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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ピアニスト・中川優芽花インタビュー ~ 朝日新聞の記事から / 鴻上尚史著「人生にがっかりしないための16の物語」を読む ~ 新しい古典としてこれから先も存在し続けるであろう不朽の名作を紹介

2025年05月23日 00時01分02秒 | 日記

23日(金)。昨日はトリフォニーホールで新日本フィル「第663回定期演奏会」の公開リハーサル(指揮=ハインツ・ホリガー)があったのですが、今日から5日連続コンサートが控えているので、腰痛悪化防止のため見学を諦めました 無理をすると5回のコンサートがオジャンになるので、ここが我慢のしどころです

さて、昨日の朝日新聞夕刊にピアニスト・中川優芽花さんのインタビュー記事が載っていました インタビュアーは朝日編集委員・吉田純子さんです 超略すると以下の通りです

「2001年、デュッセルドルフ生まれ。同地のロベルト・シューマン音楽大学、ロンドンのパーセル音楽院を経て、21年からドイツ・ワイマールのフランツ・リスト音大に在籍中 日常的に話すのは英語とドイツ語である。2021年に19歳で受けたクララ・ハスキル国際ピアノコンクールで優勝した 河村尚子や藤田真央に続く快挙だった しかし、『周囲からの期待が重く、好きだからやっていたはずの音楽が”仕事”になっていく感覚もつらかった コンクールの後、半年間くらいの記憶があまりないんです』。何を信じていいか分からなくなった。答えをくれたのは、やはり音楽だった 『モーツアルトやシューベルトの音のはしばしに、同じ苦しみのかけらを感じとれることがあった 時代や国がどれほど違っても、人間は人間なんだって』。そんな日々を『自分と徹底的に向き合う貴重な時間だった』と今は思える 『今、人生で初めて、練習がとっても好きです』と笑顔がはじける 現在開催中のエリザベート王妃国際音楽コンクールはセミファイナルまでの進出となった。秋にはショパン国際ピアノコンクールに出場する。何のためにコンクールを受けるのか、今ならはっきり答えられる。音楽と生きていくため。音楽を決して手放さない。揺るぎない自分をつくるため。勝っても負けても私は変わらない。結果のその先の、未来を見据える

中川さんがエリザベート王妃国際音楽コンクールでセミファイナルに進んだ24名(うち日本人は6名全員)に入った時、私は6人の中では中川さんを推していたので、ファイナルに進めなかったのはとても残念に思っていました コンクールの功罪は様々あるでしょうが、個人的には若い演奏家が世界的なコンクールにチャレンジするのは素晴らしいことだと思います インタビューによると、中川さんはショパンコンクールにチャレンジするとのことなので、また応援したいと思います

ということで、わが家に来てから今日で3783日目を迎え、イスラエル軍は21日、パレスチナ自治区のヨルダン側西岸ジェニンを訪問していた外交視察団に警告射撃を行ったと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

後ろ盾のアメリカが放任しているのをいいことに 殺人優先のネタニヤフ政権はやりたい放題だな

         

昨日、夕食に「鶏のから揚げ」を作りました いつもは隔週金曜日のローテになっているのですが、今週はコンサートの関係で1日繰り上げました 

         

鴻上尚史著「人生にがっかりしないための16の物語」(ちくま文庫)を読み終わりました 鴻上尚史(こうかみ しょうじ)は作家・演出家。1958年愛媛県生まれ。早稲田大学卒。在学中に劇団「第三舞台」を旗揚げし、1987年「朝日のような夕日をつれて’87」で第22回紀伊國屋演劇賞団体賞、95年「スナフキンの手紙」で岸田國士戯曲賞、2010年「グローブ・ジャングル」で読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞 著書に本ブログでもご紹介した「鴻上尚史のほがらか人生相談」はじめ多数

本書は、2008年に「人生に希望をくれる12の物語」として講談社より刊行された単行本を改題・加筆し、文庫化したものです

本書で取り上げられている作品は次の通りですが、⑬以降があらたに書き下ろされたものです

①ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」

②G.ガルシア・マルケス「百年の孤独」

③浜田廣介「泣いた赤おに」

④阿部公房「友達」

⑤太宰治「人間失格」

⑥柴田翔「贈る言葉」

⑦藤子・F・不二雄「劇画・オバQ」

⑧筒井康隆「大いなる助走」

⑨フランツ・カフカ「変身」

⑩葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」

⑪ジョン・アーヴィング「ガーブの世界」

⑫村上春樹「羊をめぐる冒険」

⑬村田沙耶香「コンビニ人間」

⑭ディーリア・オーエンズ「ザリガニの鳴くところ」

⑮田中未知「寺山修司と生きて」ほか3冊

⑯辻村深月「傲慢と善良」

著者は「はじめに」の中で概要次のように書いています

「この本は、自分が20代の頃に読んで感動し『生きる希望』を感じることができた物語について書いている いわば、新しい古典としてこれから先も存在し続けるであろう作品である

そして、「文庫本まえがき」の中では次のように書いています

「自分の人生が一度しかないからこそ、いろんな物語を読み、知り、自分の人生の可能性を考えるだけで、なんだか自分の人生が豊かになったような気がします そして、物語から発見することがあります それは、評論や実用書から教えられる価値とは違います。物語を味わうことは、人生そのものを体験することです ビジネス書や新書のような『大切な知識』だけを得るのではなく、『たいして重要でないノイズ』も経験します それを含めて物語で、それが人生そのもので、だからこそ、物語から得た価値は読者の実人生にしみ込むのだと僕は思っています

本書の特徴は、単なる作品の内容紹介だけではなく、鴻上氏がどういう時代にどういうシチュエーションでその本に出合ったか、そして読んでどう感じたかを、自分に引き寄せて書いているところです

著者は小学校の教科書に載っていたという浜田廣介「泣いた赤おに」についても取り上げていますが、何年経っても感動する物語だとして紹介しています 物語を簡単に説明すれば、友達が出来ない赤オニに、青オニが「自分が悪者になって村を襲うから、君が途中で登場して自分を殴ってくれ。そうすれば村人たちは君を信用して友達になってくれる」と話す その通りにすると、赤オニは人間の友達が出来るようになった しかし、青オニのことが気になった赤オニが遠い住処に住む青オニを訪ねると「人間の友達と仲良くやっていってくれ。我々がまた会うと人間は君を疑う。だから僕はしばらく君と会わない。さようなら」という張り紙が貼ってあった それを見た赤おには何度も読み返し涙を流して泣いた・・・という内容です

歳を重ねると「どうして青オニは去ったのか?」という疑問が湧いてきたといいます 中学生のある時、鴻上氏はこの作品の「解説」に「無償の友情」という表現を見つけます これについて、「理解はできても、納得はできなかった」と言います 大人になるまで疑問を抱き続けてきた鴻上氏は、これを「ハルシオン・デイズ」という戯曲にします。さまざまな登場人物に「なぜ、青オニは去って行ったのか」を語らせるというものです 本書の中で様々な解釈が語られていますが、「プロは読みが深い どんな小さな物語でも戯曲に仕立て上げるんだな」と大いに感心しました

辻村深月著「傲慢と善良」は私も読みましたが、2024年10月時点で100万部を突破したそうです この作品は簡単に言えば「婚活途中で突然失踪してしまった女性」を巡る物語ですが、鴻上氏の指摘している通り、「婚活真っ只中」だったり、「恋愛中」の人が読むと、衝撃を受けると思います

結婚相談所の所長の次の言葉が、現代の婚活中の人たちの実情をよく表しています

「皆さん、謙虚だし、自己評価が低い一方で、自己愛の方はとても強いんです 傷つきたくない、変わりたくない。(中略)親に言われるがまま婚活したのであっても、恋愛の好みだけは従順になれない

「現代の日本は、目に見える身分差別はもうないですけど、一人一人が自分の価値観に重きを置き過ぎていて、皆さん傲慢です その一方で、善良に生きている人ほど、親の言いつけを守り、誰かに決めてもらうことが多すぎて、”自分がない”ということになってしまう 傲慢さと善良さが、矛盾なく同じ人の中に存在してしまう、不思議な時代なのだと思います

作家・辻村深月は鋭いです

すべての作品を紹介するわけにもいきませんが、小説や演劇の賞を選ぶ選考委員について不満を述べる筒井康隆著「大いなる助走」の解説も面白かったし、プロレタリア文学の葉山嘉樹著「セメント樽の中の手紙」も原文で読んでみたいと思いました

人生に絶望している人、人生にかすかな希望を抱いている人・・・幅広い読者にお薦めします

         

