人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

下野竜也 ✕ 小山実稚恵 ✕ 東京シティ・フィルで伊福部昭「ピアノと管弦楽のための協奏風交響曲」、バーバー「交響曲第1番」「弦楽のためのアダージョ」を聴く

2021年07月30日 07時14分46秒 | 日記

30日(金)。わが家に来てから今日で2393日目を迎え、東京五輪選手村の居室内に置かれた段ボール製ベッドの上でイスラエル選手ら9人が飛び跳ね、破壊する様子を写した動画がインターネット上に掲載され物議を醸している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     図らずもイスラエル選手のモラルの低さを証明する出来事になってしまった 残念!

 

         

 

昨日、夕食に「牛豚バラ肉カレーライス」と「生野菜サラダ」を作りました 夏はカレーが食べたくなります。お酒はワインですね

 

     

 

         

 

28日(水)午後7時から東京オペラシティコンサートホールで東京シティ・フィル「第343回定期演奏会」を聴きました プログラムは①バーバー「弦楽のためのアダージョ 作品11」、②同「交響曲第1番 作品9」、③伊福部昭「ピアノと管弦楽のための協奏風交響曲」です 演奏は③のピアノ独奏=小山実稚恵、指揮=下野竜也です

 

     

 

東京都は現在、新型コロナに係る緊急事態宣言下にあるので、宣言に基づく入場制限のためか、会場の後方はがら空きです せっかく良い企画なのに惜しいと思います

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものシティ・フィルの編成。コンマスは長年 東京フィルのコンマスを務め、現在は東京シティ・フィルの特別客員コンマスを務める荒井英治です チェロのトップにはクァルテット・エクセルシオのチェリストでもある客員首席チェロ・大友肇がスタンバイします 私は大友氏のチェロが大好きです

1曲目はバーバー「弦楽のためのアダージョ 作品11」です この曲はサミュエル・バーバー(1910‐1981)が1936年に留学先のローマで作曲した「弦楽四重奏曲 ロ短調 作品11」の第2楽章を、翌年の1937年に弦楽合奏用に編曲したものです 私はこの曲を聴くとデイヴィッド・リンチ監督による1980年製作映画「エレファントマン」を思い出します

下野の指揮で演奏に入ります。静謐で緻密なアンサンブルが心に沁みわたります 東京シティ・フィルの定期会員になってまだ半年にもなっていませんが、精魂込めた弦楽合奏の素晴らしさは特筆に値します

2曲目はバーバー「交響曲第1番 ホ短調 作品9」です この曲は1935年から翌36年にかけて作曲、1936年にローマで初演されました 単一楽章の作品ですが、実質的に 第1部「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2部「アレグロ・モルト」、第3部「アンダンテ・トランクィロ」、第4部「コン・モート」の4つの部分から成ります

下野の指揮で第1楽章に入ります 冒頭の木管と弦楽器との演奏を聴いていて、なぜか「和風のテイスト」を感じました どこかで伊福部昭の音楽に繋がっているような気がしたのです 2人はほぼ同じ時代を生きたので、同じように時代の雰囲気を感じ取っていたのかもしれません 第3楽章ではオーボエの本多啓祐の演奏が印象的でした 全体を通してホルン、トランペット、トロンボーン、チューバといった金管楽器が良く鳴っていました

 

     

 

プログラム後半は伊福部昭「ピアノと管弦楽のための協奏風交響曲」です この曲は伊福部昭(1914‐2006)が1941年に作曲、翌42年3月に松隈陽子のピアノ、グルリット指揮東京交響楽団(現在の東京フィル)により初演されました 第1楽章「ヴィヴァーチェ・メカ二コ」、第2楽章「レント・コン・マリンコニア」、第3楽章「アレグロ・バルバロ」の3楽章から成ります

小山実稚恵がピアノに向かい、下野の指揮で第1楽章に入ります 冒頭から伊福部昭のトレードマークとも言えるリズミカルなオスティナートが展開します 激しく打ち降ろされる独奏ピアノは鍵盤楽器というよりも打楽器として使われています ピアノは協奏曲の主役というよりもオーケストラの一部といった印象を受けます 第2楽章は一転、静謐な世界が繰り広げられます。オーボエのソロ、イングリッシュホルンのソロが郷愁を誘います 極めつけは竹山愛による抒情的な長いソロです 第3楽章に入ると、再び伊福部ワールドが全開します 北国の広大な大地に根差した民族的な音楽が強烈なアクセントで展開し、圧倒的なフィナーレを迎えます

熱演の小山実稚恵が何度もカーテンコールに呼ばれます 「つくづく伊福部昭はいい」と思います。東京シティ・フィルには今後も、どんどん伊福部作品を取り上げてほしいと思います

コメント
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