人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

チョン・ミョンフン ✕ 東京フィルでブラームス「交響曲第1番・第2番」を聴く ~ 東京フィル 第956回 定期演奏会:サントリーホール

2021年07月03日 07時20分58秒 | 日記

3日(土)。わが家に来てから今日で2366日目を迎え、民主党のペロシ下院議長は1日、1月に発生した米連邦議会議事堂の占拠事件を調査する特別委員会のメンバーに、本人の同意のもと 共和党のリズ・チェイニー下院議員を起用すると表明した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     良識あるチェイニーさんに拍手を! 他の共和党議員は腑抜けのトランプ党員か!?

 

  昨日は、娘が外食で私もコンサートだったので、夕食作りはお休みしました  

 

         

 

昨夕、サントリーホールで東京フィルの第956回定期演奏会を聴きました プログラムは①ブラームス「交響曲 第1番 ハ短調 作品68」、②同「交響曲 第2番 ニ長調 作品73」です 指揮は東フィル 名誉音楽監督 チョン・ミョンフンです

チョン・ミョンフンは2021シーズンに入ってから2月度定期演奏会でマーラー「交響曲第2番”復活”」を振る予定でしたが、コロナ禍に伴う渡航制限により来日できなくなり 公演中止となってしまったので、今回は今シーズン初のコンサートとなります また、彼が東京フィルとブラームスの交響曲を演奏するのは2009年以来、12年ぶりとのことです 私の場合は、最後に彼の指揮で聴いたのは東京フィルではなくソウル・フィルとアジア・フィルのコンサートだったと思います 何年前か思い出せませんが、チョン・ミョンフンの指揮で聴くのは本当に久しぶりです

会場は通常配置で9割以上の入りでしょうか オケは12型(第1ヴァイオリン=12人の編成)で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの東京フィルの並び。コンマスは三浦章宏、隣は近藤薫というダブルコンマス態勢です 対面にはヴィオラ首席の須田祥子が構えています。言わば巨匠チョン・ミョンフンを迎えての盤石の態勢です 現在、東京フィルは約160名の楽団員を擁する日本一大きなオーケストラですが、もう一人のコンマス・依田真宣と残りの楽団員の一部は翌日(=本日)から始まる新国立オペラ「カルメン」でオペラパレスのオーケストラピットに入るのでしょう 東京フィルでなければ出来ない”離れ業”です

 

     

 

1曲目はブラームス「交響曲 第1番 ハ短調 作品68」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833‐1897)が1855年の構想から1876年の完成まで20年以上もかけて作曲、1876年11月4日にカールスルーエでオットー・デッソフの指揮により初演されました 第1楽章「ウン・ポコ・ソステヌート ~ アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・ソステヌート」、第3楽章「ウン・ポコ・アレグレット・エ・グラツィオーソ」、第4楽章「アダージョ・ピゥ・アンダンテ ~ アレグロ・ノン・トロッポ、マ・コン・ブリオ」の4楽章から成ります

大きな拍手に迎えられて、チョン・ミョンフンが指揮台に上り、第1楽章がティンパニの連打で開始されます 相変わらずだな と思ったのは、まったく力まずリラックスした様子で開始し、ここぞ、という時にアクセルを踏んで集中力を全開するところです 時に 下から上へしゃくりあげる指揮ぶりを見て、「チョン・ミョンフン節 全開だな」とニヤリとしてしまいました 第2楽章ではチェロ、コントラバスによる研ぎ澄ませされた低弦のアンサンブルがとても美しく響きました 中間部におけるオーボエとクラリネットの独奏も見事でした 後半部での三浦コンマスのヴァイオリン独奏もとても美しく響きました 第3楽章ではクラリネットの素朴な響きが印象に残りました 間断なく続けられた第4楽章では、重厚な序奏に続いて現れるホルンの有名なフレーズの演奏が素晴らしく、曇天から急に晴れ間が出て来たように明るく響きました 続いて演奏されたフルートもその流れを継いで素晴らしい演奏を展開しました 最後は、チョン・ミョンフンの畳みかけによって、オケ総動員の渾身の演奏が展開し、圧倒的なフィナーレを飾りました 鳴りやまない拍手にカーテンコールが繰り返されました

 

     

 

休憩時間は男女とも、2階のトイレに長蛇の列ができました。こんなに長い列を見たのは久しぶりです

プログラム後半はブラームス「交響曲 第2番 ニ長調 作品73」です この曲は1877年に作曲され、同年ウィーンでハンス・リヒター指揮ウィーン・フィルにより初演されました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アダージョ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アレグレット・グラツィオーソ 〜 プレスト・マ・ノン・アッサイ」、第4楽章「アレグロ・コン・スピーリト」の4楽章から成ります

チョン・ミョンフンの指揮で第1楽章に入りますが、冒頭のチェロとコントラバスによる豊穣な響きが素晴らしい 次いで後半から代わった高橋臣宣のホルンが素晴らしい 第2楽章でも息の長いホルンの演奏が素晴らしく、思わず聴き惚れてしまいます 第3楽章ではチェロのピッツィカートにのせて演奏されるオーボエのソロが優しく響きます 第4楽章では分厚い弦楽器のうねりが素晴らしく、管楽器・打楽器と揃って躍動感あふれる演奏が展開し、力強く全曲を閉じました

チョン・ミョンフンは管楽器をセクションごとに立たせ、弦楽器奏者とは握手の真似をして労います 彼は東京フィルを「家族」と言っていますが、この日の公演は、家族のような絶対的な信頼関係にある東京フィルから、持てる力を最大限に引き出して熱い演奏を展開しました

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