今夜は すみだトリフォニーホールで新日本フィル「第663回定期演奏会」を聴きます

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第一生命ホール「第3回 小山実稚恵の室内楽 新章 ヨハネス・ブラームス」のチケットを取る / 小野寺史宣著「奇跡集」を読む ~ ちょっとしたひと言や小さな出来事が人生を変える

2025年05月22日 00時01分09秒 | 日記

22日(木)。朝日新聞デジタルによると、天皇陛下は21日、皇居・御所で、大阪・関西万博などのために来日したハンガリーのシュヨク大統領と会談したが、約25分の会見の中で音楽の話も多く出たとのことです 大統領からは指揮者・小林研一郎氏の同国での活躍について、「ハンガリー人のように受け止められている」などと紹介があり、陛下からはかつて同国のチェリスト、シュタルケルの演奏を聴いて大変感動した話などを披露したとのことです

”炎のコバケン”の異名を取る小林研一郎は1940年4月9日、福島県生まれの85歳。東京藝術大学卒業。1974年の第1回ブタペスト国際指揮者コンクール(ハンガリー)に年齢制限ギリギリで参加し第1位と特別賞を受賞 これをきっかけとしてヨーロッパ各国のオーケストラをはじめ日本のオーケストラを指揮するようになりました ハンガリーとの関係では、ハンガリー国立交響楽団(現・ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団)でマーラー以来2人目の外国人として常任指揮者(1987-1992)、音楽監督兼常任指揮者(1992-1997)を務めました(現在は桂冠指揮者) このような経緯から、シュヨク大統領の「ハンガリー人のように受け止められている」という発言になったのでしょう なんだかんだ言っても、コバケンは偉大です

天皇陛下が演奏を聴いて大変感動したというヤーノシュ・シュタルケル(1924-2013)はハンガリー生まれのチェリスト・教育者です ブタペスト国立歌劇場管弦楽団、ブタペスト・フィルハーモニー管弦楽団の首席チェロ奏者を務め、その後ハンガリーを離れ、米ダラス交響楽団、メトロポリタン歌劇場管弦楽団の首席チェロ奏者を務め、シカゴ交響楽団でも活躍しました インディアナ大学で教鞭を執った時の門下生の一人にチェリストでサントリーホール館長の堤剛(1942~)がいます

シュタルケルは、下のCD全集(6枚組)にも収録されているコダーイ「無伴奏チェロソナタ」で大センセーションを巻き起こし、世界的な名声を獲得しました

ということで、わが家に来てから今日で3782日目を迎え、アメリカのトランプ政権が、裁判所の命令に反して、移民を第三国の南スーダンへ強制送還したことについて、マサチューセッツ州のブライアン・マーフィー連邦判事は20日、法廷侮辱罪に問われる可能性があると警告した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

司法・行政・立法の三権を超越する”王様”を自認するトランプにとって  裁判所命令など紙切れ同然

         

昨日、夕食に「鮭のムニエル」「生野菜とアボカドとモッツアレラチーズのサラダ」「シメジの味噌汁」を作りました 魚も食べないとバランスが取れませんからね

          

12月6日(土)14時から晴海の第一生命ホールで開かれる「第3回 小山実稚恵の室内楽  新章」のチケットを取りました オール・ブラームス・プログラムで①ヴィオラ・ソナタ第2番、②ピアノ三重奏曲第3番、③ピアノ四重奏曲第1番です 演奏はピアノ=小山実稚恵、ヴァイオリン=矢部達哉、ヴィオラ=川本嘉子、チェロ=宮田大です

ブラームスの室内楽はどれも好きなので、今から楽しみです

         

小野寺史宣著「奇跡集」(集英社文庫)を読み終わりました 小野寺史宣(おのでら  ふみのり)は1968年千葉県生まれ。2006年に「裏へ走り蹴りこめ」で第86回オール讀物新人賞を受賞 2008年「ROCKER]で第3回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し、同作で単行本デビュー 19年「ひと」で本屋大賞第2位となる。著書に「ライフ」「タッグ」など多数

「次の駅まで15分止まらない満員の快速電車の中で、具合が悪くなった新倉凪がしゃがみこんでしまう」という出来事をベースに、たまたま凪と同じ車両に乗り合わせていた人々の視点で物語が繰り広げられていきます

第1話「青戸条哉の奇跡 竜を放つ」 = 大学生・青戸条哉は腹具合が悪く、もう限界だという危機的状況にあったが、自分より一瞬早く隣の女性(凪)がしゃがみ込んでしまった 先を越された形になり戸惑う間に腹は落ち着き、次の駅で降りてトイレに行き、危機を回避できた    しかし、そのために大学でのテストに間に合わなくなってしまう

第2話「大野栞奈の奇跡 情を放つ」 = 凪の前に座っていた女性・大野栞奈は、席を譲ろうと声をかけるが、凪はこのままがいいという 次の駅で降りた凪が気になった栞奈は、一つ先の駅から折り返してくる

第3話「東原達人の奇跡 銃を放つ」 = 刑事・東原達人は、同じ車両に乗っているターゲット黒瀬悦生の行動を監視している

第4話「赤沢道香の奇跡 今日を放つ」 = ガス会社に勤務する赤沢道香は、電車内で痴漢に間違えられた男性の冤罪を晴らすべく、自分が見た状況を説明し男性の無実を証言する

第5話「小見太平の奇跡 ニューを放つ」 = 食品会社の宣伝部に勤務する小見太平は、新商品のカップうどんの宣伝のアイディアを考えている

第6話「西村琴子の奇跡 業を放つ」 = 西村琴子は同じ車両に乗っている交際相手・古場豊久の浮気相手・岩渕奈緒を監視している 琴子が電車を降りた奈緒の後をつけていくと、奈緒も別の男性と浮気をしていた

第7話「黒瀬悦生の奇跡 空を放つ」 = 黒瀬悦生は密造銃を運んでいた 刑事らしい人物が自分を監視していることに気が付く ヤバい仕事から手を引きたい黒瀬は、電車を降りて思い切った行動に出る

以上の7つの物語は、快速電車内で起こった小さな出来事をきっかけに、同じ車両にたまたま乗り合わせていた人たちにドミノのように起こった小さな奇跡が描かれています ちょっとしたひと言や小さな行動が、人生を変える可能性を秘めているーというのが本書のテーマになっています 何気ない日常生活が愛おしく感じるようになる連作短編集です 広くお薦めします

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エリザベート王妃国際音楽コンクール・ピアノ部門のファイナリストに日本の4人決定 / シベリウス国際ヴァイオリン・コンクールに吉田南さんら出場 / N響から新シーズンのチケット届く

2025年05月21日 00時01分01秒 | 日記

21日(水)。NHK交響楽団から2025/2026シーズンのAプロ、Bプロの年間チケット(各9枚)が届きました N響の場合は入金確認が済むと速攻で届きます 「これで 今後 一切キャンセルはできませんよ」というメッセージのように感じます

ということで、わが家に来てから今日で3781日目を迎え、江藤農相が18日に佐賀市での自民党の会合で「コメは買ったことがない。支援者がたくさんくださる。売るほどある」などと発言したことに対し野党を中心に批判が相次いだことから、石破首相は19日、江藤氏を厳重注意した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

  

  今回の件で判明したのは 閣僚のところには関連業者から付け届けが絶えないということだ

         

昨日、夕食に「鶏肉とアスパラの塩炒め」「生野菜とモッツアレラチーズのサラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 「鶏肉~」は新聞の「料理メモ」に載っていたレシピで作りましたが、美味しくできました

         

「ぶらあぼ ONLINE」によると、ベルギーのブリュッセルで開催されている「エリザベート王妃国際音楽コンクール・ピアノ部門」は、現地時間の5月17日、6日間にわたるセミファイナルの審査が終了し、22名の中からファイナリスト12名が発表されました 日本からは吉見友貴、桑原志織、亀井聖矢、久末航の4人がファイナル進出を決めました 日本人4人のファイナル進出は異例のようです 他の国ではフランスから3人、アメリカ、オランダ、ロシア、ベルギー、中国から各1人が進出しています

日本のファイナリストがファイナルで演奏する協奏曲と演奏日(現地時間)は次の通りです

吉見友貴(よしみ ゆうき) = プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第3番 ハ長調」:5月26日

桑原志織(くわはら しおり) = ブラームス「ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調」:5月30日

亀井聖矢(かめい せいや) = サン・サーンス「ピアノ協奏曲第5番 ヘ長調」:5月31日

久末航(ひさすえ わたる) = ブラームス「ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調」:5月31日

