケは全員が立ち上がって「おはようございます」と挨拶します こういう風景は初めて見ました.両者に敬意に基づく信頼関係が築かれているのでしょう 3つの楽章を通して演奏,その後,数か所おさらいをしました.曲が終わるとソリストが引き上げ,バーンスタインの「キャンディード」序曲に入ります フィナーレ・コンサートの幕開けに相応しい明るく元気になる曲です

ここで15分の休憩がありましたが,その間に,2階の反対側の席に移りました 後半はベートーヴェン「交響曲第7番」の仕上げ練習に入りました 第1楽章は通して演奏,第2楽章以降は途中で止めて修正点を指摘し,次に移りました 全体的に仕上がっている様子で,全体で1時間半で終了しました.ミューザはどこで聴いてもそれなりにバランス良く聴こえる素晴らしいコンサートホールだとあらためて思いました

 

          

 

さて本番です.自席はこの日が最後となる2階CA6列53番です.会場はほぼ満席です 1曲目はバーンスタインの「キャンディード」序曲です.この曲はリリアン・ヘルマンが脚本を担当した「キャンディード」の序曲で,1956年に初演されました 活発な主人公キャンディードが動き回るシーンが頭に浮かぶほど元気溌剌な曲です.秋山+東響は快活で引き締まった演奏を展開しました

2曲目はシルクレットの「トロンボーン協奏曲」です この曲はユダヤ系の作曲家で,バーンスタインより若干先輩格のシルクレットが作曲し,1945年にアメリカを代表するジャズのトロンボーン奏者トミー・ドーシ―によって初演されました

第1楽章を聴いて,同じユダヤ系の作曲家でオーストリアからアメリカに亡命し,数多くの映画音楽を作曲したコルンゴルトの曲想に似ているな,と思いました しかし,第2楽章,第3楽章と聴くうちに,ジャズ特有のスウィング感が目立ち始め,やっぱりジャズの人だなあ,と思いました 5歳でトロンボーンを始め,世界的に活躍する中川英二郎のスィング感溢れる演奏は実に見事でした

 

          

 

休憩後はベートーヴェンの「交響曲第7番イ長調」です この曲の第1楽章は「のだめカンタービレ」で使われ,にわかクラシック・ファンを拡大した功績があります.音楽の3要素=「リズム」「メロディー」「ハーモニー」のうち 最も原始的に人間の心に訴えかける「リズム」を強調した曲です 初演は1813年,今から200年以上前のことですが,当時の聴衆が初めてこの曲を聴いた時どう感じたでしょうか! おそらく,今まで聴いたことのない「現代音楽」と捉えたことでしょう

秋山和慶のタクトで第1楽章が開始されます.秋山氏の一番良いところは,どの曲でも出だしが気迫に満ちていることです 演奏する側で終始素晴らしいパフォーマンスを見せていたのはオーボエの荒絵理子,フルートの相澤政宏です これこそが首席の演奏です.コンマスの水谷晃が率いるヴァイオリン・セクションをはじめとする弦楽器群も管楽器群に負けず劣らず気迫に満ちた演奏を展開します

この曲で私が一番の聴きどころとしているのは第4楽章のフィナーレ部分のコントラバスの重低音です さすがは秋山和慶です.バランスを取りつつ思う存分鳴らしてくれました

演奏が終わるとすぐに会場いっぱいの拍手とブラボーがステージを取り囲みました 何度もカーテンコールがあり,秋山+東響はアンコールにベートーヴェンの歌劇「フィデリオ」から「行進曲」を軽快に演奏し,フィナーレコンサートを締めくくりました このアンコールは予想外の選曲でした

これで7月23日から昨日まで開かれてきた「フェスタサマーミューザ」も終わりました 今年は11公演聴きましたが,この間の川崎までの交通費は1万円ちょっとでした.やっぱり川崎は遠いです

毎回私の右隣りの席で聴いていた高齢男性は,いつもアンコール前に席を立ってしまうのですが,昨日は帰り際に「それじゃ,来年もよろしく」と言って笑顔で去って行きました お互いに名前も素性も知りませんが,短いながらも毎回クラシック談議ができて楽しかったです 1年後にまた再会出来たらいいなと思います

 

          

コメント (2)
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