明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1928)川内原発1号機が重大事故を起こしうることを前提に17日より再稼働・・・強く抗議します!

2020年11月19日 14時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20201119 14:30)

安全性はまったく確保されていない

11月3日に関西電力の大飯原発4号機が停まり、日本の中での稼働原発は玄海4号機1基になっていましたが、九州電力が川内1号機を17日に起動させました。
昨日18日に臨界に達し、本日より発電を再開、12月中旬に営業運転に移行するとされています。これに続いて川内2号機も12月中の再稼働が目指されていますが、あまりに危険なので強く抗議します。

もっとも大きな理由は、再稼働が「重大事故」が起こりうることを前提にしているからです。
重大事故とは格納容器から放射性物質が漏れ出す事故のことで、もともとシビアアクシデント(過酷事故)と呼ばれてきたもの。事前に作られた安全装置が突破されてしまった想定外の事故です。
この点でそもそものシビアアクシデント対策には大きな矛盾があります。想定外のことへの対策を想定せんとしているからです。

それで「多重防護」になってしまう。一つの対策が突破されたらその次のものでと防護を重ねているのですが、どの防護施設も、確実に事故を止められる確証がないから他を重ねているわけで、事故対策としては失格です。
その点で「重大事故等対処施設」、そしてその上にさらに対策を重ねたとする「特定重大事故等対処施設」が完成しようと、安全性はまったく確保されていません。だから稼働を認めるわけにはいかない。

ちなみに鹿児島の「ストップ川内原発!3.11鹿児島実行委員会のみなさんが、17日にゲート前で抗議行動をしてくださいました。共感しました。頑張りに感謝申し上げたいです。
ニュースをシェアします。今なら動画も観れるのでご覧下さい。

再稼働迫る川内原発1号機 反対派が抗議活動 鹿児島・薩摩川内市 鹿児島ニュースKTS
https://news.yahoo.co.jp/articles/9183fc3a1674d6d22c2b360557720c1d9e774f3c?fbclid=IwAR03aM0gUOHSfcQmq8ERvsh4z0sZakQ6JRVUybT-lnP3uQDNu8vPdyznEfE


鹿児島ニュースKTSより


特定重大事故等対処施設=テロ対策施設というごまかし

次に今回、「全国で初めて完成」などと報道されている「特定事故等対処施設」を「テロ対策」などとマスコミに呼ばせていることのあやまりを指摘します。
この施設は「重大事故等対処施設」の上に、航空機の衝突などのテロ対策を上乗せしたものとされますが、良く分析すると、明らかに「重大事故等対処施設」に組み込むべきことが入れられている。

なぜか。時間稼ぎだと思います。「重大事故等対処施設」なしの再稼働をさせては、さすがに原子力規制委員会の存在意義がなくなるので認められないけれど、これらを作るためには資金も時間もかかる。
それなら福島と同じ型の沸騰水原発の多い東日本の原発がすぐに動かせないことをみすえ、加圧水型原発をできるだけ早く動かせるようにするために、一定の設備を「テロ対策」に移してしまったのです。

図で説明します。以下の九州電力の発表をご覧下さい。
玄海3,4号機の特定重大事故等対処施設の設置について
2018年1月25日 九州電力株式会社https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00359890/3_59890_82783_up_ugje486o.pdf


このうちの「テロ対策」施設は黄色い囲みのところ。テロで中央制御室が使えなくなった時の備えとされています。しかしもともと「免震重要棟」という大地震でも使える指揮所を作れということから始まっているので自然災害対策施設です。
「フィルターベント」も、事故で格納容器内の圧力が高まったときに、放射性物質を含む気体をフィルターをごしに外に出す装置のことで、重大事故対策施設です。窒素ボンベも本体内に置かれたもので「テロ対策」とは言えません。
実はこのうちの「フィルターベント」を「テロ対策」としているのは「加圧水型原発」だけのこと。「沸騰水型原発」ではフィルターベントは「テロ対策」に入っていないのです。

原発が破壊的なテロを受ける可能性を、人々がそれほど感じてないからいまは「テロ対策なら伸びても仕方ないか」と思わせることが可能だとしてここに組み入れたのでしょう。
しかし新規制基準で決めた基本的な重大事故への対処施設を7年間も完成しないままに再稼働させてきたのだからとてもたひどい話です。許されることではありません。

ちなみに本当にテロ対策が必要になる時は、即刻運転をやめ、一刻も早く使用済み燃料をプールから降ろすべきです。ただし熱量をもった燃料棒を下すまでに停止から数年かかります。破壊工作の可能性を知った時はもう遅いのです。

続く

#川内原発 #重大事故等対処施設 #特定重大事故等対処施設 #テロ対策施設 #原発再稼働反対

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