以上の通り 偶然 桑原さんと久末さんが同じ曲になりましたが、4人に共通するのは長調の曲を選んでいるということです ちなみに日本以外のファイナリスト8人は4人が長調の曲を、4人が短調の曲(ラフマニノフ「第3番」、シューマンなど)を選んでいます

果たして日本人の4人の中から優勝者は出るのでしょうか・・・・期待が高まります

【追記:訂正】5月21日11時50分

ままははさんからご指摘があり、亀井聖矢さんの読み方は「かめい まさや」でした。お詫びして訂正いたします。

一方、「第13回シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール」が5月19日からフィンランドのヘルシンキで始まっており、日本からは吉田南(MINAMI)、荒井里桜をはじめ7人が参加しています ちなみに吉田南は2024年の「エリザベート王妃国際音楽コンクール・ヴァイオリン部門」で第6位入賞及びブリュッセル市賞を受賞しています 個人的にはこちらのコンクールの方が気になります

コメント (2)
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新日本フィル室内楽シリーズ「膜、膜から鼓膜へ、音から音楽へ ~ 腰野真那プロデュース編」を聴く / ヴィオラ奏者・今井信子さんのインタビュー ~ 朝日新聞から

2025年05月20日 01時19分17秒 | 日記

20日(火)。先週の4日連続コンサートが祟ったのか、昨日は朝から腰が痛くて(いつもは背中に近い腰ですが、今回は下の方の椎間板あたり)、やっとの思いで整骨院に行きました いつものように電気治療とマッサージを受けて幾分持ち直しましたが、家に帰っても腰痛ベルトを外せなくなりました 今週は、月曜(昨夜)がコンサートで、23日(金)から27日(火)まで5日連続コンサートなので、木曜日までの3日間で少しでも腰痛を改善させなければなりません そのためには”安静”が必要なので、この間はベッドに横になって予習CDを聴きながら読書をすることになります

ところで、昨日の朝日新聞朝刊 文化欄に「演奏家同士 敬意育むコンクールに」という見出しによる、世界的なヴィオラ奏者・今井信子さんのインタビュー記事(by 吉田純子編集委員)が載っていました 超略すると次の通りです

「今井さんは1992年に世界のヴィオラ奏者が集う音楽祭『ヴィオラスペース』を創設、その一環として『東京国際ヴィオラコンクール』(3年に1度開催)を創設、今年6回目を迎えた 今年は22か国・地域から109人の応募があった。〇✕で評価する。珍しい審査方法だ 今井さんは『私自身がいろんな国際コンクールの審査員をしてきて、これが一番健康的だと思った 客観的な評価なんて存在しない。この人の演奏をもう一度聴きたいと思うかどうか、それは個人の好みの問題にすぎません。技術と表現を分けたりせず、”全体の感じ”でジャッジするので、必ずしも巧い人が勝つとも限りません』と語る 本選まで進めなかった出場者でも、審査委員全員から意見を聞いたり、レッスンを受けたりする機会を得られる 『勝ち負けへのこだわりを超え、互いを敬う精神を育てたい。素の自分に戻り、出場者と審査員が普通に話せるようになってから、本当の出会いが始まる 本当に大切なのはコンクールの後のケア。自分がダメだと思い込んじゃうのが一番のリスク。実力が発揮できるかどうかなんて、その日の運でしかない』と語る 誰もがSNSなどで気軽にコメントに興じる風景については疑念を抱くという 『出場者たちが、ここに来るまでにどれほどの努力を重ねてきたのか。どれほどの思いを抱えてここにいるのか。そうした目に見えない精神の世界を敬う心が、今の世界に欠けているような気がしてなりません 若くても、みな正真正銘のアーティストです。人生を懸けて舞台に立つ人への敬意も、一般の人々のなかに、文化として育ってほしいと心から思います』と語る」

このインタビュー記事を読んで最初に驚いたのは、『東京国際ヴィオラコンクール』の審査が 〇 ✕ で評価されているということです   ただ、今井さんの「客観的な評価なんて存在しない。この人の演奏をもう一度聴きたいと思うかどうか」という考えはまったくその通りで、説得力があります 私もコンサートを聴いた後で演奏を評価する時、「今の演奏、もう一度聴きたいか」を重要な基準にしています また SNS上で、たまに指揮者やオーケストラを酷評する投稿を目にすることがありますが、今井さんの指摘される通り、アーティストへのリスペクトがないと感じます

SNSで自分の主張を発信する際は、その内容には責任が伴います 自戒を込めて 再確認しておきたいと思います

ということで、わが家に来てから今日で3780日目を迎え、トランプ米大統領は17日、小売り大手のウォルマートが値上げの方針を示したことについて、「ウォルマートと中国が『関税を飲み込む』べきであり、大切な顧客に負担をかけるべきではない」と同社を非難した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

 これをきっかけに 値上げドミノが起こってインフレを招くぞ  根本の原因を作ったのは誰だ?

        諸般の事情により 昨日の夕食作りはお休みしました   

         

昨夜、トリフォニーホール(小)で新日本フィル室内楽シリーズ「膜 ~ 膜から鼓膜へ、音から音楽へ ~ 腰野真那プロデュース編」を聴きました    プログラムは①ジョン・アルフィエーリ「タンバリンのためのファンファーレ」、②アレクセイ・ゲラシメス「アスヴェンチュラス」、③アンドレ&ジャック・フィリドール「二組のティンパニのための行進曲」、④ヤニス・クセナキス「オコ」、⑤アンソニー・J・シローン「4人のための4/4」、⑥マーク・フォード「ヘッド・トーク」、⑦濱口大弥「Eight in the BLACK」、⑧ジョン・ケージ「4分33秒」、⑨小幡稔「阿呍」です 演奏はティンパ二&パーカッション=川瀬達也、山内創一朗、腰野真那、柴原誠、金井麻理、村居勲です

いつものように、開演前に本公演の仕掛け人・腰野真那さんによるプレトークがありました

タイトルにある通り、膜(幕)が有効に使われていて、幕が開くところから始まりました 歌舞伎の始まりのように拍子木の音を模して、腰野がドラムを叩いて口上を述べて幕開けとなりました 腰野は「本公演は室内楽シリーズでは本当に久しぶりの打楽器の、しかも膜鳴楽器(ティンパニのように膜が張ってある打楽器)のみのコンサートである」ことを説明し、「これだけの楽器を揃えるのは、相当(お金が)かかりました それを皆さんは3000円で聴くことが出来ます 3000円ですよ」とPRします。(後で分かったのですが、演奏曲目ごとに使用する楽器が異なり、いったい何種類の打楽器を用意したのだろうと思ってしまいました。お金がかかるはずです) そして、地元・墨田の日本音響エンジニアリングが開発したAGS(Acoustic Grove System)=森の中で聴くような音を室内で実現するシステム=を使用して、ステージから出る音を様々に壁に反射させて客席に届ける旨を説明しました ステージの後方には4台のAGS(木製だが、正面から見るとチューブラーベルのような形をしている)が設置されています 腰野はさらに、本シリーズの協賛企業T社を「トリフォニー(3つの響き)」の一角を支えるスポンサーであると何気に持ち上げ、大阪商人顔負けの商売上手ぶりを発揮しました トークは約10分でしたが、これほど上手いトークは最近聞いたことがありません 約10年くらい前のトークの天才・篠原英和さん以来です

幕が開き、1曲目はジョン・アルフィエーリ「タンバリンのためのファンファーレ」です この曲はアメリカ出身のジョン・アルフィエーリ(1953~)が1989年に作曲した6人の奏者によるタンバリンと打楽器のための作品です

出演者全員で演奏に入りますが、楽器はタンバリンだけでなく様々な膜鳴楽器が使用され、トランペットのファンファーレを模した華やかな演奏が繰り広げられました

2曲目はアレクセイ・ゲラシメス「アスヴェンチュラス」です この曲はドイツ出身のアレクセイ・ゲラシメス(1987~)が2011年に作曲したスネアドラム1台による曲です

腰野真那のソロで演奏されますが、バチを変えることにより様々な音の変化を楽しむことが出来ます また、時に手のひらで叩くことにより違う音を出す工夫もあります 見事なバチさばき、手さばきでした

3曲目はアンドレ&ジャック・フィリドール「二組のティンパニのための行進曲」です この曲はフランス出身のアンドレ&ジャック・フィリドール兄弟が1685年に作曲した作品です

川瀬と山内の二人による演奏ですが、息もピッタリで楽し気に演奏しているのが印象的でした 演奏後、拍手の中、二人は腕を組んでスキップしながら舞台袖に引き上げて行きました 美しい兄弟愛です。違うか

