人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

東川篤也著「ここに死体を捨てないでください!」,ヴェルディ,そして鉄人・金本

2012年10月10日 07時05分10秒 | 日記

10日(水).昨日の日経朝刊に「独空港でバイオリン差し押さえ 財務省が返還指示 税関は反発し告発」という小さな記事が載りました 記事によると、

「独フランクフルト国際空港の税関で同国在住のバイオリニスト、有希・マヌエラ・ヤンケさんが名器ストラディバリウスを差し押さえられ、関税約1億2千万円を請求された問題で、8日付のドイツ大衆紙ビルトは、財務省が税関当局に、バイオリンを返還するよう指示したと報じた 税関当局は激しく反発。ショイブレ財務相が脱税行為を手助けしているとして、職員が検察当局に告発したという ヤンケさんにストラディバリウスを貸与している日本音楽財団によると、返還するとの連絡は8日までに入っていない

ベートーヴェンを生んだ音楽大国ドイツはいったいどうなってしまったのでしょうか? 財務省税関当局の戦いの様相を呈してきましたが、われわれ音楽愛好家は”多勢に無勢”ならぬ”多税に無勢”にならないように財務省を応援したいと思います。明日、日本記者クラブで独ショイブレ財務相の記者会見が開かれますが、今東京で開催中のIMF総会の話題が中心になるでしょう。だれか、ストラディヴァリウスを巡る税関当局との戦いについて質問する記者はいませんかね

 

  閑話休題  

 

東川篤也著「ここに死体を捨てないでください!」(光文社文庫)を読み終わりました 東川篤也の作品は、このブログでも何度か取り上げてきたので、皆さんよくご存じだと思います。「密室の鍵貸します」「密室に向かって撃て!」「完全犯罪に猫は何匹必要か?」「学ばない探偵たちの学園」「交換殺人には向かない夜」「中途半端な密室」がそうです。探偵・鵜飼杜夫、その弟子・戸村流平、探偵事務所の入居する黎明ビルのオーナー・二宮朱美ら「烏賊川(いかがわ)市」の面々が活躍する人気シリーズです

有坂香織のところに妹の春佳から電話がかかってきます.それは,突然家に現われた女性を殺してしまったという告白でした 香織はかわいい妹の将来を護るため死体の隠ぺいを決意します.たまたま外を通りかかった廃品回収業者の金髪青年・馬場鉄男を強引に巻き込んで,コントラバスのケースに死体を入れて捨て場所探しに出かけます あれこれ迷った末に,山奥の池の底に車ごと沈めることにします.あとで,帰る車がないことに気が付き,歩いて宿探しをします.あるペンションに泊まることになりますが,たまたまそこには鵜飼探偵ら3人も泊まることになります そのペンションの経営者一族をめぐって次々と殺人事件が起きます.池に死体を載せて沈めた車はどうなったのか?釣りにいったペンションのオーナー雪次郎はどのように殺されたのか?意外なトリックが待ち受けています

東川篤也の小説の特徴は,何と言ってもユーモアでしょう 逆に言えば,この人の小説からユーモアを取り除いたら,魅力は半減すること間違いありません まあ,読み始めたら面白くて止まりません.いつものように強くお薦めします

 

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

今日10月10日はジュゼッペ・ヴェルディの誕生日(1813年)です 彼は生涯に26曲のオペラを残しましたが,「リゴレット」「トロヴァトーレ」「椿姫」,「アイーダ」をはじめどれもが傑作ぞろいです

来年3月には新国立劇場開場15周年記念・ヴェルディ生誕200周年記念公演として「アイーダ」が上演されます この公演の特徴は,何と言ってもフランコ・ゼッフィレッりによる贅を尽くした絢爛豪華な演出です 15年前の新国立劇場オープニングの時と同じ公演,同じ演出ということになります.もちろん歌手陣は入れ替わっていますが,オペラ好きは見逃せないでしょう

 

          

 

  さらに,閑話休題  

 

昨夕は,寄り道をしないでまっすぐ家に帰りました.われらが”アニキ”阪神タイガースの金本知徳選手の引退試合があるからです 玉ねぎを刻んだり,ジャガイモやニンジンの皮を剥いたり,鳥肉を切ったり,夕食のクリーム・シチューを作りながらのテレビ観戦だったので,いつの間にか点が入ったりしていましたが,試合は3対0で阪神が横浜を下しました 野球人生最後の試合で,アニキはヒットも打ったし,盗塁もしたし,新井のヒットで全速力でホームに突っ込んだり(残念ながらアウト!)と,やりたいことはやったのではないか,欲を言えば三浦投手から弾丸ライナーのホームランをライトスタンドに叩き込みたかったのではないか,と思います 9回表2アウトで横浜の選手が打ったレフト・フライが金本選手のグローブに収まってゲーム・セットになったのも運命的なものを感じます

 

          

 

2人の子供たちが学校に行っていた頃は,ハッピを着て応援バットを持って神宮球場や横浜球場にタイガースの応援に出かけたものです 金本選手のホームランは,今年のセリーグ優勝チームのAのようにスコーンと弧を描いて外野席に入るのではなく,直線を描いて外野席に突き刺さるホームランでした.何度かその鋭い弾丸ライナーを目撃しました

ところで,私のケータイのメルアドには6という数字が入っています.これは金本選手の背番号です.彼が引退してもメルアドは引退させません

試合後,引退セレモニーがあり,金本選手があいさつしました.これまでお世話になった両親をはじめ,自分を取り巻く人たちに感謝を述べ,もう1度優勝したかったが叶わなかった,その夢は後輩に託すと本音を言い,相手チームの横浜は監督が一番目立っていた,選手が目立つようにならないとだめだと激励し,最後に,苦しい時にも背中を押してくれた温かいファンに感謝の言葉を述べました 金本選手らしい人間味溢れるあいさつでした.金本選手の胴上げが始まったので急いでテレビに向けて写メしたのですが,どこに金本選手がいるのか分かりませんね この当たりで,今や私以上の虎ファンの息子が大学から帰ってきました.今日の試合を見せてあげたかったです アニキ金本,長い間お疲れ様でした.夢をありがとう

 

          

 

金本,城島の2選手が引退した後のタイガースはどうなってしまうのか.今のタイガースは現在日本が置かれている立場と同じです.課題山積です 「悔いや,心残りはたくさんある.2度の優勝はあったけれど,日本一の瞬間は迎えられなかった.正直言って寂しいです」という金本選手の言葉を,しかと心に留めてくれ,和田監督 来年も横浜と熾烈な最下位争いをしているようでは,阪神ファン止めちゃいまっせ,和田監督

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