人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

宮部みゆき著「火車」を読む~クレジットカード社会の悲劇を描く力作

2014年10月22日 07時00分55秒 | 日記

22日(水)。わが家に来てから25日目を迎えたモコタロです 

 

          

            ぼく、口が無いみたいに見える? 無口だからね 

 

  閑話休題  

 

コストパフォーマンスの高いコンサートをご紹介します 10月26日(日)午後2時から上野の東京藝大奏楽堂で開かれる「ウィーンの魔笛 ヘンリク・ヴィーゼを迎えて」コンサートです ヘンリク・ヴィーゼは1971年ウィーン生まれ。2006年からバイエルン放送交響楽団の首席フルート奏者を務めています。プログラムはモーツアルト「フルート四重奏曲K.285a」ほか。他に漆原朝子(ヴァイオリン)、川崎和憲(ヴィオラ)、河野文昭(チェロ)などが出演します 入場料は全席自由2,000円です。チケットは、チケットぴあ、イープラス、東京文化会館チケットサービスほかで扱っています。私は当日、古典四重奏団のコンサートがなければ間違いなく聴きに行っています

 

          

 

  閑話休題  

 

宮部みゆき著「火車」(新潮文庫)を読み終わりました 日本におけるミステリー界で彼女の名前を知らない人はいないでしょう 1960年、東京生まれ。これまで数々の賞を受賞していますが、この「火車」で1993年に山本周五郎賞を、99年には「理由」で直木賞を受賞しています

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の和也から彼の婚約者、関根彰子の行方を捜してほしいと頼まれる 彼女は突然、彼の前から姿を消したが、なぜそうしなければならなかったのか?調べていくうちに関根彰子と名乗っていた女性は実は別の人物であることが判明する それではその女性はなぜ、関根彰子を名乗らなければならなかったのか・・・・・・そこには、クレジットカード社会の犠牲者とも言うべき自己破産の実態が隠されていた

 

          

 

本間やその協力者たちは、ついに関根彰子の名前を語る女性を突き止め、遂に彼女の目の前にしますが、この作品は、本間の捜査協力者で関根彰子の小学校時代の同級生・保がその女性の肩に手を置くシーンで物語を閉じます

このエンディングは凄いと思います これからいくらでも物語が展開するはずなのに、それを語らない。そのきっかけだけを提示して680ページを超える物語を閉じる。こういう手法を考えつくのだから宮部みゆきは凄いと思うのです

ところで、私が読んだすべての本は当ビル7階の某所に運ばれ、そこで回し読みしてもらっていますが、この本を持って行ったら「あら、いやだ、これ以前回ってきた本でしょ!」と言われてしまいました 恥ずかしながら、私にとって宮部みゆきの作品はこれで2冊目で、「火車」も初めて回したのだと言うと、意外な顔をされました 「ミステリー好きなら宮部みゆきの本は当然のこととして全作品を読破しているはず」という思い込みがあるようです。これまでの年間実績から言って、クラシック・コンサートを100とすれば映画が25、読書は40の割合です。とても宮部みゆき全作品読破なんて達成できません

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