4曲目はヤニス・クセナキス「オコ」です この曲はギリシャ出身のヤニス・クセナキス(1922-2001)が1989年に作曲した3つのアフリカの楽器「ジャンベ」のための作品です

腰野、村居、金井の3人により演奏に入りますが、丁々発止のやり取りは刺激的でアクロバティックだと思いました

前半最後の曲はアンソニー・J・シローン「4人のための4/4」です この曲はアメリカ出身のアンソニー・J・シローン(1941~)が1969年に作曲した作品です

川瀬、山内、柴原、腰野の4人により演奏に入ります 様々な音色の変化を楽しむことが出来ましたが、特に4人の速打ちが見事でした 前半の曲ではこの曲が一番AGSの音響効果が高かったと思います

プログラム後半の1曲目はマーク・フォード「ヘッド・トーク」です この曲はアメリカ出身のマーク・フォード(1958~)が1987年に作曲した5人の奏者のための作品です この曲は胴のないドラムのヘッド部分(皮を張った丸い部分)だけを使って演奏します

腰野、山内、川瀬、金井、柴原の5人が座って演奏します ヘッドを手で叩いたり、時には放り投げて他の奏者が受け取ったりして演奏を進めます 途中で腰野が舞台袖に引っ込んだかと思うと、しばらくして客席の後方から音出ししながら出てきたりしました 最後には各自がヘッドを頭(ヘッド)で突き破り、会場の笑いを誘いました マウリシオ・カーゲルの「ティンパニとオーケストラのための協奏曲」のラストをヒントにしましたね もちろん、5人はそれぞれ紙を張ったヘッドを別に持っていたので破れたのです

次の曲は濱口大弥「Eight in the BLACK」です この曲は濱口大弥(1987~)が2024年に出版した4人の奏者のための作品です

金井、柴原、村居、腰野の4人で演奏に入りますが、見どころ(聴きどころ)は、4人の奏者が入れ替わり立ち替わり4つのドラムを叩いて行くところです だれかが順番を間違えたらオジャンという危険を抱えながらの演奏は、ハラハラドキドキのアッパレのパフォーマンスでした 演奏後、客席で聴いていた作曲者が紹介され、大きな拍手に包まれました

次の曲はジョン・ケージ「4分33秒」です この作品はアメリカ出身のジョン・ケージ(1912-92)が1952年に発表した作品です

腰野がステージ中央に置かれたスネアドラムと譜面台に向かい、背中を向けて座ります そして照明が暗転し、会場も真っ暗になります この作品は腰野がドラムを叩くわけではなく、4分33秒の時間の中で会場内で出された音を聴くという作品です その間、手を叩く音や客席の咳払いなどが聴かれましたが、それこそ音楽なのです 4分33秒後に照明が点き、幕が下りました ついに待望のケージの「4分33秒」を”体験”しました

最後の曲は小幡稔「阿呍(あふん)」です この曲は小幡稔(1928~)が1975年から76年にかけて作曲した5人の奏者のための作品です この曲は万物の始まり(a)と終わり(hun)を表すサンスクリット語由来の「阿呍」をタイトルに持ちます この作品は祭囃子をティンパニ五重奏で表現しており、遅い第1楽章と速い第2楽章で構成されています

腰野、山内、村居、柴原、川瀬の5人が、時にかけ声をかけながら丁々発止のやり取りでティンパニを演奏します 照明が5人に当てられ、影が背後の壁に映し出されて影絵のように見え、幻想的な雰囲気を醸し出します これも仕掛け人・腰野のアイディアなのでしょう この曲でもAGSの音響効果が最大限に生き、音が乱反射してサラウンド効果を発揮しました

素晴らしい演奏でした

幕が下り、再び幕が開き、文字通りのカーテンコールが繰り返されました 本公演の成功の最大功労者は言うまでもなく仕掛け人の腰野真那です プレトークといい、各楽曲での演奏といい、最初は全員で演奏し、その後はソロ、二重奏、三重奏、四重奏、五重奏と演奏者を増やしていくプログラミングの巧妙さといい、この人は天才ではないかと思うほどのプロデューサーぶりでした 打楽器だけの、しかも膜鳴楽器だけの、さらに現代音楽だけのプログラムで、よくぞここまで楽しませてくれました、と感謝感激雨あられです ほかの出演者の皆さんも素晴らしい演奏をありがとうございました これほどの演奏は滅多に聴くことが出来ません 腰痛で出かけるのを控えようかと迷いましたが、思い切って錦糸町まで来て、素晴らしい演奏を聴けて良かったです

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大宮エリー著「生きるコント」を読む ~ 作家、脚本家、演出家、CMディレクター、CMプランナー、映画監督、画家を一人でこなす女性の抱腹絶倒のエッセイ集

2025年05月19日 00時08分21秒 | 日記

19日(月)。先週末のことです。北大塚にある行きつけの歯科医で順番を待っていると、前の順番の高齢男性が診療が終わり診察室から出てきました 出てくるなりガラケーで誰かと話を始めました 聞くとはなしに聞いていると、「辞めさせたよ。統一教会だってよ。だから全員辞めさせたよ」と言っています 彼の服装を垣間見ると、ジャージの胸に菊の紋章のワンポイントがあり、腕のところに右翼団体のような組織名が書かれていました どうやら旧統一教会の信者が右翼団体に潜り込んで何やら活動をしていて、それがバレたようです JR大塚駅周辺には旧統一教会系と言われる「一※病院」や歯科医「一※歯科」という名前の病院があるので、旧統一教会の信者がうようよしているのかもしれません 名前の一部「一(いち)」は統一教会の「一」ではないかと勘繰っています

信教の自由は否定しませんが、それにしても、旧統一教会は自民党だけでなく、右翼団体にも触手を伸ばしているのかと驚きました

ということで、わが家に来てから今日で3779日目を迎え、トランプ米政権が有名大学や研究機関を標的に予算を削減する中、欧州連合(EU)は、欧州域外からの研究者の誘致を強化するため、5億ユーロ(約810億円)規模の支援計画を発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

外国への頭脳の流出問題は プーチンロシアとトランプ帝国に共通する オウンゴールだ!

         

大宮エリー著「生きるコント」(文春文庫)を読み終わりました 大宮エリーは東京大学薬学部卒。電通勤務を経て独立。作家、脚本家、演出家、CMディレクター、CMプランナー、映画監督、画家というマルチタレント 2006年に映画「海でのはなし。」で映画監督デビュー 主な著書に「生きるコント」「生きるコント2」、「思いを伝えるということ」等がある 2025年4月23日に病気のため49歳の若さで死去した

本書は、「週刊文春」2006(平成18)年8月31日号~2007(平成19)年11月29日号に連載され、2008(平成20)年3月に文芸春秋社から刊行された単行本を文庫化したエッセイ集です

「生きるヒント」と言えば五木寛之氏のシリーズ化されたエッセイ集が有名ですが、大宮エリーの場合は「生きるコント」です このタイトルは大宮の「毎日、真面目に生きているつもりなのに、なぜか、全てがコントになってしまう人生」という呟きから来ています

私が大宮エリーさんの存在を初めて知ったのは、十数年前にNHK-BSで日曜朝に放送されていた「週刊ブックレビュー」に度々ゲストで出演していた時です 前のめりなオネイさんがお薦め本を紹介していました

本書には49編(中途半端!)のエッセイが収録されていますが、「なんでこの人には次々と事件が起こるのか」というか、「この人、事件を呼び込んでいるのではないか」と勘繰ってしまうほど、小さな(時には大きな)トラブルが舞い込みます そして、「これが東大薬学部卒の若い女性がやることか」と言いたくなるような突拍子もない行動に移ります

エリーさんは「文庫版あとがき」の中で次のように書いています

「自分の本を自分で買って仕事先の人とか現場の役者さん、スタッフさんとかに配ってたんですね いやぁ、文庫じゃなかったから結構な出費でしたよ、とほほ できるだけポップなライトな感じで受け取っていただけるように、たいてい、これを渡すときには、『トイレでうんこでもしながら読んでください』って言ってました すると、ある日、某芸能事務所のO会長にお会いすることがあって、声をかけられたんです。『おい!うんこ!』と。わたしは一瞬耳を疑いました いま、うんこって言った?  わたしエリーだよ。おかしいな。するとOさんは続けてこう言いました。『おもしろかったぞ、本!』。そこでやっと理解し、たわたしは言いました。『会長ね、うんこしながら読んでとは言ったけど、あたしゃ、うんこではないよ』」

すべてがこの調子です これを読んで、「トイレで神(紙)に見捨てられたら自分で運(うんこ)をつかめ」という格言を思い出しました

エリーさんは大阪生まれで、小学生の時に東京に引っ越ししてきたので学校も転校することになりました 新しい学校では、お約束のように、関西弁がもとでイジメに遭ったといいます いじめに遭ってもうまく対処できなかったが、おかん(母親)が「ええか、なんでここ、弁慶の泣き所っていうか知ってるか?」と問いかけたのをきっかけに、イジメっこ軍団のドンがしつこく難癖をつけてきた時、夢中でドンの弁慶を泣き所を蹴りまくった その日から、ドンはドンでなくなり、ドンの家来たちは解散した その後、いじめられっ子だったエリーさんはクラスの学級委員長にまで上り詰めます いじめに遭っている子どもたちは、イジメっこの弁慶の泣き所を蹴り倒しましょう

エリーさんに「生きるヒント」を与えたおかんは、並の母親ではありません 「おかん犬」というエッセイでは、「犬を飼いたい」とおかんに言うと、「そんなにあんた、犬が飼いたいんやったら、おかんが、犬になったるわ」と言って、ハイハイしてワンと言い、こたつの周りをワンワン言いながら走り始めた それを見たエリーさんは「よーし、よーし、うわしゃしゃしゃ」と言いながら寝転がり、おかんを強く抱きしめ愛撫する。おかんはワンワン言って鳴きやまない 負けた。「もう犬を飼いたいなんて、言いません」と音を上げてしまいます

「おかんタイム」というエッセイでは、仕事で疲れて深夜に帰ってくると、おかんが起きてきて、その日にあったことをマシンガントークする 「疲れている、寝かせてくれ」と言っても寝かせてくれない 昼間のテレビ番組で「キャベツが体にいいと言ってたから」と言って様々なキャベツ料理が出てくる 生でもなく、茹でてもいない、中途半端にチンした味のないキャベツ山盛りとか ウサギじゃないんだから・・と嘆くことに

この母親にしてこの娘あり、と思います 一方、「ゴットおとん」というエッセイを読むと、おとん(父親)も並の神経ではないことが分かります エリーさんが20歳を過ぎてから、父親が10歳も若くサバを読んでいたことが分かったといいます 70歳だと言っていたが、本当は80歳だったと エリーさんは言います。「普通、そんな嘘、娘につきますかね?」。そのおとんはエリーさんが子どもの頃、浅草寺に行った時に「おみくじ」を引いてくるよう命じた。「凶」を引いておとんに見せると、「もういっぺん引け」と言う 結局、7回連続「凶」が出た。8回目に「大吉」が出ると、おとんは「でかした!」。とにかくある意味うちのおとんはゴットファーザーなのである、と書きます この父親にしてこの娘ありです

このほか、リオのカーニバルを見にビキニで行った話、小学生の頃のバレンタインの苦い思い出、彼とのクリスマスイブの思い出、おかんと二人で行った海外旅行・・・等々、面白いエピソードが満載です くれぐれも電車の中では読まないように

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ガブリエル・ガルシア=マルケス著「族長の秋」を読む ~ 架空の国の独裁者の死と回想を描いた長編小説 / 「詐欺や空き巣、狙われた兆候」 ~ 日経の記事から

2025年05月18日 00時03分28秒 | 日記

18日(日)。昨日の日経朝刊の別冊「NIKKEI  プラス1」で「詐欺や空き巣、狙われた兆候」という特集を組んでいました リード記事には次のように書かれています

「詐欺や強盗、悪質な点検商法などの犯罪が後を絶たない 狙われているサインを察知できれば、被害を食い止められることもある 自身や家族・地域を守るため、知っておきたい兆候を専門家が選んだ

記事では、知っておきたい”兆候”を次のようにランク付けし、対策法をアドヴァイスしています

1位「警察や政府機関を名乗る着信」 = 家族構成や資産の有無を探る目的で犯行前にかける電話は『予兆電話』と呼ばれる 着信は「電話番号を含む名簿が流出している可能性」を示す。知らない番号には出ず、検索するなどして確かめること

2位「自宅周辺で長時間停車する車」 = 犯行前に下見をしている可能性がある    不審な車や人に気が付いた場合は「車の色、ナンバー、車種、乗車する人の年代、髪型などの特徴を記録する。同時に家族や親しい近隣にも伝えたり、警察に相談するのもよい

3位「点検をうたう業者の突然の訪問」 = 不安を煽って高額な工事の契約を迫られることがある 最近、悪質なリフォーム点検詐欺が増えている。訪問があった段階で消費者ホットライン「188番」等に相談するのがよい

4位「車に紛失防止タグ」 = 車に自分のものではない紛失防止タグ「Air Tag」などが仕掛けられていたら、車や自宅を狙う犯罪者がオンラインで位置情報を追跡しようとしている可能性あり

5位「インターホンに出ても切れる」 = 空き巣や強盗が在宅確認のためにインターホンを押す手口は定番だ 扉を開けて周囲を確認しようとしないで、まず家の中から様子をうかがい、ドアや他の窓の施錠を確認すること。不審な訪問があったら警察相談専用電話「#9110」や交番、地元の警察に相談を

8位「郵便受けや表札に文字、シール」 = 強盗や空き巣、悪徳業者によるマーキングの可能性がある すぐに違和感に気づけるよう、普段から住宅の周囲を確認する癖をつける

同8位「SNSで見知らぬ人の接触が急増」 = 面識のない人からのフォローや友達申請、ダイレクトメールが急増した場合、情報収集のためアプローチされている危険がある 犯罪者のリストに載っている可能性がある。ロマンス詐欺も増加している 「詐欺師は恋愛感情や『お金を稼ぎたい』という人間の欲望に群がり、絡んでくる 安易に友達申請に応じず、突然来るDMには十分警戒すること

12位「カード利用制限や支払い滞納を知らせるメール」 = 個人情報を狙った詐欺の可能性あり。「詳しくはこちら」と誘導する文言にも注意

13位「『あなただけ』の無料プレゼントを知らせるDM」 = 「当選しました!」「この広告を見た人だけ」は個人情報を狙っているかもしれない

現代は情報化社会です。人間クズ=詐欺師はあらゆる手段を使って人を騙して金を巻き上げようとします 上にある兆候を察知したらアドヴァイスを参考に適切に対応するようにしましょう

ということで、わが家に来てから今日で1778日目を迎え、大手格付け会社ムーディーズ・レーティングスは16日、「米連邦政府の歳出が増える一方、減税により歳入が減っており、財政赤字が拡大している」と指摘し、米国の信用格付けを最上位の「Aaa(トリプルA相当)から「Aa1(ダブルA相当)」に引き下げた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

トランプは減税をやると言っているけど そんな余裕がどこにある?  ゲンゼーにはカンゼーか!?

         

話は変わりますが、8月11日(月・祝)14時から①新国立オペラ「ナターシャ」と②フェスタサマーミューザ・東響フィナーレ公演がダブっているので、振り替えの利く①オペラ公演を13日(水)の公演に振り替えました 新国立オペラ2024/2025シーズンは5月25日からの「セヴィリアの理髪師」と8月の「ナターシャ」を残すのみとなりました 「セヴィリアの理髪師」でヒロインのロジーナを歌う脇園彩さんのパフォーマンスに期待しています

         

ガブリエル・ガルシア=マルケス著「族長の秋」(新潮文庫)を読み終わりました ガブリエル・ガルシア=マルケス(1927-2014)はコロンビア生まれ。ボゴタ大学法学部を中退し、新聞記者として欧州各地を転々とした後、1955年に処女作「落葉」を発表 67年に「百年の孤独」を発表し一躍世界的な名声を獲得した 82年にはノーベル文学賞を受賞した

この作品は1983年に集英社より刊行され、2007年4月に新潮社刊「ガルシア=マルケス全小説」に収録されたものです 文庫化にあたっては2011年刊の集英社文庫改訂版を底本としています

この作品は、架空の国の独裁者である大統領が、周辺の人たちとの関りの中で、何とか権威と地位を保ちながら、国と共にゆっくりと衰退していく様を描いた長編小説です

章立てはありませんが、空白ページが挟まれていることで、6つのパートから成っていることが分かります

この小説に登場する主な人物は次の通りです

〇大統領:ある国で何百年も君臨した独裁者で、ヘルニアの巨大な睾丸を持つ

〇デ=アギラル将軍:大統領の腹心だが、最後は野菜詰めにしてオーブンで焼かれ 宴会の主菜となる

〇マヌエラ・サンチェス:大統領の初恋の相手だが、日蝕の日に昇天する

〇ベンディシオン:大統領の母親で元娼婦。生きながら腐る奇病に冒される

〇レティシア:修道院から誘拐されて大統領の正妻となるが、最後は犬に食われる

この作品は、匿名の語り手たちのモノローグによって語られて行きますが、それは大統領自身だったり、その他の登場人物だったりします

本作の文章の大きな特徴は、改行なしでどこまでも続く長い文章表現です 一例を挙げれば、180ページ8行目の「外交官としての免税特権を悪用して~」から181ページ15行目の「~例の絶壁の上のホームにわしを押し込める決定をしたのだ」までの24行は、途中を読点(、)で繋いで延々と文章が続いていきます まるで、おしゃべりな人の脈絡のない話を延々と聞かされているような気分になります

小説家・池澤夏樹氏が巻末の「解説」を書いていますが、文末を次のように結んでいます

「『族長の秋』は派手でグロテスクなエピソードが連続するどんちゃん騒ぎである それがかくも美しい文章で綴られることに感動する オーケストラ規模のブラスバンドによる六楽章の変奏曲は賑やかで悲しくて美しいのだ

「派手でグロテスクなエピソードが連続するどんちゃん騒ぎ」とは言い得て妙です

400ページの大作です 最後まで読破しようという意志の強い読者にお薦めします

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クシシュトフ・ウルバンスキ ✕ アンナ・ツィブレヴァ ✕ 東京都交響楽団でショスタコーヴィチ「ピアノ協奏曲第2番」、同「交響曲第5番」、ペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」を聴く

2025年05月17日 00時05分19秒 | 日記

17日(土)。わが家に来てから今日で3777日目を迎え、米アップルによる「iPhone」の生産を中国からインドに移管する計画に対しトランプ大統領は15日、アップルのティム・クック最高責任者に対し「君が中国で建てた工場を何年も我慢してきたんだ。今こそ、米国に工場を建ててくれ」と伝えた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

   

   独裁者トランプは 民間企業の経営に口出しするのは大統領の特権だと勘違いしてないか?

      昨日は諸般の事情により 夕食作りはお休みしました   

         

昨夜、サントリーホールで東京都交響楽団「第1021回 定期演奏会 Bシリーズ」を聴きました プログラムは①ペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」、②ショスタコーヴィチ「ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 作品102」、③同「交響曲第5番 ニ短調 作品47」です  演奏は②のピアノ独奏=アンナ・ツィブレヴァ 、指揮=クシシュトフ・ウルバンスキです

クシシュトフ・ウルバンスキは1982年 ポーランド生まれ  インディアナポリス交響楽団音楽監督、トロンハイム交響楽団首席指揮者兼芸術監督、NDRエルプフィル首席客演指揮者などを歴任    現在、ワルシャワ・フィル音楽・芸術監督、ベルン交響楽団首席指揮者、スイス・イタリアーナ交響楽団の首席客演指揮者を務める。私には2012年~16年に東京交響楽団首席客演指揮者を務めたウルバンスキの演奏に思い出深いものがあります

1曲目はペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」です この曲はクシシュトフ・ペンデレツキ(1933~2020)が1960年に作曲、1961年9月22日にワルシャワで初演されました この曲は当初、楽譜上に記載された演奏時間をそのままタイトルにした「8分37秒」でした。その後、作曲コンクールに出品する際に「52の弦楽器のための哀歌  8分26秒」と変更され、さらに、作品完成後に観た原爆のドキュメンタリーに心打たれて現行の「広島の犠牲者に捧げる哀歌」に変更された、という経緯があります

オケは14型の弦楽器のみで、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並び コンマスは矢部達哉、その隣は山本友重という2トップ態勢を敷きます

ウルバンスキが登場し指揮台に上がりますが、彼の前には譜面台がありません 彼は暗譜で指揮を執りまます 暗譜ということで思い出すのは、ウルバンスキが初めて東京交響楽団に客演した際のリハーサルで、終始暗譜で指揮を執ったことから、楽団員が度肝を抜かれたというエピソードです 彼の頭には楽譜の全てが入っており、協奏曲を除きリハーサルを含めてすべて暗譜で指揮を執ります

ウルバンスキの指揮で演奏に入りますが、各セクションの最高音が神経質に演奏されていきます 作品全体を統一する曲想は”悲痛”の言葉が相応しい、タイトルの「哀歌」そのものです 演奏中にヴィオラ奏者がめくる譜面が見えるのですが、音符はまったく見えず、幅広い刷毛で墨汁を横に引いたような太い帯が見えるだけでした よくこれで演奏できるものだと感心します

2曲目はショスタコーヴィチ「ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調 作品102」です この曲はドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)が息子マキシムのために1957年に作曲、同年モスクワで初演されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります

ピアノ独奏の アンナ・ツィブレヴァはロシア連邦の共和国の一つ、カラチャイ・チェルケス共和国出身 2015年にリーズ国際ピアノコンクールで優勝し、一躍国際的な注目を集めた 2012年の浜松国際ピアノコンクール、2013年のギレリス国際ピアノコンクールなどでも入賞を果たしている

弦楽器は14型のままで管楽器と打楽器が加わり、ピアノがステージ中央に置かれます

ウルバンスキの指揮で第1楽章が開始されます ファゴットほか木管楽器による序奏に次いでアンナのピアノが鋭角的に入ってきて、軽妙洒脱な演奏が展開します 第2楽章は一転、まるでショパンのノクターンのようなロマンティックな音楽が奏でられます アンナのピアノは一音一音の粒立ちがとても綺麗です あまりショスタコーヴィチの曲を知らない人に、作曲者名を伏せてこの楽章を聴かせたら、ショパンとかラヴェルとか答えそうです 第3楽章はピアノとオケとの丁々発止の軽快な演奏が繰り広げられ、高速演奏でフィナーレを駆け抜けました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返され、アンナはショスタコーヴィチ「24の前奏曲 作品34」から「第10番 嬰ハ短調」を軽妙洒脱に演奏、再び会場いっぱいの拍手を浴びました

プログラム後半はショスタコーヴィチ「交響曲第5番 ニ短調 作品47」です この曲は1937年に作曲、1937年11月21日にレニングラードで初演されました 第1楽章「モデラート」、第2楽章「アレグレット」、第3楽章「ラルゴ」、第4楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります

ウルバンスキはプログラム冊子「月刊都響」5-6月号にこの曲についての想いを寄せていますが、次のように語っているのが印象的です

「表面上この交響曲は、オーケストラの華麗な響きに満ち、楽観的で『幸せ』そうに聴こえます しかし私は、この交響曲こそ極めて悲劇的であると感じています 注意深く聴けば、多層的な意味を発見することができるでしょう

弦楽器は16型に拡大し、ハープ2台、ピアノ、チェレスタが舞台下手にスタンバイします

ウルバンスキの指揮で第1楽章が開始されます 冒頭のカノンの序奏主題は悲痛な叫びのように聴こえます オーボエ、フルートの抒情的な演奏が素晴らしい 第2楽章はスケルツォですが、増田良介氏が「プログラム・ノート」に書いている通り、「マーラー風の苦くグロテスクなユーモア」が感じられます この楽章でも木管楽器群の演奏が冴えています 第3楽章「ラルゴ」では、ハープの演奏に乗せて奏でられるフルートの叙情的な演奏が素晴らしい また、弦楽器による渾身の演奏は悲痛な叫びのようです 第4楽章は、”普通の指揮者”だと楽観的なイケイケドンドンのどんちゃん騒ぎになりがちですが、ウルバンスキのタクトによる演奏は全く逆です あくまでも冷静沈着そのもので、ソロモン・ヴォルコフ編「ショスタコーヴィチの証言」(1979年刊行)の内容に沿った「権力に強いられた歓喜」として捉えた演奏となっています 終結部の「輝かしい勝利」はあくまで見せかけで、本当はショスタコーヴィチに圧力をかけた当局への抗議であるかのように鳴り響きました

私は何回この曲をライブで聴いてきたか数え切れませんが、このような演奏を聴いたのは初めてです ウルバンスキのこの曲に対するアプローチは終始一貫していました

満場の拍手とブラボーの嵐がステージに押し寄せ、カーテンコールが繰り返されました 久しぶりに聴いたウルバンスキのショスタコーヴィチ、素晴らしかったです

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尾高忠明 ✕ ラファエラ・グロメス ✕ 読売日響でドヴォルザーク「チェロ協奏曲」、エルガー:創作主題による変奏曲「エニグマ」を聴く

2025年05月16日 00時09分17秒 | 日記

16日(金)。わが家に来てから今日で3776日目を迎え、2024年の米大統領選で敗北し立ち直りを目指す民主党の支持者の間で、「メッセージが難解すぎる」などの声が聞かれ、党の行方に不安と不満が広がっている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

 民主党は いつまで”裸の王様”トランプの 世界相手のやりたい放題を放任しておくつもりだ?!

         

昨日、夕食に「豚・茄子・卵の辛味炒め」「生野菜とアボカドと生ハムのサラダ」「シメジの味噌汁」を作りました 「豚・茄子~」は新聞の「料理メモ」を見て初めて作りましたが、ピリ辛で美味しく出来ました

         

昨夜、サントリーホールで読売日響「第682回 名曲シリーズ」公演を聴きました プログラムは①ドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」、②エルガー:創作主題による変奏曲「エニグマ」です 演奏は①のチェロ独奏=ラファエラ・グロメス、指揮=尾高忠明です

オケは14型で 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び コンマスは林悠介、隣は戸原直という2トップ態勢を敷きます

1曲目はドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)がニューヨークのナショナル音楽院の院長を務めていた時期の1894年から95年にかけて作曲、1896年3月19日にロンドンで初演されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります

チェロ独奏のラファエラ・グロメスはドイツ・ミュンヘン生まれの新星 ライプツィヒ、ミュンヘン、ウィーンの各音楽大学で研鑽を積む 2005年にグルダのチェロ協奏曲でソロ・デビューし、注目を集める ソニー・クラシカルと契約を結び、8枚のCDをリリースし、数々の賞を受賞している

ラファエラ・グロメスがキラキラ光る赤の勝負衣装で登場、ステージ中央にスタンバイします 尾高の指揮で演奏に入りますが、派手なステージ衣装とは対照的に、彼女の演奏は堅実で、正攻法で作品に対峙します 個人的には第2楽章のアダージョにおける叙情性が素晴らしいと思いました

満場の拍手とブラボーの嵐にラファエラ・グロメスは、遠藤真理以下4名のチェロセクション・メンバーとのコラボにより、ハンナ・ハブリレッツ「聖母マリアへの祈り」を抒情的に演奏、再び大きな拍手に包まれました

プログラム後半はエルガー:創作主題による変奏曲「エニグマ」です この曲はエドワード・エルガー(1857-1934)が1898年から99年にかけて作曲、1899年6月19日にロンドンで初演されました この曲ではエルガーの妻と友人たちが主題と14の変奏で描かれており、次のように構成されています

主題提示 ~ 第1変奏(C.A.E)、第2変奏(H.D.S-P)、第3変奏(R.B.T)、第4変奏(W.M.B)、第5変奏(R.P.A)、第6変奏(Ysobel)、第7変奏(Troyte)、第8変奏(W.N)、第9変奏(Nimrod)、第10変奏・間奏曲(Dorabella)、第11変奏(G.R.S)、第12変奏(B.G.N)、第13変奏・ロマンツァ、終曲・第14変奏(E.D.U)

弦楽器が16型に拡大します ステージ上には収音マイクが数本立てられていますが、いずれ日テレ系で放送されるのでしょうか

尾高の指揮で演奏に入りますが、この曲は友人たちの性格や人柄をそれぞれ変奏曲の形で表しているので、1曲1曲が変化に富んでいて面白く聴けます この曲で私が一番好きなのは第9変奏(Nimrod)です 「ニムロッド」はエルガーの親友、オーギュスト・イェーガーのニックネームです 曲はイェーガーが愛好していたベートーヴェンのピアノ・ソナタ「悲愴」の緩徐楽章が下敷きになっているとのことですが、そういわれてみればそのように聴こえます この曲の良さを最初に教えてくれたのは、数年前にアジアの若者たちの臨時編成オケ「アジア・ユース・オーケストラ(AYO)」が来日公演の最終日にアンコールで演奏した時です ともに学び、コンサート・ツアーをこなしてきた仲間たちとの最後の公演ということで、そこかしこで若者たちが泣きながら演奏していました その光景を目の当たりにして、若いっていいな、純粋っていいな、これこそ音楽の原点かもしれないな、と思ったものです AYOは毎年夏に来日しコンサートを開催しています 今年は8月25日と26日に東京オペラシティコンサートホールで演奏します 今回も最終日のアンコールに「ニムロッド」を演奏してくれるでしょうか

話を戻します。第13変奏「ロマンツァ」は遠藤真理のソロが美しく響きました オケの総力を上げての終曲・第14変奏(E.D.U)は、読響のゴージャスなサウンドによる演奏が圧巻でした

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました なんだかんだ言っても、尾高のエルガーはいいなあ、と思ったコンサートでした

         

今日は都響「第1021回 定期演奏会Bシリーズ」を聴くためサントリーホールに行きます 4日連続コンサートの最終日です

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新国立オペラでプッチーニ「蝶々夫人」初日公演を観る ~ 小林厚子、ホセ・シメリーリャ・ロメロ、ブルーノ・タッディア、山下牧子、糸賀修平にブラボー!

2025年05月15日 00時22分34秒 | 日記

15日(木)。わが家に来てから今日で3775日目を迎え、観光関連企業の業界団体、世界旅行ツーリズムなどの調査によると、米国を敬遠する旅行客が増えており、2025年に米国が外国人旅行客から得られる収入は前年比で約7%減と、世界で唯一減少する見通しである  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

    

    自分の国さえ良ければいいという エゴイスト国家に 誰が行きたいと思うか!

      昨日は諸般の事情により夕食作りはお休みしました 

         

昨夜、新国立劇場「オペラパレス」で新国立オペラ、プッチーニ「蝶々夫人」初日公演を観ました キャストは蝶々夫人=小林厚子、ピンカートン=ホセ・シメリーリャ・ロメロ、シャープレス=ブルーノ・タッディア、スズキ=山下牧子、ゴロー=糸賀修平、ボンゾ=妻屋秀和、ヤマドリ=吉川健一、ケート=佐藤路子。合唱=新国立劇場合唱団、管弦楽=東京フィル、指揮=エンリケ・マッツォーラ、演出=栗山民也です

指揮を執るエンリケ・マッツォーラはイタリア出身。シカゴ・リリック・オペラ音楽監督、ベルリン・ドイツ・オペラ首席客演指揮者 現在 世界の歌劇場に客演しており、新国立オペラでは2012年「ドン・ジョバンニ」を指揮した

プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」はジャコモ・プッチーニ(1858-1924)が1900年から2003年にかけて作曲、1904年にミラノ・スカラ座で初演された全2幕3場から成るオペラです

物語の舞台は明治時代の長崎の海を望む丘。アメリカ海軍士官ピンカートンは、結婚斡旋人ゴローの仲介で15歳の芸者、蝶々さんを身請けし、アメリカ領事シャープレスの忠告をよそに軽い気持ちで結婚式を挙げる    ピンカートンは米国に帰国するが、愛を信じて疑わない蝶々さんは音信不通の夫の帰りを、3歳になった息子と女中のスズキとともに待っている    やがてアメリカで正式に結婚したピンカートンが妻ケートを連れて長崎にやってくる     すべてを知った蝶々さんは、我が子をケートに託し、父の形見の短刀で命を絶つ

私が新国立オペラ「蝶々夫人」を観るのは2005年、2007年、2009年、2011年、2014年、2017年、2019年、2021年に次いで今回が9回目です 演出はいずれも栗山民也なので、21年間も同じ演出で鑑賞してきたことになり、感慨深いものがあります

最初に触れておきたいのはオーケストラ・ピットに入る東京フィルのことです 前日のブログに13日(火)に開かれた東京フィル「第1017回サントリー定期シリーズ」についての感想を書きましたが、東京フィルの定期演奏会の日程は5月11日(日)=オーチャードシリーズ、13日(火)=サントリーシリーズ、19日(月)=オペラシティシリーズとなっています 一方、新国立オペラ「蝶々夫人」は5月14日(水)、17日(土)、21日(水)、24日(土)となっています もちろんこの間には、定期公演、新国立オペラともリハーサルがあります つまり、この時期の東京フィルは極めてタイトなスケジュールをこなしているということです なぜこれが可能なのかと言えば、日本一の楽団員数(約160名)を抱えているからだと言えるでしょう コンサートマスターは、定期公演が依田真宣、オペラ公演が近藤薫と役割分担をしています この態勢によって、両方の公演において平均レヴェル以上のクォリティーを実現しようとするのですから大したものです

歌手陣は総じて絶好調でした

蝶々夫人役の小林厚子は東京藝大学院オペラ科修了のソプラノです 文化庁在外派遣によりイタリアで研鑽を積む。藤原歌劇団「蝶々夫人」でタイトルロールデビューを果たす 繊細にして強靭な歌唱力でヒロインの喜び・悲しみ・苦しみを歌い上げました 第2幕冒頭の「ある晴れた日に」ではドラマティックな歌唱に、しばし拍手とブラボーが鳴り止みませんでした

ピンカートン役のホセ・シメリーリャ・ロメロはアルゼンチン=スペイン系アメリカ人テノールです バレンシア音楽大学、ステットソン大学で学位を取得し、ヒューストン・グランド・オペラ等の研修所で研鑽を積む。シカゴ国際音楽コンクールなどで入賞を果たす 明るいテノールで声がよく通りました

シャープレス役のブルーノ・タッディアはイタリア出身のバリトンです ヴァイオリンを学んだ後、声楽、作曲を学ぶ。2001年のロッシーニ・オペラ・フェスティバル「ランスへの旅」アルヴァ―ロでオペラデビュー ヨーロッパの歌劇場で活躍しています 説得力のある演技力とともに魅力的な歌唱で聴衆を魅了しました

スズキ役の山下牧子は広島大学教育学部卒業のメゾ・ソプラノです 東京藝大大学院声楽専攻修了。第1回東京音楽コンクール第1位 新国立オペラの常連歌手として活躍しています。ベテランらしい実力を発揮し存在感を示しました

ゴロー役の糸賀修平は武蔵野音楽大学大学院修了のテノールです 新国立劇場オペラ研修所第10期修了。平成22年度文化庁派遣芸術家在外研修員としてイタリアへ留学。二期会や新国立オペラで活躍しています よく通る声と卓越した演技力で性格俳優的な活躍を見せました

このほかボンゾ役の妻屋秀和、ヤマドリ役の吉川健一、ケート役の佐藤路子も期待通りの歌唱力を発揮しました

特筆すべきは、蝶々さんに寄り添って彼女の心境の変化を音で表現したエンリケ・マッツォーラ指揮東京フィルの演奏です 特に 第2幕終盤で、蝶々さんが死を覚悟する時の心臓の鼓動を表すティンパニの強烈な連打は忘れられません

演出面で今回あらためて素晴らしいと思ったのは照明の扱いです    特に第1幕の舞台で、下手側から蝶々さんやスズキに照明を当てて、その影を上手の壁に映し出すのですが、これが影絵を観ているような錯覚を覚えます また、ラストで蝶々さんが短刀で自害するシーンでは、照明が最大限に明るくなったところでオケの音がフォルティシモになり、蝶々さんが倒れ込んだところで最後の一音と共に舞台照明が暗転するところは何回観ても感動します

そういう意味では、今回が9回目とは言え 新たな発見もあった初日公演でした

         

今日は読売日響「名曲シリーズ」を聴くためサントリーホールに出かけます

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ミハイル・プレトニョフ ✕ 松田華音 ✕ 東京フィルでショパン「ピアノ協奏曲第1番」、チャイコフスキー:バレエ「眠れる森の美女」よりプレトニョフ特別選集版を聴く

2025年05月14日 00時28分23秒 | 日記

14日(水)。わが家に来てから今日で3774日目を迎え、ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアのプーチン大統領が提案した2国間の直接交渉に向け、12日から30日間の停戦に応じるようロシアに求めていたが、ロシア国防省は12日、ウクライナへの戦闘を継続していると発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

侵略者プーチンに戦争を止める意志はない  最大限のウクライナ領土の獲得が目的だから

    昨日は娘が外食で私がコンサートだったので、夕食作りはお休みしました  

         

昨日、サントリーホールで東京フィル「第1017回サントリー定期シリーズ」公演を聴きました プログラムは①ショパン(プレトニョフ編)「ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11」、②チャイコフスキー:バレエ「眠れる森の美女」(プレトニョフによる特別編集版)です 演奏は①のピアノ独奏=松田華音、指揮=ミハイル・プレトニョフです

ミハイル・プレトニョフは1957年ロシア生まれ。78年チャイコフスキー国際コンクール・ピアノ部門で優勝 1990年「ロシア・ナショナル管弦楽団」を設立し芸術監督として世界有数のオーケストラに育て上げる 2015年4月から東京フィル特別客演指揮者に就任。2022年には新たに「ラフマニノフ国際管弦楽団」を創設した

オケは14型で 左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置 コンマスは依田真宣です

1曲目はショパン(プレトニョフ編)「ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11」です この曲はフレデリック・ショパン(1810-1849)が1830年に作曲、同年10月11日にワルシャワでショパン自身のピアノ独奏により初演されました 第1楽章「アレグロ・マエストーソ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります 本公演ではプレトニョフの編曲版により演奏されます

ピアノ独奏の松田華音は6歳でモスクワに渡り、グネーシン記念中等(高等)学校で研鑽を積む。2019年6月にモスクワ音楽院を首席で卒業   2021年同音楽院大学院修了。内外のオーケストラと共演を重ねています 私が今年 松田の演奏を聴くのは4月17日のN響Bプロの「ペトルーシュカ」、同19日の新交響楽団の「シチェドリン」に次いで3回目です

松田が赤の勝負衣装で登場し、プレトニョフの指揮で第1楽章に入ります   プレトニョフは悠然としたテンポで演奏を進めます    木管楽器の使い方が従来の演奏と異なっているように思いました やがて松田の独奏ピアノが決然と入ってきます 松田のピアノは一音一音が明瞭で魂が籠っているように聴こえます プレトニョフの編曲により重厚感が増したオーケストラがソリストをしっかり支えます 聴きどころは第2楽章でした 松田のリリカルな美しさを湛えたピアノが会場いっぱいに広がります 第3楽章は一転、愉悦感に満ちたピアノが天翔けました この楽章でも従来と異なる木管楽器やホルンの響きが聴かれ、独奏ピアノとオケとのコラボにより新たなショパンが立ち上がりました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました 松田はアンコールに応え、チャイコフスキー「くるみ割り人形」組曲(プレトニョフ編曲ピアノ版)より第4曲「間奏曲(アンダンテ)」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

プログラム後半はチャイコフスキー:バレエ「眠れる森の美女」(プレトニョフによる特別編集版)です 「眠れる森の美女」はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1890年に作曲、同年1月15日にサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場で初演されました プログラムに掲載されたプレトニョフによる特別編集版は以下の楽曲から構成されています

1「序奏」、2「行進曲」(プロローグ)、3「踊りの情景」(同)、4「終曲」(同、第1幕)、5「情景」(第1幕)、6「ワルツ」(同)、7「パ・ダクシオンよりコーダ」(第2幕)、8「間奏曲」(同)、9「交響的間奏曲と情景」(同)、10「終曲」(同)、11「パ・ダクシオンよりアダージョ」(第1幕)

プレトニョフの指揮で「序奏」の演奏に入りますが、これは日本のオケか と驚くほど重量感に満ちたド迫力の演奏が繰り広げられます プレトニョフが指揮を執る東京フィルはスケールの大きい演奏を展開します   この作品では、やはりポピュラーな6番目の「ワルツ」が素晴らしい メロディー・メーカーとしてのチャイコフスキーの能力の高さを感じます 8番目の「間奏曲」では依田コンマスが立奏で鮮やかなヴァイオリン・ソロを披露しました そして10番目の「終曲」で大団円を迎えました

プログラム上には 11「パ・ダクシオンよりアダージョ」(第1幕)」が記載されていますが、 あらかじめ、「『10・終曲』までの演奏となる」旨が書かれた下のスリップがプログラムに挟まれていました

ここからは「toraの たぶんこうだったんじゃないか劇場」です

プレトニョフ(以下=プレ):アイディアが浮かびましてん、最後の11番目の曲をプログラムから外したい思いますねんけど・・・

東フィル事務局(以下=東フ):もう刷り上がってしもうたんですが・・・

プレ:それじゃ スリップ1枚にプログラム変更を書いて配ってくれはりますか?

東フ:了解ですねん。そんで、アイディアってどないもんでっしゃろ?

プレ:それは当日聴いてのお楽しみでんがな

・・・というわけで、プレトニョフはカーテンコールでの熱狂的な拍手を制して、アンコールに応えました 曲目は 他でもない、プログラムから外した11「パ・ダクシオンよりアダージョ」(第1幕)です

結局のところプログラムに記載した楽曲を全て演奏したわけですが、聴衆はヤンヤヤンヤの喝采でした

ところで 休憩時間に、カーテンコール時の写真撮影の可否をレセプショニストに訊ねたところ、この日はダメとのことでした    東京フィルの場合はその都度確かめないといけないので面倒です  主催者側の都合なので仕方ないですね

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